今日の為替市場ポイント:リスク選好的なドル買い抑制も

通貨
2019年5月10日 15時17分

9日のドル・円相場は、東京市場では110円11銭から109円82銭まで下落。欧米市場でドルは109円92銭まで戻した後に109円47銭まで反落し、109円77銭で取引を終えた。

本日10日のドル・円は主に109円台後半で推移か。米中閣僚級協議が開始されたが、関税引き上げが回避されることは困難な状況とみられており、リスク選好的なドル買いは引き続き抑制される可能性がある。

中国・新華社の報道によると、中国の劉鶴副首相は「関税引き上げが問題への解決策でなく、中国と米国、世界全体に打撃を与える」との見解を述べたもようだ。報道によると、中国側は米国側と合理的で率直な意見交換ができるよう望んでいる。米ホワイトハウスのサンダース報道官は8日時点で、「中国が通商合意の実現に意欲があることを示す情報を入手した」と発表したが、米政府は2000億ドル相当の中国製品に対する関税を米東部時間10日に10%から25%に引き上げる。

市場関係者の間では、「2日間の米中貿易協議で懸案事項の全てが処理されることは期待できない」との見方が依然として多いものの、中国側での法改正などの問題について、一部の市場関係者は「中国側から新たな提案が出た場合、米国側の態度が軟化する可能性は残されている」と指摘している。米中貿易摩擦は長期化するとの懸念は消えていないものの、今回の米中協議で事態改善に向けた進展があった場合、リスク回避的な取引は縮小し、ドル・円相場は来週以降、円安方向に振れる可能性は残されているとみられる。

(8:30作成分)

《SK》

提供:フィスコ

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