前週末28日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年7月1日 5時30分

■カルナバイオ <4572>  2,462円 (+800円、+48.1%) ストップ高

カルナバイオサイエンス <4572> [JQG]がストップ高。25日朝に発表した米ギリアド社との提携とそれに伴う19年12月期業績予想の上方修正を受けて前日まで3日連続ストップ高となっていたが、28日もストップ高となった。27日の取引終了後、カナダのシエラ・オンコロジー社(ブリティッシュコロンビア州)に導出したCDC7キナーゼ阻害薬について、抗がん剤組成物に関する日本における特許査定を受領したと発表したことが好感された。なお同社では、今後も知的財産戦略上において重要な特許取得に積極的に取り組むとしている。

■ハニーズHD <2792>  1,185円 (+131円、+12.4%)

東証1部の上昇率トップ。ハニーズホールディングス <2792> が大幅4日続伸。27日大引け後、19年5月期の連結経常利益を従来予想の34億円→46.6億円に37.1%上方修正。増益率が19.3%増→63.6%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。客数増加を背景に国内既存店が好調に推移し、売上高が計画を上回ったことが寄与。販管費が想定を下回ったことも上振れに大きく貢献した。業績好調に伴い、前期の年間配当を従来計画の20円→30円(前の期は20円)に大幅増額修正したことも評価材料となった。

■田岡化 <4113>  3,900円 (+405円、+11.6%) 一時ストップ高

田岡化学工業 <4113> [東証2]が続急騰、一時ストップ高まで買われた。同社は27日に、名古屋大学とナノグラフェン・グラフェンナノリボンの製造方法に関する共同研究契約を結んだと発表しており、これが引き続き材料視されたもよう。前場は前日に値幅制限いっぱいまで上昇した反動売りでマイナス圏に沈む場面もあったが、全体相場が軟調地合いとなるなか再び人気を集めるかたちとなった。また、28日の上昇でチャート上では、5日移動平均線と25日移動平均線とのゴールデンクロスが実現したほか、中期的なトレンドを示す75日移動平均線を突破するなどテクニカル妙味が浮上。PER7.0倍、PBR1倍前後と割高感はなく、これらが先高期待につながっている面もあるようだ。

■堀田丸正 <8105>  89円 (+8円、+9.9%)

堀田丸正 <8105> [東証2]が急伸。27日の取引終了後、出資を行っていた協同組合の清算に伴い、特別利益約7300万円を20年3月期第1四半期に計上すると発表しており、業績上振れ期待から買われた。協同組合の残余財産の分配によるもの。なお、20年3月期業績予想については、修正が必要な場合、速やかに開示するとしている。

■ロードスター <3482>  820円 (+71円、+9.5%)

ロードスターキャピタル <3482> [東証M]が急反発。27日の取引終了後、米国不動産クラウドファンディングの先駆的企業である米ファンドライズ社(ワシントンD.C.)と業務提携したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ファンドライズ社は、01年の同時多発テロで崩壊したワールドトレードセンターの再建プロジェクトの資金の一部調達を手掛けたほか、非上場型REIT(eREIT)の仕組みを開発するなど米国における先駆的な不動産テック企業。今回の提携によりロードスターは、運営する不動産特化型クラウドファンディングサービス「OwnersBook」投資家に、世界の優良不動産への少額投資の機会を提供することを目指すとしている。

■弁護士COM <6027>  5,300円 (+350円、+7.1%)

弁護士ドットコム <6027> [東証M]が急反発。同社は法律相談や弁護士を紹介するウェブサイトを運営し会員数を伸ばしている。27日取引終了後、LINE <3938> とオンライン法律事業で業務提携し新たな相談サービスを今秋に開始することを発表、これを手掛かり材料に買いを集めた。株価は1月下旬以降、約半年にわたり13週移動平均線を下支えとする下値切り上げ波動を形成している。

■セプテニHD <4293>  346円 (+19円、+5.8%)

セプテーニ・ホールディングス <4293> [JQ]が急反発。SMBC日興証券は27日付で、同社株の投資評価を「2」から「1」、目標株価を従来の330円から470円へそれぞれ引き上げた。「インターネット広告銘柄のトップピック」として評価している。主力のネットマーケティング国内事業は、電通 <4324> との協業効果とオーガニック成長の両輪により競合ネット専業代理店の成長率を凌駕、国内シェア奪還へ前進するとみている。また、同社はデジタルブランディング領域において後れを取っていたが、電通との協業によりブランド広告主へのチャネルが拡大することから、一転して競合ネット専業代理店よりもリードするポジションにいるとしている。同証券では19年9月期営業利益を従来予想の14億7000万円から18億5000万円(前期比89.5%増)へ、20年9月期同利益は20億7000万円から30億6000万円(今期推定比65.4%増)に増額修正している。

■ツナグGHD <6551>  626円 (+29円、+4.9%)

ツナググループ・ホールディングス <6551> が大幅反発。27日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.16%にあたる8万5000株(金額で5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は6月28日から20年3月31日まで。

■アイリック <7325>  1,592円 (+72円、+4.7%)

アイリックコーポレーション <7325> [東証M]が4日ぶりに大幅反発。同社は27日、自社が手掛ける保険ショップ「保険クリニック」事業について、TSUTAYA(東京都渋谷区)と業務提携することで合意したと発表。提携内容は、「TSUTAYA」既存店舗のスペースの一部に「保険クリニック」を設置することなど。これにより、同社は店舗数拡大を加速化させる考えだ。

■ハイデイ日高 <7611>  2,063円 (+84円、+4.2%)

「中華食堂日高屋」を展開しているハイデイ日高 <7611> が大幅反発。同社は27日取引終了後に、20年2月期第1四半期(3-5月)の単独決算を発表。経常利益は12億8600万円(前年同期比5.7%減)にとどまったが、上半期計画25億6000万円に対する進捗率は50.2%となった。売上高は106億8900万円(同0.4%増)と増収を確保した一方、利益面では人件費や光熱費、物流費の上昇が重荷となった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■エディオン <2730>  1,001円 (+40円、+4.2%)

エディオン <2730> が大幅続伸。27日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の4.49%にあたる500万株(金額で50億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月1日から12月23日まで。

■タカキュー <8166>  179円 (+6円、+3.5%)

タカキュー <8166> が3日続伸。6月28日午後1時ごろに発表した第1四半期(3-5月)単独決算が、売上高64億1500万円(前年同期比6.0%減)、営業利益3億5600万円(同44.8%増)、最終利益2億5800万円(同46.3%増)と大幅営業増益となったことが好感された。1店舗の新規出店を行った一方、低効率の店舗など4店舗を退店した結果、前年同期に比べて14店舗の減少となったことや、既存店売上高が前年同期比6.2%減となったことなどで売上高は減収となったが、継続的な収益構造の改革を進めたことで収益性が改善し、大幅増益を確保した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高240億円(前期比4.0%減)、営業利益1億円(前期16億2300万円の赤字)、最終利益1億円(同20億1300万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。

■バイク王 <3377>  190円 (+6円、+3.3%)

バイク王&カンパニー <3377> [東証2]が大幅続伸。27日大引け後、19年11月期上期(18年12月-19年5月)の経常利益(非連結)を従来予想の1億円→1億7200万円に72.0%上方修正したことが買い材料視された。高収益バイクの買い取りや小売り販売台数の増加で、販売単価が上昇したことが収益を押し上げた。併せて、通期の同利益も1億9000万円→2億4000万円に26.3%上方修正し、増益率が1.6%増→28.3%増に拡大する見通しとなった。

■ピジョン <7956>  4,335円 (+120円、+2.9%)

ピジョン <7956> が6日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で、投資判断「オーバーウエイト」、目標株価4900円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券は同社について、国に進出基盤を有する企業。WHOルールという特殊な規制のなか、他の日用品と異なり、大手の参入がなく、高収益性を維持できる産業構造のなかにいると評価。シェアが高いだけに、中国や日本事業はインバウンド需要や販売チャネルのシフトにより時折在庫調整などに見舞われるが、長期的なエクイティストーリーに変化はないとしている。また、19年12月期は前年ハードルの問題で利益が下期に偏重するが、株価が短期視点になり調整するならば、投資好機になると指摘している。

■ペプドリ <4587>  5,510円 (+150円、+2.8%)

ペプチドリーム <4587> が4日ぶりに反発。28日の寄り前に、スイスのノバルティス社(バーゼル市)と、ペプチド-薬物複合体(PDC)の共同研究開発に関する契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回契約を締結した共同開発では、ノバルティスが選定した複数の標的分子に対し、ペプドリ独自の創薬開発プラットフォームシステム「PDPS」を用い、PDCとして使用する新たな特殊環状ペプチドを同定。ノバルティスは同定したペプチドを放射性核種または特定の低分子化合物と結合させたPDCを創製し、診断と治療の両方に使用する独占的な権利を有するという。また、同契約によりペプドリはノバルティスから契約一時金および研究開発支援金を受領するほか、今後、非臨床および臨床試験の進捗状況に合わせてマイルストーンフィーや、製品化後は売り上げ金額に応じたロイヤルティーおよび販売マイルストーンフィーを受け取ることになる。なお、契約一時金などについては19年6月期の売上高に計上されるとしているが、非開示としている。

■GMO-PG <3769>  7,410円 (+190円、+2.6%)

GMOペイメントゲートウェイ <3769> が続伸。同社と子会社のGMOペイメントサービスは27日、ミクシィ <2121> のエンターテインメント事業ブランド「XFLAG(エックスフラッグ)」が開発するイベント特化型キャッシュレス決済システム「タッチ決済」に決済システムを提供すると発表。提供するのは、クレジットカードが手元になくてもカード払いができる「クレジットカード決済システム」、及び後日コンビニで支払いができる「後払い決済システム」。まずはXFLAGが7月13~14日に開催する「XFLAG PARK 2019」で導入される。

■オンキヨー <6628>  78円 (+2円、+2.6%)

オンキヨー <6628> [JQ]が反発。6月28日午後1時ごろ、マグネシウム振動板採用のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーユニットを8月から量産を開始すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同社は15年に、実用金属材料では最軽量とされるマグネシウム振動板を採用した、ハイレゾ対応ヘッドホン用ドライバーの開発に世界で初めて成功。その後、実用化を目指していたが、今夏から量産を開始する。また、同BAドライバーをオンキヨーブランドのカスタムインイヤーモニター及び他社製品に採用することも決定し、秋以降順次生産開始する予定としている。更に、今後ハイレゾ再生に対応した高付加価値イヤホンの受注活動を本格化し、事業拡大を推進するとしている。

■NaITO <7624>  229円 (+5円、+2.2%)

NaITO <7624> [JQ]がが5日続伸。27日大引け後に発表した20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比63.2%増の4.5億円に拡大して着地したことが買い材料視された。大型連休による稼働日数の減少などで売上高は1.6%の減収となったものの、棚卸資産の評価方法の変更によるプラス効果が利益を大きく押し上げた。第1四半期実績の通期計画12.5億円に対する進捗率は36.2%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ライオン <4912>  2,007円 (+35円、+1.8%)

ライオン <4912> は7日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で、投資判断「オーバーウエイト」、目標株価2600円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では同社について、「消費税増税で恩恵のある銘柄」であると指摘。駆け込み需要の恩恵を享受し19年12月期の事業利益は、前期比11%増と堅調に推移すると見込む。株式市場は、4月に発表された花王 <4452> の新しい衣料用洗剤の同社への悪影響を懸念しすぎている印象があるが、次の四半期決算でこの懸念は払拭され、株価は上昇基調に向かうと同証券では見込んでいる。

■プレス工業 <7246>  488円 (+8円、+1.7%)

プレス工業 <7246> が続伸。27日の取引終了後、上限を150万株(発行済み株数の1.36%)、または7億5000万円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は6月28日から9月30日までで、うち24万株を28日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で買い付けを行った。

■オプティム <3694>  3,520円 (+45円、+1.3%)

オプティム <3694> が反発。27日の取引終了後、佐賀大学と共同で医療画像診断支援AI統合プラットフォーム「AMIAS」を用いた医療画像診断支援AIの臨床研究を推進する取り組みを立ち上げたとしており、これを好材料視した買いが入った。この取り組みは、AIIoTといった最新のテクノロジーを活用した未来型医療の研究を行う「メディカル・イノベーション・プロジェクト」の一つとして立ち上げたもの。国内外のAIプログラムメーカー向けに、次世代医療の促進を目指すことを目的としており、AIプログラムメーカーはAMIASと連携することで、臨床研究を進めるためのシステム接続の調整などをスムーズに行うことができ、加えて佐賀大学医学部附属病院における臨床研究も実施することができるとしている。

※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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