前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年6月26日 5時20分

■日本アジア投資 <8518>  311円 (+80円、+34.6%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。日本アジア投資 <8518> が連日ストップ高。マーケット関係者によると「2034年のサッカーW杯のアセアン招致を目指す方向で各国首脳が合意したことが人気化の発端となったようだ」(国内ネット証券アナリスト)としているが、株価は年初から底練りの動きを続けていたこともあり、売り物がこなれていたことが投機資金の流入を加速させた。

■ジーニー <6562>  630円 (+100円、+18.9%) ストップ高

ジーニー <6562> [東証M]がストップ高。同社は25日、自社のインターネットメディア向け広告収益最大化プラットフォーム「GenieeSSP」と、ByteDance(東京都新宿区)が新しく提供を開始するモバイルアプリ向け広告配信システム「TikTok Audience Network」との連携をスタートしたと発表。これが材料視されたようだ。今回の連携により、ジーニーがサポートする媒体企業は「GenieeSSP」が持つ収益最大化機能と組み合わせて、「TikTok Audience Network」経由で収益性の高い広告の配信が可能になり、広告枠単価の向上が見込めるとしている。

■中央化学 <7895>  560円 (+80円、+16.7%) ストップ高

中央化学 <7895> [JQ]がストップ高。株価は前週来、投機筋の攻勢で人気化し5連騰となっているが、25日は前日に続くストップ高と需給相場の様相を強めている。樹脂製食品包装容器で業界を先駆するが、プラスチック容器の回収・リサイクル分野に早くから取り組んでおり、「リサイクルPET容器やタルクを半分以上使用しプラスチックの量を減らした容器など、環境配慮型容器も商品展開」(会社側)しており、脱プラ・リサイクル関連の有力株としての位置づけがある。「新素材を使った食品の消費期限を延ばす高機能容器の育成も進めている」(同)とし、「食品ロス削減推進法」に対応するなど切り口は多彩だ。直近ではセブン―イレブン・ジャパンがおにぎりの包装をバイオプラスチック素材に切り替える方針が報じられたことも、思惑高を後押ししているとの見方もある。

■カルナバイオ <4572>  1,062円 (+150円、+16.5%) ストップ高

カルナバイオサイエンス <4572> [JQG]がストップ高。25日の寄り前、19年12月期連結業績予想について、売上高を12億4000万円から30億3800万円(前期比4.0倍)へ、営業損益を16億5800万円の赤字から3億1300万円の黒字(前の期11億4400万円の赤字)へ、最終損益を16億9300万円の赤字から2億1400万円の黒字(同12億1000万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。同時に米ギリアド・サイエンシズ社と、カルナバイオが研究開発中の新規がん免疫療法の創薬プログラムの開発・商業化にかかる全世界における独占的な権利を供与する契約を締結したと発表。その対価として契約一時金2000万ドル(約21億円)を受領することが要因としている。なお、ギリアド社とのライセンス契約では契約一時金のほか、開発状況や上市などの進捗に応じて追加的に最大で4億5000万ドル(約472億円)を受け取るとしており、さらに、開発された医薬品の上市後は売上高に応じたロイヤルティーを受け取るとしている。

■Tホライゾン <6629>  519円 (+48円、+10.2%)

テクノホライゾン・ホールディングス <6629> [JQ]が続急騰。レンズ技術分野に強みを持っており、監視カメラやドライブレコーダーで高い商品競争力を発揮している。業務用車載機器では事業者の安全意識の高まりを背景に、クラウドで運行データを保管できるドライブレコーダーやデジタルタコグラフが好調で業績に寄与している。前週末に検査装置の設計・製作を手掛けるエンジニア集団、エムディテクノス(愛媛県西条市)の全株式を取得し傘下に収めることを発表、これに伴う製品開発力の向上も期待されている。

■アイフリーク <3845>  185円 (+15円、+8.8%)

アイフリークモバイル <3845> [JQ]が急伸。同社は25日、富士通クラウドテクノロジーズ(東京都中央区)が提供している国産のパブリッククラウドサービス「NIFCLOUD(ニフクラ)」のパートナープログラム契約を締結すると発表。これが株価を刺激したようだ。ニフクラパートナープログラムとは、ニフクラが提供するクラウドサービスについて、販売、ソリューション提案、付加価値サービスの提供などを行うパートナーへの支援プログラム。同社はこの契約により、事業シナジーの創出と、チャレットソリューションのつながりで広がる経済圏である「チャレット経済圏」の拡大を図るとしている。

■石川製 <6208>  1,600円 (+126円、+8.6%)

東証1部の上昇率3位。石川製作所 <6208> が急反発したほか、豊和工業 <6203> や細谷火工 <4274> [JQ]など防衛関連に位置付けられる銘柄群が一斉に買いを集める展開となった。市場では「トランプ米大統領が日米安保条約を破棄する可能性についての考えを示したと伝わり、一部の個人投資家資金に加えアルゴリズム売買の作動で関連株を押し上げる格好となった」(国内ネット証券)としている。全体相場は商い低調ななかで主力株の上値が重く、資金のシフト先が模索されている。そうしたなか、ホルムズ海峡での日本のタンカーへの攻撃や米国の無人機撃墜などで、中東における地政学リスクの高まりが意識されていた矢先ということもあって、値の軽い防衛関連株に投機資金が機敏に反応する格好となった。

■イトーヨーギョー <5287>  787円 (+50円、+6.8%)

イトーヨーギョー <5287> [東証2]が急動意。ここにきて電線地中化関連株の一角が動意づいており、同社株はその人気の先導役となっている。5月27日、国交省が災害時の物資輸送に重要な道路を対象に、電柱撤去を推進するための新制度を設けることが報じられ、これが関連銘柄の商機につながるとの思惑が物色人気の背景にある。同社は共同溝を手掛けており、無電柱化に向けたインフラを進めるにあたって、収益チャンスを得るとの見方がある。

■日本通信 <9424>  190円 (+12円、+6.7%)

東証1部の上昇率5位。日本通信 <9424> が続急伸。現地時間24日、米国でCBRS(市民ブロードバンド無線サービス)向けSIMを発売すると発表、これによる収益押し上げ効果に期待した買いを呼び込んだ。同社株は5月下旬以降に急速人気化し、6月10日には253円の高値に買われた。その後調整を入れ、24日に168円をつけたが、25日移動平均線との上方カイ離を解消したタイミングで新たな材料が浮上、改めて投機資金の攻勢につながった。

■都築電気 <8157>  1,298円 (+79円、+6.5%)

都築電気 <8157> [東証2]が大幅高で4日続伸。25日、コミュニケーションロボット「unibo」を活用した介護施設向けソリューションの提供を、8月1日に開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同ソリューションは、同社の介護事業者向けソリューション「KitFit SilverLand」のオプション製品である介護記録システムと、自然な対人コミュニケーションを実現する富士通 <6702> の「ロボットAIプラットフォーム」及びユニロボット(東京都渋谷区)のコミュニケーションロボット「unibo」を組み合わせることで実現。利用者の属性・感情・会話などから、個人の趣味嗜好を学習し一人ひとりに最適な応対を行うことが可能で、対話のインターフェースとして高齢者の見守りや、施設のコンシェルジュとしての活用が期待できるほか、将来的には蓄積したビッグデータを分析・利活用し「科学的根拠に基づく介護サービス」を支援することを目指している。なお、都築電気では「KitFit Silverland 介護記録システム」について、同ソリューションをはじめとしたオプション製品の充実により3年間で2億2000万円の売り上げを目指すとしている。

■フォーサイド <2330>  169円 (+9円、+5.6%)

フォーサイド <2330> [JQ]が続急伸。株価は200円未満の低位株だが、6月4日の139円をターニングポイントに戻り足を強め、25日は上げ足を一気に加速している。携帯コンテンツを祖業とするが、多角化で経営再建に取り組んでいる。現在の主力はゲームの景品製販事業。24日取引終了後、同社の子会社ブレイクが中国物流最大手である順豊エクスプレスグループのeコマース事業会社と越境EC事業を開始することを発表、これが材料視される形で短期資金の流入を誘った。

※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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