話題株ピックアップ【夕刊】(3):東エレク、郵船、ガンホー

注目
2019年6月5日 15時25分

■東京エレクトロン <8035>  15,310円  +355 円 (+2.4%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置メーカーやSUMCO<3436>、信越化学工業<4063>などシリコンウエハーメーカーが高い。前日の米国株市場ではエヌビディアやザイリンクスが大幅高となるなど半導体関連が総花的に買われ、主要株価指数を押し上げた。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4%を超える上昇となった。これを受けて、東京市場でもこれまで米中摩擦問題を背景に下値を探っていた同セクターの買い戻しが加速した。

■ツルハホールディングス <3391>  8,870円  +190 円 (+2.2%)  本日終値

ツルハホールディングス<3391>が続伸。4日の取引終了後、傘下のツルハが秋田県大潟村で調剤薬局1店舗を展開するおおがたむら調剤薬局(秋田県大潟村)の全株式を取得し子会社すると発表しており、これを好感した買いが入った。なお、今期業績への影響は軽微としている。

■日本郵船 <9101>  1,663円  +33 円 (+2.0%)  本日終値

日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手をはじめ海運株に買いが集まった。中国政府高官の発言で米中貿易摩擦に対する懸念が足もと緩和されている。中国景気と連動性の高いばら積み船の運賃市況を表すバルチック海運指数は、4月下旬以降に上昇基調を強めており、時価は1月中旬以来約5カ月ぶりの水準まで戻している。海運株はPBRなど株価指標面でも割安で足もとは底値買いの動きが強まった。

■三菱UFJ <8306>  506.5円  +7.9 円 (+1.6%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が続伸。週明け3日に年初来安値を更新、終値でも500円台を割り込んだが、目先の底値形成となった。世界的な金利低下の流れがメガバンクにとって逆風となっていたが、PER7倍台でPBRは0.4倍、配当利回り4.9%台の時価は割安感が際立つ。市場では「前日にパウエルFRB議長が利下げを示唆する発言をしたことが、米短期金利の低下を促し、結果として長短金利差縮小に歯止めがかかることで、運用環境が改善するとの思惑が買いの根拠となっている」(準大手証券ストラテジスト)としている。前日の米株市場では、シティグループ、バンク・オブ・アメリカなど金融株が大幅高に買われ全体指数を牽引しており、東京市場でもこの流れを引き継ぐ形で同社株に買いを誘導している。

■エービーシー・マート <2670>  6,740円  +50 円 (+0.8%)  本日終値

エービーシー・マート<2670>が4日ぶりに反発。4日の取引終了後に発表した5月度概況で、既存店売上高が前年同月比3.9%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。5月度は、前年に比べて祝日が2日多かったことに加えて、大型連休による行楽需要、運動会需要が増したことや月後半からの気温の上昇により、キッズシューズ、サンダル、レディースシューズが好調だった。なお、全店売上高は同4.8%増だった。

■ガンホー <3765>  333円  +1 円 (+0.3%)  本日終値

ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>は続伸。300円台前半のもみ合いを経て上値指向をみせている。同社は4日取引終了後、スマートフォン向けオンラインRPG「ラグナロク マスターズ」の国内サービスをきょう12時から開始することを発表、これが株価を刺激する格好となった。「ラグナロク マスターズ」は日本を除く全世界で2400万ダウンロードを突破し、売上高ランキング世界1位を記録しているオンラインRPGであるだけに、マーケットの注目度も高い。

■アダストリア <2685>  2,434円  -194 円 (-7.4%)  本日終値  東証1部 下落率2位

アダストリア<2685>は反落。4日の取引終了後に発表した5月度の国内月次売上高で、既存店売上高は前年同月比10.7%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことから朝方は高く始まったものの、その後は目先の材料出尽くし感から売りが優勢となった。5月は、休日が前年に比べて2日多かったことに加えて、気温の上昇に伴って夏物商品が順調に売り上げを伸ばした。アイテム別ではワンピースや、スカート・パンツなどのボトムス類が売り上げを牽引し、サンダルなどの季節商材も人気だった。なお、全店売上高は同8.9%増だった。

■ヤオコー <8279>  4,830円  -360 円 (-6.9%)  本日終値  東証1部 下落率3位

ヤオコー<8279>が急落。4日の取引終了後、150億円のユーロ円建転換社債(CB)型新株予約権付社債を発行すると発表しており、CBの株式転換による1株当たり利益の希薄化を懸念する売りが出た。同CBは、満期償還日が2024年6月20日の5年債。発行日は6月20日。転換価格は前日終値を17.01%上回る6073円で決まった。潜在株式による希薄化率は6.36%となる。調達資金は、グループの新規出店および既存店舗の改装など設備投資やセミセルフ精算レジや基盤システムの刷新などシステム開発費用、それにデリカ・生鮮センターの3期工事費用に充てる予定だ。

■ファーストリテイリング <9983>  62,310円  -980 円 (-1.6%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>は朝高スタートもその後伸び悩む展開。4日の取引終了後に発表した5月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店及びEコマース売上高が前年同月比1.8%減と2カ月連続で前年実績を下回ったことが株価の頭を押さえたようだ。5月は感謝祭を後ろ倒ししたことが響き、既存店売上高は減収となった。ただ、気温が高く推移したことで、夏物商品の販売は好調だった。なお、客数は同1.3%増となった一方、客単価は同3.1%減となった。

■アサカ理研 <5724>  2,000円  +400 円 (+25.0%) ストップ高   本日終値

レアアース関連株が急伸。アサカ理研<5724>がストップ高と急騰したほか、アルコニックス<3036>も続伸。日本経済新聞は5日、中国政府が「レアアース(希土類)で新しい輸出管理システムを設ける方向で検討に入った」と報じた。レアースの輸出規制は禁じ手であり、中国を孤立させる恐れも指摘されている。また、ウィルバー・ロス米商務長官は4日、レアアースの供給を確保するため「前例のない措置を講じる」と述べたと伝わった。米中貿易摩擦の影響でレアアースに供給不安が高まるなか、レアアース・レアメタルのリサイクル事業を展開するアサカ理研や非鉄関連の専門商社であるアルコニックス、それにスポンジチタンを扱う大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>や東邦チタニウム<5727>が人気となった。

■双信電機 <6938>  520円  +80 円 (+18.2%) ストップ高   本日終値

双信電機<6938>がストップ高。ここ次世代通信規格5Gに関連する銘柄が再び動意含みとなるなか、その流れに乗った。同社は情報機器向けコンデンサーやフィルターなどを得意としており、商品競争力の高い積層誘電体フィルターが基地局整備で需要を捉えるとの思惑がある。時価総額100億円未満で足が軽く、株価は3月12日に年初来高値702円をつけた後、直近は26週移動平均線近辺まで調整を入れていたこともあり、短期筋の食指を動かす格好となった。

●ストップ高銘柄

ダイヤHD <6699>  1,147円  +150 円 (+15.1%) ストップ高   本日終値

ETFS白金 <1674>  9,800円  0 円 (0.0%) ストップ高   本日終値

など、5銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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