話題株ピックアップ【夕刊】(1):ツルハHD、NEC、Jフロント
■ツルハホールディングス <3391> 9,420円 +360 円 (+4.0%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
ツルハホールディングス<3391>が大幅高。同社が17日取引終了後に発表した19年5月期の売上高は前の期比16.2%増の7824億4700万円、経常利益も同4.1%増の433億1300万円と好調だった。経常利益は26期連続で最高益更新となった。また、20年5月期も売上高は前期比4.8%増の8200億円、経常利益は同4.4%増の452億円と増収増益が続く見通しにあり、これを好感する買いを誘導している。なお、19年5月期年間配当は前期比2円増配の148円。今期も148円を計画している。
■東芝テック <6588> 2,830円 +102 円 (+3.7%) 本日終値
東芝テック<6588>が大幅反発。SMBC日興証券が17日付で投資評価を新規「1」目標株価3700円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、同社の収益構造に変化が生じ、人手不足にはセルフPOSレジ販売、キャッシュレスにはPOS決済量に応じたフィーサービス提供など時代トレンドを事業に組み込み、利益率を良化させていく素地ができつつある点を評価。また、展開期を迎えるセルフPOSレジ販売、キャッシュレスソリューションによる業績効果を今後株価が織り込み始めるフェーズに入ると考えているとしている。
■NEC <6701> 4,095円 +55 円 (+1.4%) 本日終値
NEC<6701>が反発。米中摩擦を背景に世界景気減速への懸念がハイテク主力セクターの株価を軟化させているが、そのなか同社株は押し目買い意欲が根強く、4月下旬以降下値切り上げ波動を継続している。次世代通信規格「5G」の基地局投資では中国ファーウェイ排除の動きを背景に同社がシェアを高める可能性が意識されている。また、収益力向上を目的としたリストラにも積極的に取り組んでおり、株式市場では3000人規模の人員削減や生産ラインの再編などの経営構造改革を評価する動きがある。20年3月期営業利益は合理化努力の結実により前期比88%増の1100億円と急回復を見込んでいる。
■Jフロント <3086> 1,152円 +9 円 (+0.8%) 本日終値
J.フロント リテイリング<3086>が反発。同社17日取引終了後に発表された5月度連結売上高が前年同月比で5.3%増と4月の同横ばいから大きく上昇していることが好感された。特に、パルコ事業は前月の3.6%減から3.7%増へ大きく改善した。気温の上昇に伴い、Tシャツやワンピース、リネン素材などの夏物衣料品が売れたことに加え、ビアガーデンやエアコンを中心とした家電などの季節アイテムも貢献している。また、百貨店事業は横ばい圏で推移しているが、大丸松坂屋百貨店の免税売上高は前年同月比22.8%増と好調さを持続している。
■住友金属鉱山 <5713> 2,910円 +10 円 (+0.3%) 本日終値
住友金属鉱山<5713>が反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2019~21年度までの3年間で、EVに欠かせない銅やニッケル部門を中心に約5千億円を投資する方針を打ち出した」と報じられており、改めて同社の中期経営計画への関心が高まっているようだ。記事によると、車載電池向けの正極材など川下の材料生産にも力を入れ、市況変動への耐性が強い収益モデルの構築を急ぐとしている。同社では、正極材の生産能力を27年度までに現在の2倍の月1万トンに引き上げる構想も持っており、EVを軸とした成長戦略を強化する。
■西松屋チェーン <7545> 818円 -59 円 (-6.7%) 本日終値 東証1部 下落率7位
17日に決算を発表。「3-5月期(1Q)経常は21%減益で着地」が嫌気された。
西松屋チェーン <7545> が6月17日大引け後(17:30)に決算を発表。20年2月期第1四半期(3-5月)の経常利益(非連結)は前年同期比20.9%減の26.1億円に減ったが、3-8月期(上期)計画の32億円に対する進捗率は81.8%となり、5年平均の81.6%とほぼ同水準だった。
■東京製鐵 <5423> 791円 -42 円 (-5.0%) 本日終値
東京製鉄<5423>は3日続落で年初来安値を更新した。同社は17日、7月契約分の鋼材販売価格を全品種で前月比3000~5000円引き下げると発表しており、これが嫌気される形で売りを誘発している。最近では米中貿易摩擦の激化により、鋼材に加え経済の先行指標とされている原料の鉄屑の市況が低調な需要を反映し軟調に推移している。中国などから割安な鋼材が流入し、流通事業者の鋼材在庫が増加している様子だ。足並みをそろえた在庫調整が期待されていたが、同社の値下げは市況の下落に拍車を招きかねないことも懸念されている。
■日本光電 <6849> 2,980円 -155 円 (-4.9%) 本日終値
日本光電<6849>が3日続落。17日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、最終利益を110億円から107億円(前期比4.4%減)へ下方修正したことが嫌気された。子会社である日本光電アメリカの労務問題に関する仲裁の提起に関して、現地時間14日に和解が成立したことに伴い、和解金379万ドル(約4億1500万円)を特別損失として計上することが要因としている。なお、売上高1860億円(同4.0%増)、営業利益160億円(同6.4%増)は従来見通しを据え置いている。
■ベルーナ <9997> 705円 -34 円 (-4.6%) 本日終値
ベルーナ<9997>が4日続落。17日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高(速報値)は前年同月比7.7%増と8カ月連続で前年実績を上回ったものの、総合通販事業は同6.2%減と3カ月ぶりに前年を下回っており、これが嫌気された。衣料品と家具、雑貨などがともに前年を下回ったという。一方、封入・同梱サービスや通販代行サービスがともに前年を上回りソリューション事業は好調だったほか、融資残高の伸長によりファイナンス事業が前年を上回ったことも全体を押し上げた。
■アークランドサカモト <9842> 1,289円 -50 円 (-3.7%) 本日終値
アークランドサカモト<9842>は続落。17日の取引終了後に発表した第1四半期(2~4月)連結決算は、売上高280億400万円(前年同期比2.1%増)、営業利益28億6900万円(同4.2%増)、純利益15億6000万円(同8.5%減)と営業増益となったものの、材料出尽くし感から売りが優勢となった。既存店売上高の苦戦でホームセンター部門は減収減益となったものの、外食事業でとんかつ専門店「かつや」が10店舗純増したことが業績を牽引した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高1150億円(前期比4.6%増)、営業利益100億円(同1.0%増)、純利益58億円(同1.9%増)の従来見通しを据え置いている。
株探ニュース