話題株ピックアップ【夕刊】(1):T-BASE、ヘリオス、ウエルシア

注目
2019年4月18日 15時14分

■TOKYO BASE <3415>  1,073円  +92 円 (+9.4%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

TOKYO BASE<3415>が4連騰、3月22日につけた年初来高値1018円をクリアした。純国産ブランドに特化したアパレルを展開、セレクトショップ「STUDIOUS」と独自ブランド店「UNITED TOKYO」を主要拠点に積極的な店舗戦略を進めている。19年2月期は増収も秋冬物商戦の苦戦により利益を減らしたが、20年2月期は売上高が166億1000万円(前期比19.0%増)と大幅な増収を見込むとともに、営業利益も18億2700万円(同30.0%増)と3割の伸びを見込んでいる。販管費の抑制と在庫調整の進展が利益貢献する見通しで株価も見直し人気に乗っている。

■ヘリオス <4593>  1,930円  +108 円 (+5.9%)  本日終値

ヘリオス<4593>の戻り足が急。今月5日を境に一貫した上げ足で異彩を放ち、今週16日こそ上昇一服となったものの、すかさず押し目は拾われ切り返す展開。同社は理化学研究所から特許ライセンスを受けiPS細胞関連分野での技術を活用した医薬品開発に注力するバイオベンチャーだが、最近は国内外証券会社の強気の投資判断が相次いでいる。iPS細胞は再生医療だけでなく、創薬への活用にも期待が高まっているが、最近では京都大学などの研究チームがALS(筋萎縮性側索硬化症)の根治を目指す治験を開始することが伝わるなど、関連銘柄にも思惑が広がりやすい状況にある。そうしたなか、同社は再生医療分野に傾注する大日本住友製薬<4506>と連携して、iPS細胞由来のRPE細胞(iPS細胞由来の網膜色素上皮細胞)による加齢黄斑変性症治療の治験準備を進めていることで注目度が高い。また、脳梗塞急性期の脳炎症を対象とした体性幹細胞医薬品「HLCM051」の治験を実施中で2020年の治験終了を目指しており、こちらもマーケットの関心を集めている。

■ウエルシア <3141>  4,060円  +225 円 (+5.9%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

ドラッグストア大手のウエルシアホールディングス<3141>が4日ぶりに急反発。同社は17日取引終了後に、定款の一部を変更し、事業目的に「灯油販売」「コインランドリーの企画開発、建設、管理運営及びコンサルタント」を追加すると発表。業容拡大による収益への寄与などが期待されているようだ。追加の目的は、グループ事業の現状に即し事業内容の明確化を図るとともに、今後の事業展開に備えるため。定款変更のための株主総会開催日は5月28日を予定している。

■ウエストHD <1407>  1,338円  +73 円 (+5.8%)  本日終値

18日午前、ウエストホールディングス <1407> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の3.56%にあたる90万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は4月19日から7月31日まで。

■楽天 <4755>  1,196円  +22 円 (+1.9%)  本日終値

楽天<4755>が続伸。今年10月に携帯電話事業に参入するが、5G基地局ではソフトウェア分野の実力をいかんなく発揮して低コストでのネットワーク構築を行う計画。19年12月期はコスト負担などで営業減益は回避しにくいが、これは株価には織り込み済みとみられる。トップラインの大幅な伸びは来期以降の成長の足場となるとの見方で、継続的な実需買いを呼び込んでいる。

■ファーストリテイリング <9983>  63,270円  +870 円 (+1.4%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>は10連騰で上場来高値を更新。11日の取引終了後、19年8月期の業績予想を下方修正したが、下期見通しは据え置いたことが好感された。また、足もとでは「月末からの10連休を控え、信用売り方がショートポジションを閉じている」(市場関係者)との観測が出ている。直近の株価上昇で信用売りが膨らみ、信用倍率は0.15倍と売り長で「逆日歩」が発生している。連休中は取引ができなくなることも警戒され、売り方は買い戻しを迫られ踏み上げ相場となっている格好だ。

■ローム <6963>  8,330円  +80 円 (+1.0%)  本日終値

ローム<6963>が5連騰、TDK<6762>も4連騰と上値追いを続け、電子部品株への投資資金流入が目立つ状況となっている。スマートフォン出荷台数の減少が報じられるなか同業界の収益環境は逆風が意識されていたが、ここにきて在庫調整完了が近いとの見方も強まってきた。直近は米アップルとクアルコムの知的財産を巡る争いが劇的に和解したこともあり、アップルの有力サプライヤーである日本の電子部品メーカーにとってもポジティブな思惑として株価を刺激している。

■トリケミカル研究所 <4369>  5,970円  +50 円 (+0.8%)  本日終値

トリケミカル研究所<4369>が続伸。半導体向けなどに使われる化学薬品メーカーで多品種小ロット生産を強みとしている。とりわけ低誘電率の絶縁膜材料で高水準の世界シェアを有している。絶縁膜材料はDRAM系及びロジック系半導体向け双方で需要を獲得し成長を牽引する見込み。業績面では20年1月期売上高が88億3000万円(前期比13%増)、最終利益は24億7000万円(同9%増)予想と好調。半導体関連の中小型株がここ相次いで上値を指向するなか、同社株も改めて投資資金のターゲットとなっている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,976円  +23 円 (+0.3%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が続伸で連日の新高値、SUBARU<7270>も3日続伸で約2カ月ぶりの年初来高値更新となった。このほかやや出遅れていたホンダ<7267>も5日続伸してこれらを猛追する動きをみせるなど、全般地合い悪のなかで自動車株の上値指向が際立っている。市場関係者によると「日米貿易協議を前に空売りを積んでいた海外短期筋などの買い戻しが表面化し、株価を押し上げている」(国内ネット証券)との見方が出ている。日米間の貿易協議の初会合は無難な形で終わり、自動車関税引き上げなどに対する懸念がひとまず後退した。外国為替市場では1ドル=112円近辺でのもみ合いにあり、輸出採算改善への期待も漂う。

■日本電産 <6594>  15,755円  +25 円 (+0.2%)  本日終値

日本電産<6594>は3日ぶりに小幅反発。岩井コスモ証券は17日付で、同社株に対する投資判断「A」を継続し、目標株価を1万4100円から1万9000円へ引き上げた。同社が16日に発表した、オムロン<6645>からの自動車制御装置事業の買収を受け、業績見通しを見直したことに伴い、目標株価を引き上げたとしている。今回の買収による直接的なインパクトは大きくないが、同社のモータと買収先の制御装置を組み合わせることで製品をモジュール化でき、高い付加価値(利益率15%程度)を狙うことを可能にしていると指摘。同社は車載用モータでは最後発であるが、モータにおいて、同社の小型化技術、低コスト、レスポンスの速さで圧倒的な競争力あり、先見性のあるスピード経営が競争力をさらに高めているとみている。足もとの向かい風が完全に止んだとは言えないが、中長期視点が必要あり、次の一手に注目したいとしている。同証券では19年3月期営業利益について、会社側計画の1450億円に対して1480億円(前の期比11%減)、20年3月期の同利益は今期推定比31%増の1940億円になると予想している。

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