話題株ピックアップ【夕刊】(1):日立ハイテク、アドテスト、グリー
■日立ハイテクノロジーズ <8036> 5,450円 +700 円 (+14.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率4位
日立ハイテクノロジーズ<8036>がストップ高。日経ビジネス電子版は7日、「日立製作所<6501>が中核上場子会社の日立ハイテクノロジーズを完全子会社化する方向で検討に入った」と報じた。この日は、完全子会社化に向けたTOBなどに期待する買いが集中した。
■プレミアムW <2588> 1,680円 +166 円 (+11.0%) 本日終値
プレミアムウォーターホールディングス <2588> [東証2]が急反騰。レオス・キャピタルワークスが6日付で財務省に提出した大量保有報告書(5%ルール報告書)を提出。報告書によると、レオスの同社株式保有比率は6.21%となり、新たに5%を超えたことが判明した。これを受けて、需給思惑から買いが優勢となっている。
■エラン <6099> 2,017円 +183 円 (+10.0%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
エラン<6099>が3日続伸。株価は初の2000円台乗せを達成した。同社は入院に必要なパジャマや歯ブラシなどをまとめた入院セットのトップ企業。「手ぶらで入院・手ぶらで退院」できる入院セットへの需要は強く、19年12月期の連結純利益は前期比12.1%増の9億7000万円と前期に続き最高益が予想されている。高齢化や単身世帯の増加で入院セットへの需要は強いが、その一方で入院セットの普及率はまだ低く、今後の成長余地は大きいとみられている。
■クレハ <4023> 7,400円 +370 円 (+5.3%) 本日終値
クレハ<4023>が大幅高で2月8日につけた年初来高値を更新。今月大阪で行われるG20サミットでは「海洋プラスチックごみの削減」が重要議題に掲げられることもあって、脱プラスチック関連株の一角にマーケットの視線が向いている。そのなか、新素材として生分解性PGA(ポリグリコール酸)を開発している同社に光が当たっている。同社の開発した新素材クレダックスは、セルロースと同等の生分解性を有し1カ月以内に微生物によって二酸化炭素と水に分解される。シェールオイル・ガスの掘削材料や工業用部材など、幅広い分野で需要を捉えている。
■アドバンテスト <6857> 2,752円 +133 円 (+5.1%) 本日終値
6日に発表した「ブラックロックが8%超に買い増し」が買い材料。
米ブラックロックの日本法人ブラックロック・ジャパンが6日付で財務省に提出した変更報告書によると、ブラックロックと共同保有者の同社株式保有比率は5.15%→8.01%に増加した。
■グリー <3632> 526円 +24 円 (+4.8%) 本日終値
グリー<3632>が反発し年初来高値を更新。同社は6日、iOS及びAndroid向けドラマRPG「AFTERLOST-消滅都市」の配信を、日本を含む韓国、台湾、香港、マカオで開始したと発表。期待感が高まるかたちとなったようだ。このゲームは、配信されたゲーム内イベントが蓄積されるため、時間に追われることなくプレーでき、いつ遊び始めても同じ体験をすることができる「パッケージ配信」というかたちで、各種イベントが提供されるという。
■日立金属 <5486> 1,170円 +48 円 (+4.3%) 本日終値
日立系銘柄が高い。日立金属<5486>は大幅高となったほか、日立化成<4217>や日立建機<6305>などもしっかり。日経ビジネス電子版は7日、「日立製作所<6501>が中核上場子会社の日立ハイテクノロジーズ<8036>を完全子会社化する方向で検討に入った」と報じた。この報道を受け、日立ハイテクはストップ高と急騰しており、この連想人気から日立系銘柄に物色の矛先が広がる動きが出た様子だ。「日立はグループの再編により選択と集中を進めてきた」(アナリスト)と評価されており、今後の展開への期待が膨らんでいる。
■東京エレクトロン <8035> 15,385円 +420 円 (+2.8%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が高い。両銘柄とも米中摩擦問題などを背景に5月相場で売り込まれたが、ここにきて底入れの動きをみせている。前日の米国株市場では半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズが4連騰と戻り足を強めており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も高かった。東京市場でもこれに追随する動きで、調整十分の半導体製造装置関連は買い戻しの動きが顕在化している。
■電算システム <3630> 3,860円 +95 円 (+2.5%) 本日終値
電算システム<3630>が高い。同社は情報処理・システム構築を行うほか、払込票決済などコンビニでの収納代行ビジネスも手掛けており、キャッシュレス決済関連株の一角として人気素地を持つ。6日取引終了後、ゆうちょ銀行<7182>と払込票を利用したスマホアプリ決済サービス「ゆうちょPay」を開始することを発表、これを材料視する形で投資資金が流入した。
■電通 <4324> 3,740円 +80 円 (+2.2%) 本日終値
電通<4324>は反発。SMBC日興証券は6日、同社株の投資評価「1」を継続した。目標株価は6200円(従来6300円)とした。低調だった第1四半期(1~3月)の業績を受け、19年12月期の連結営業利益は1294億円から1140億円(会社予想1225億円)へと下方修正した。ただ、今夏以降は業績を押し上げる好材料が国内外ともに多数あり、第3四半期(7~9月)以降の景色は一変するとみている。具体的には、開催まで残り約1年となった「東京2020オリンピック・パラリンピック」に向けたスポンサー企業の広告・PR活動の活発化、9月に開幕する「ラグビーワールドカップ2019 日本大会」、消費増税に向けた駆け込み需要、10月下旬から開催される「東京モーターショー2019」などがあり、業績や株価のモメンタム(勢い)は回復すると予想している。
株探ニュース