【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 宝探しは安定成長の“サブスク”軸に!

市況
2019年6月2日 9時30分

「宝探しは安定成長の“サブスク”軸に!」

●米国と中国が真っ向衝突、身構えるマーケット

残念ながら日経平均株価の5月の月足チャートは陰線で終わった。月初から月半ばにかけての下げが急激だった上に、月末に駄目押し的な下げに見舞われたためだ。

その結果、月末31日の水準は執筆時点では5月14日、月初からの急落が止まったところ。チャートを見る限りでは、今回もここで下げ止まってもおかしくないが、対ドルで円相場が109円台前半に上昇していることを考えると、目先2万500円、最悪2万円前後までの下げは計算に入れておきたい。

もちろん、米中貿易協議が急進展するなら市場は急激に戻り、上述のようなデッドラインを意識する必要はない。

しかし、米中ともにいまは相撲ならがっぷり四つに組んだようなもの。貿易協議という土俵の上で動きが止まってしまっていることになるが、投資家としてはその間ただ様子を見ているだけというのでは芸がない。

というのは、東証一部の新値更新銘柄が10数銘柄に過ぎなくなっているからだ。ここからさらに減少することもないではないが、10銘柄前後は最少ゾーンだ。

そこで、ここから準備に入りたいのは、外部環境の変動による影響を極力受けにくい銘柄探しだ。

●環境厳しいグローバル企業を回避

米中が真っ正面からぶつかり合っており、世界経済の順調な発展は望み薄となっていることを考えれば、企業は当然、収益の堅調な伸びを確保しにくくなる。

特にそれが困難となりそうなのは、グローバル展開をしている大手企業になる。具体的にはトヨタ自動車 <7203> 、日産自動車 <7201> 、ホンダ <7267> などの自動車主力株、日立製作所 <6501> 、パナソニック <6752> 、ソニー <6758> などの大手ハイテク企業株、そのほか総合力で世界各国の同業他社と激しくシェア争いをしている企業への投資は手控えたい。

では、それらを除いてどんな有望株があるのか。こういうことになろうが、心配はご無用だ。国内需要への依存度が高く、しかも消費者が出費をあまり意識しないビジネスで成功している企業がいくらでもある。

それらは、いわゆるサブスクリプションシステム(継続課金制)によって安定的に収益を伸ばし続けており、今後もそれが続く可能性が高いのだ。

具体的には、コンタクトレンズに強いメニコン <7780> 、鑑賞用植物レンタル大手のユニバーサル園芸社 <6061> [JQ]、最近ではミールキット販売が好調なオイシックス・ラ・大地 <3182> [東証M]などがある。

これまで、すでに幾度も取り上げてきた銘柄ではエムスリー <2413> があるし、カカクコム <2371> 、PR TIMES <3922> がある。

他には、クラウドを活用し企業の受発注、請求書などの管理システムに強いインフォマート <2492> 、ネットの有害情報遮断や情報漏洩フィルタリングで信頼性の高いデジタルアーツ <2326> 、そして最後に標的特定型のネット攻撃に対応したシステムに特化しているセキュリティ企業FFRI <3692> [東証M]も魅力的だ。

2019年5月31日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.