話題株ピックアップ【夕刊】(1):ポールHD、日本通信、東レ

注目
2019年6月10日 15時15分

■電気興業 <6706>  3,045円  +448 円 (+17.3%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

電気興業<6706>は一気に3000円大台を回復、中長期波動の分水嶺である75日移動平均線まで一気に切り上げ戻り急となった。同社は7日取引終了後、不適切な会計処理の疑いに伴い延期していた19年3月期の決算を発表、売上高は前の期比4%増の447億5700万円と増収を確保し、営業利益は同77%増の26億9000万円と大幅な伸びを示した。営業利益は会社側の従来予想である16億円を大幅に上回る水準で着地した。更に同日、発行済み株式総数2.28%相当の28万株、6億5000万円を上限とする自社株買いを発表しており、これも株高を後押しした。なお、20年3月期業績については売上高が前期比0.5%増の450億円、営業利益が同0.4%増の27億円を計画している。

■ポールHD <3657>  1,227円  +170 円 (+16.1%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス <3657> が急騰。7日大引け後に発表した20年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益が前年同期比33.6%増の7億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力のデバッグ・検証事業でアミューズメント機器向け受託案件が増加したことが寄与。ネットサポート事業ではECサイトのカスタマーサポートに加え、AI関連やQRコード決済向けサービスが好調だった。

■日本通信 <9424>  227円  +23 円 (+11.3%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

日本通信<9424>が全員参加型材料株の様相を一段と強めている。米国での5G商用基地局に関する認可取得などを材料に5月下旬を境に底値圏を大きく上放れ、きょうは前週末比20%を超える上昇で、昨年9月の戻り高値214円を払拭して新局面入り。株価の値動きもさることながら、注目すべきは出来高流動性の高さ。きょうは午前11時過ぎの段階で5000万株を突破、終日ベースで1億株商いの可能性も出ている。信用取引は売り買いがっぷり四つで信用倍率は1.27倍と拮抗、日証金では貸株制限の取引規制がかかっている。

■カナモト <9678>  2,748円  +248 円 (+9.9%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

カナモト<9678>が大幅続伸。同社は7日取引終了後に、19年10月期第2四半期累計(18年11月~19年4月)の連結決算を発表。営業利益は112億6600万円(前年同期比2.5%増)となり、通期計画184億円に対する進捗率は61.2%となった。売上高は918億5600万円(同7.6%増)で着地。東京五輪関連のインフラ整備や再開発事業など、大型プロジェクトが計画されている大都市圏及び、北海道や九州、西日本の災害復旧・復興工事が本格化していることを受け、建設機械のレンタル需要は底堅く推移した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■東レ <3402>  810.8円  +47 円 (+6.2%)  本日終値

東レ<3402>が急反発。9日付の日本経済新聞は、「東レは血液1滴からさまざまながんを発見する検査キットについて、2019年中に厚生労働省に製造販売の承認を申請する」と報じた。これを材料視する形で買いを呼び込む格好となった。現在、遺伝子検査でがんを発見する方法は米国で実用化されているが、血液は数十ミリリットル以上必要で発見できる割合も低い。東レの場合は血液が1滴と利用者の負担が少なく、がんの有無の判定精度も95%以上となり、承認されれば、数万円で複数のがんを一度に調べられる見通しとも報じられている。

■日本システムウエア <9739>  2,798円  +144 円 (+5.4%)  本日終値

NSW<9739>が大幅高で5連騰。組み込みソフトやデバイス設計で優位性を持つシステムインテグレーターだが、業績の成長トレンドが鮮明。11年3月期以来、前期まで9期連続で2ケタ営業増益を続けており、20年3月期も増収増益基調に変化はないとみられている。この高成長の背景には同社が独自に培った高い技術力がある。現場で書き替え可能な電子回路FPGAにヘイズ・リダクションという画像処理ソフトを実装しフルハイビジョンサイズの動画で鮮明映像を送る技術を有しており、国土強靱化の国策を背景にドローン分野などで同社の画像分析ソリューションが活躍の機会を得る可能性が高い。

■FFRI <3692>  4,770円  +235 円 (+5.2%)  本日終値

FFRI<3692>は大幅高で5連騰。連日の年初来高値更新と気を吐いている。近年、深刻化するサイバー犯罪だが、急増傾向にある標的型攻撃への対策が急がれている。そのなか、同社は、未知のウイルス検知に強いヒューリック技術を駆使した「FFRI yarai(ヤライ)」で標的型攻撃に対応、官公庁や大手企業をはじめ広範囲にニーズを取り込んでいる。同社の最大の特長はソフトを輸入販売ではなく自社開発に特化しているという点であり、同業他社と一線を画す。この技術力に目をつけたのが、NEC<6701>で5月中旬に国産技術によるサイバーセキュリティー製品の共同開発を目的に協業を発表している。

■日立ハイテクノロジーズ <8036>  5,720円  +270 円 (+5.0%)  本日終値

日立ハイテク<8036>は大幅続伸。日経ビジネス電子版が7日、「日立製作所が中核上場子会社の日立ハイテクノロジーズを完全子会社化する方向で検討に入った」と報じた。7日は、完全子会社化に向けたTOB実施などに期待する思惑買いが集中し、同日終値は前日比700円ストップ高の5450円と急騰した。きょうも、引き続き買いが優勢となった。なお、日立製作所<6501>は7日の取引開始前、「報道は当社が発表したものではない。企業価値向上に向けさまざまな検討を行っているが、現時点で決定した事実はない」とノコメントを発表している。

■GMO-PG <3769>  7,160円  +290 円 (+4.2%)  本日終値

GMOペイメントゲートウェイ<3769>は3日ぶりに反発。同社は7日、三菱総合研究所<3636>グループのアイ・ティー・ワンと共同で、国内外の企業・団体のビッグデータ活用を支援するサービスの提供を開始したと発表。両社がこのほど立ち上げた「データイノベーションラボ」が提供するメインサービスは、企業・団体のビッグデータ活用ソリューションの構想段階で、実用性・実現性を検証する一連の実証実験プロセスを実施するもので、ビッグデータ分析の設計から実際の分析・検証までを行う。まずはGMO-PGの決済・金融関連サービスを利用しているEC事業者および金融機関向けに提供するとしている。

■サンケン電気 <6707>  2,245円  +88 円 (+4.1%)  本日終値

サンケン電気<6707>が続伸。旧村上ファンド関係者が運営する投資会社エフィッシモ キャピタル マネージメントが7日の取引終了後、財務省に変更報告書を提出し、エフィッシモのサンケン株式保有比率が5.89%から7.45%に上昇したことが判明。これを受けて思惑的な買いが入ったようだ。保有目的な純投資としており、報告義務発生日は5月31日となっている。

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