話題株ピックアップ【夕刊】(1):日本通信、ニトリHD、阪急阪神
■日本通信 <9424> 190円 +12 円 (+6.7%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
日本通信<9424>が急伸。現地時間24日、米国でCBRS(市民ブロードバンド無線サービス)向けSIMの発売することを発表、これによる収益押し上げ効果に期待した買いを呼び込んだ。同社株は5月下旬以降に急速人気化し、6月10日には253円の高値に買われた。その後調整を入れ、前日に168円をつけたが、25日移動平均線との上方カイ離を解消したタイミングで新たな材料が浮上、改めて投機資金の攻勢につながった。
■都築電気 <8157> 1,298円 +79 円 (+6.5%) 本日終値
都築電気<8157>が大幅高で4日続伸。この日、コミュニケーションロボット「unibo」を活用した介護施設向けソリューションの提供を、8月1日に開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同ソリューションは、同社の介護事業者向けソリューション「KitFit SilverLand」のオプション製品である介護記録システムと、自然な対人コミュニケーションを実現する富士通<6702>の「ロボットAIプラットフォーム」及びユニロボット(東京都渋谷区)のコミュニケーションロボット「unibo」を組み合わせることで実現。利用者の属性・感情・会話などから、個人の趣味嗜好を学習し一人ひとりに最適な応対を行うことが可能で、対話のインターフェースとして高齢者の見守りや、施設のコンシェルジュとしての活用が期待できるほか、将来的には蓄積したビッグデータを分析・利活用し「科学的根拠に基づく介護サービス」を支援することを目指している。なお、都築電気では「KitFit Silverland 介護記録システム」について、同ソリューションをはじめとしたオプション製品の充実により3年間で2億2000万円の売り上げを目指すとしている。
■壱番屋 <7630> 4,700円 +245 円 (+5.5%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
カレー専門店「CoCo壱番屋」を全国展開する壱番屋 <7630> が急伸。24日大引け後に発表した20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比38.7%増の15.8億円に拡大して着地したことが買い材料視された。3月に実施した値上げ効果で客単価が上昇し、国内既存店売上高が前年実績を1.5%上回ったことが寄与。海外子会社の収益が伸びたことも大幅増益に貢献した。上期計画の28.3億円に対する進捗率は56.0%となり、好調なスタートを切ったことを評価する買いが向かった。
■パルコ <8251> 1,086円 +41 円 (+3.9%) 本日終値
パルコ<8251>は大幅続伸。24日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算で、売上高221億300万円(前年同期比0.3%増)、営業利益34億800万円(同23.9%増)、純利益18億9500万円(同6.2%増)と2割を超える営業増益となったことが好感された。ショッピングセンター事業で、3月に錦糸町パルコを新たに開業した一方、5月に宇都宮パルコを閉店するなどスクラップ&ビルドを推進したことや、食・ビューティー関連テナント導入を推進し客数の増加につなげたことが業績を牽引した。また、エンターテインメント事業における、前期に開業した「シネクイント」や「アップリンク吉祥寺パルコ」の拠点増や演劇事業の公演回数増なども寄与した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高1162億円(前期比29.2%増)、営業利益127億円(同2.3%増)、純利益71億円(同2.1倍)の従来見通しを据え置いている。
■ニトリホールディングス <9843> 13,720円 +330 円 (+2.5%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>が続伸、マドを開けて買われ中期波動の分水嶺である75日移動平均線を上回ってきた。時価は4月上旬以来2カ月半ぶりの高値圏に浮上している。同社が24日取引終了後に発表した6月度の既存店売上高が前年同月比5.9%増、全店売上高は8.7%増といずれも好調で、足もとの売上高拡大が続いていることを評価する形で買いを呼び込んだ。
■阪急阪神 <9042> 3,810円 +50 円 (+1.3%) 本日終値
阪急阪神ホールディングス<9042>が3日ぶりに反発。岩井コスモ証券は24日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は4500円とした。鉄道事業において、阪急・阪神沿線の駅が住みたい街ランキングに数多く選ばれるなど沿線人口の増加が期待でき、インバウンド需要も追い風となる。また、宝塚歌劇や阪神タイガースといった有力コンテンツが収益、ブランド力を下支えしている。さらに、大阪のオフィス需要が逼迫していることも追い風とみており、不動産事業に期待ができるとみている。
■五洋建設 <1893> 530円 +6 円 (+1.2%) 本日終値
五洋建設<1893>はしっかり。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が24日付で、投資判断を新規に「オーバーウエート」とし、目標株価を800円としたことが好材料視されたようだ。同証券では、参入障壁が高い海外土木分野での国内外でのプレゼンスや、市場成長が見込める海外での成長ポテンシャルなど、ゼネコンセクター内で相対的に高い同社の評価が今後復活し、バリュエーションが切り上がると予想しているという。
■ラウンドワン <4680> 1,375円 +14 円 (+1.0%) 本日終値
ラウンドワン<4680>が10日ぶりに反発。SMBC日興証券が24日付で、投資評価「1」を継続しつつ、目標株価を2200円から2300円に引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、株価は国内の月次動向に一喜一憂する動きがみられるが、国内の基調としては「ROUND1 LIVE」導入店での価格改定効果で良好な状況が続くと評価。一方、米国は前期の第4四半期は天候要因によって伸び悩んだが、今期の第1四半期には回復基調が確認されるとみており、出店ペースの加速や価格改定実施によって米国の高い成長期待がより評価される局面に入ってきたと指摘。これに対して株価にはまだ十分に織り込まれておらず、アップサイドポテンシャルは大きいとしている。
■マネーフォワード <3994> 3,405円 +30 円 (+0.9%) 本日終値
マネーフォワード<3994>が大幅高で5日続伸。この日朝方、子会社マネーフォワードファインが、外部アドバイザーとして一橋大学経済研究所の渡部敏明所長・教授を迎えたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。渡部敏明教授は、金融リスク管理や計量ファイナンス領域の第一人者。今後は、渡部教授の知見にもとづき、「Money Forward BizAccel」の融資実績の解析などで、融資審査モデルの精度向上を図るとしている。
■コマツ <6301> 2,539.5円 +19.5 円 (+0.8%) 本日終値
コマツ<6301>が輸出主力株全般に売り圧力が強いなか、頑強な展開をみせている。米中首脳会談が今週末のG20大阪サミットに合わせて行われる見通しとなったことで、米中摩擦に対する過剰な懸念が後退、前日の米国株市場でもキャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率の高い大手企業の株価は堅調だった。キャタピラーについては前日までで8営業日続伸となっている。この流れを継いで、東京市場でも同社株の下値を拾う動きが顕在化している。
株探ニュース