話題株ピックアップ【夕刊】(2):ローソン、富士フイルム、エボラブルA
■東海東京 <8616> 347円 +10 円 (+3.0%) 本日終値
東海東京フィナンシャル・ホールディングス<8616>が反発。20日の取引終了後に自社株の取得と消却を発表しており、これを好感した買いが入った。今回発表の自社株買いでは、1000万株(発行済み株数の3.87%)、または36億円を上限としており、取得期間は6月1日から8月31日まで。また、8月31日付で1000万株を消却するとしている。一層の株主還元及び資本効率の向上を図るとともに、機動的な資本政策を遂行するのが目的という。
■ローソン <2651> 5,210円 +120 円 (+2.4%) 本日終値
ローソン<2651>、セブン&アイ・ホールディングス<3382>、ミニストップ<9946>などコンビニ関連株が地合い悪のなか、頑強な値動き。日本フランチャイズチェーン協会が20日発表した4月の全国コンビニエンスストア(同協会正会員7社を対象)既存店売上高は前年同月比1.3%増の8408億6300万円と6カ月連続のプラスとなり、上げ幅が3月の同0.03%から大きく伸びている。更に、おにぎり・調理パン・淹れたてコーヒーなどの中食が好調だったことから、平均客単価も既存店平均ベースで同3.0%増と6カ月連続のプラスとなっている。消費増税による個人消費の落ち込みが懸念されるなか、これをポジティブ視する買いが優勢となった。
■富士フイルム <4901> 5,371円 +120 円 (+2.3%) 本日終値
富士フイルムホールディングス<4901>が軟調地合いのなか3日続伸、年初来高値更新を視界に入れている。ヘルスケア事業への展開力を強めており、「(同社の)バイオ医薬品受託は年率20%程度の高成長が見込まれる」(国内中堅証券情報部)との見方がある。前週17日に内視鏡の処置具の製造販売を手掛ける独法人を買収する契約締結を発表、目先的にはこれが株価の刺激材料となった。20年3月期は増収を確保し最終2ケタ増益予想にある。また、利益剰余金が潤沢で株主還元姿勢も高く、今後も増配が続く見通し。
■スギホールディングス <7649> 5,210円 +80 円 (+1.6%) 本日終値
スギホールディングス<7649>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が20日付で、投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を5200円から5700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、19年2月期の第3四半期累計営業利益は前年同期比0.1%増にとどまったにも関わらず、第4四半期は同15%営業増益を達成。インフルエンザなど季節要因で売り上げが強まったことに加えて、販管費を増収率並みに抑えたことが背景にあるとしており、ほぼ単一業態ともいえる同社のガバナンス力の強さを確認したという。これを受けて、同証券では20年2月期の営業利益予想を248億円から274億円へ、21年2月期を同265億円から280億円へ上方修正。ドラッグストアを取り巻く環境(競争、調剤粗利率、人件費、出店の資材不足など)は依然厳しく、同社もその影響は不可避だが、免税売り上げの影響の少なさから相対的な業績の安心感が出る可能性はあるとしている。
■エボラブルアジア <6191> 2,317円 +35 円 (+1.5%) 本日終値
エボラブルアジア<6191>が5日続伸。20日の取引終了後に発表した4月度取扱高が前年同月比2.4倍の129億8314万円となったことが好感された。同社ではプロモーション投資を促進しており、これが寄与した。なお、うち一般顧客向け取扱高は同4.2倍だった。
■JCRファーマ <4552> 7,170円 +60 円 (+0.8%) 本日終値
JCRファーマ<4552>は小動き。午前10時ごろ、遺伝子組み換え持続型成長ホルモン製剤(開発番号「JR-142」)について、第1相臨床試験を開始したと発表したが、市場の反応は限定的のようだ。JR-142は、小児における成長ホルモン分泌不全性低身長症を対象に開発を進めている。同治験では、合計31名の健康成人男性を対象にJR-142を投与し、安全性、薬物動態について評価を行うとしている。
■インフォマート <2492> 1,507円 +12 円 (+0.8%) 本日終値
インフォマート<2492>はしっかり。午前11時ごろ、ANAホールディングス<9202>傘下の全日本空輸に対し「BtoBプラットフォーム 請求書」を提供したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の全日空による導入は、航空事業と直結する空港関連のグループ会社との取引で発生する請求書発行業務の作業ミスの軽減や郵送コストの削減など、グループ全体の経理業務プロセスの強化と品質向上を実現するのが目的という。
■ACCESS <4813> 831円 +5 円 (+0.6%) 本日終値
ACCESS<4813>はしっかり。同社はきょう、世界中の大気質と花粉データを位置情報と連動して提供するイスラエルのブリーゾメーターと協業すると発表した。この協業により、ACCESSはブリーゾメーターの大気質・花粉データサービスを車載向けマルチメディアコンテンツ共有ソリューション「ACCESSのTwine for Car(Twine4Car)」のひとつの機能として提供していく方針。自動車メーカーはこのソリューションを利用することにより、走行中の位置情報に連動した高精度な大気質データやリアルタイムの花粉データを提供することができ、ドライバーや同乗者はより健康的なルートや目的地を選ぶことが可能になるという。
■TBSHD <9401> 1,835円 +2 円 (+0.1%) 本日終値
TBSホールディングス<9401>がプラス圏に浮上。同社はきょう、XR(VRやAR、MRなどの先端技術の総称)コンテンツの開発や体験施設の運営を手掛ける米ティフォンに出資したと発表。今回の出資は、ティフォンの実施した第三者割当増資の引受先のひとつとして応じたもの。この結果、TBSはティフォン創業者に次ぐ持ち分を保有し、TBSの関連会社になるとしている。なお、ティフォンは資本調達により、自社で運営する没入体験型施設「TYFFONIUM」の店舗展開を拡大していく予定だという。
■商船三井 <9104> 2,469円 -102 円 (-4.0%) 本日終値
商船三井<9104>が反落。SMBC日興証券が20日付で、投資評価を「1」から「2」とし、目標株価を2800円から2400円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では20年3月期予想について、ドライバルク事業における減益や、LNG船事業の業績改善モメンタムが一時的に減速することなどを背景に、経常利益予想を570億円から480億円(会社予想500億円)へ引き下げた。また、コンテナ事業については、米中貿易摩擦に伴う市況悪化リスクを注視する必要があるとしている。
株探ニュース