話題株ピックアップ【夕刊】(1):DMG森精機、東エレク、任天堂

注目
2019年6月27日 15時14分

■クミアイ化学工業 <4996>  791円  +63 円 (+8.7%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

クミアイ化学工業<4996>が大幅高、5月8日以来となる800円台乗せを目前に捉えている。全農系の農薬専業メーカーで足もとの業績は好調、海外向けで収益主力を担う大型畑作用除草剤「アクシーブ」は北米を中心に売り上げを伸ばし、今後もシェア拡大が続くとの見方が強い。19年10月期営業利益61億円(前期比9.3%増)予想は2ケタ以上の伸びに上方修正される可能性が市場では意識されている。テクニカル的には一目均衡表の雲を抜けつつあり、フシ目の800円を突破すれば前方に青空が広がる。

■DMG森精機 <6141>  1,684円  +116 円 (+7.4%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

DMG森精機<6141>が急騰。米中貿易協議の進展期待で機械株に見直し買いが入っているほか、同社株には日経平均の臨時入れ替えに伴う新規採用予想が出ている。千代田化工建設<6366>が前期末に債務超過となり、8月1日に東証1部から同2部に指定替えとなる見込みだ。SMBC日興証券では26日、この臨時入れ替えの候補銘柄としてDMG森精機を挙げた。臨時入れ替え銘柄の発表は7月第2週ごろに行われる見込みだ。

■クレスコ <4674>  3,515円  +235 円 (+7.2%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

クレスコ<4674>が大幅高。同社は金融分野を中心に幅広くソフトITソリューション事業を手掛けており、旺盛な情報システムを含む設備投資需要を取り込み、20年3月期営業利益が前年同期比6.0%増の34億円と10期連続増益する見込み。26日取引終了後に、自己株式の取得を公開買い付け(TOB)で行うことを発表した。同社の株式の25.96%を保有する筆頭株主、イワサキコーポレーションが発行済み株式数の5.48%に相当する60万株の株式を売却する意向を表明しており、それに対応したもの。クレスコは上限66万100株を3050円(取得総額20億1330万5000円)で6月27日~7月25日の期間内に取得する方針。今回の自己株式取得に伴い一株利益の水準が高められるとともに、ROEなどの資本効率上昇効果も見込まれ、既存株主への利益還元につながる。

■オイシックス・ラ・大地 <3182>  1,380円  +72 円 (+5.5%)  本日終値

オイシックス・ラ・大地<3182>が急反発。前日に1400円ラインに位置する25日移動平均線を大陰線で下に放れたが、きょうは一転して買いが集まる格好となった。同社は26日取引終了後、ヤマトホールディングス<9064>と資本・業務提携することを発表、これがポジティブサプライズとなった。ヤマトHDと農林漁業成長産業化支援機構を引受先とする58万6000株の第三者割当増資を実施する。発行価格は1365円で、調達する約8億円は食品流通全体サプライチェーンのネットワーク構築への設備投資に充てる方針。

■JSR <4185>  1,718円  +78 円 (+4.8%)  本日終値

JSR<4185>が続伸。同社は26日、3Dプリンター事業を手掛ける米カーボンに対して優先株の増資を引き受け、1500万ドル(約16億円)を追加出資したと発表。同社はこれまで、カーボン社の革新的な技術とビジネスモデルに着目して計3000万ドルを出資し、日本及びアジアでの事業化を進めてきた経緯がある。同社は今回の追加出資により、カーボン社とのパートナーシップを強化するとともに、日本での事業展開を更に加速するとしている。

■スシローGH <3563>  6,260円  +270 円 (+4.5%)  本日終値

スシローグローバルホールディングス<3563>が3日ぶりに急反発。26日の取引終了後、株式売り出しの売出価格が1株5810円で決定したことが発表された。同社は18日、元気寿司<9828>との資本・業務提携の解消を公表。これを受けて元気寿司の親会社である神明ホールディングス(神戸市)は保有するスシローGHD株式(949万3035株)のうち660万株を売り出す。99万株のオーバーアロットメントも実施する。申込期間は27~28日で受渡日は7月4日。株価は、売出価格決定期間に入った26日の引け際に急落したことが関心を集めていたが、同価格の決定を受け、売り方の買い戻しが流入している様子だ。

■東京エレクトロン <8035>  15,075円  +435 円 (+3.0%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連や、SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>など半導体シリコンウエハー関連が総じて買いを呼び込む展開。前日の米国株市場では、エヌビディアが5%超に買われたほか、インテルやザイリンクスなど半導体関連株が軒並み買われており、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3%超の上昇ともみ合いを上放れる兆しをみせている。東京市場では半導体関連株の出遅れが顕著でこれに追随する動きとなっている。

■任天堂 <7974>  39,380円  +1,130 円 (+3.0%)  本日終値

任天堂<7974>が商いを伴い1000円を超える上昇をみせた。きょうは、外国為替市場で円安が進んだこともあって、時価総額上位の主力株を中心に全体相場はリスクオンの流れにあるが、そのなか同社株は機関投資家と思われる大口の買いに加え、個人投資家の信用取引を活用した短期資金が流入している。市場では「足もとの円安を追い風材料に、引き続き『ニンテンドースイッチ』の好調を背景とした業績上振れ期待が強い。10月の日経平均の入れ替えで新規採用に絡む思惑も物色人気を後押ししているようだ」(国内準大手証券ストラテジスト)という声が出ていた。

■カネカ <4118>  4,050円  +95 円 (+2.4%)  本日終値

カネカ<4118>が高い。同社はきょう、グループ会社のケイ・エムトランスダームが持つ粘着基剤技術がアルツハイマー型認知症治療剤に採用されたと発表。これは、小野薬品工業<4528>及びノバルティスファーマ(東京都港区)が、経皮吸収型製剤である「リバスタッチ パッチ」と「イクセロン パッチ」の改良のために採用したもの。これにより、肌に優しく、貼り心地が良い製剤が実現できるという。

■国際石油開発帝石 <1605>  981.1円  +20.9 円 (+2.2%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>やJXTGホールディングス<5020>、コスモエネルギーホールディングス<5021>など資源エネルギー株が高い。26日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比1.55ドル高の1バレル59.38ドルに上昇。一時59.93ドルと5月下旬以来、1カ月ぶりの高値をつけた。米国の石油在庫統計が減少したことから需給改善期待が膨らんだ。イラン情勢を巡り緊張感が高まっているほか、7月の石油輸出国機構(OPEC)総会では協調減産の継続が決まることへの期待も膨らんでいる。

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