NY株式:NYダウ227ドル高、トランプ政権の薬剤費巡る方針撤回で明暗

市況
2019年7月12日 7時00分

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は227.88ドル高の27088.08、ナスダックは6.49ポイント安の8196.04で取引を終了した。昨日のパウエルFRB議長による議会証言を受けて、利下げ期待が強まり買いが先行。トランプ政権は製薬会社が薬剤給付管理(PBM)企業に支払っている割戻金(リベート)を禁止する方針を撤回したことから医療保険やPBMが買われる一方で、製薬銘柄には売りが広がった。ダウ平均は27000ドルの節目を上回り過去最高値を更新。セクター別では、ヘルスケア機器・サービスや運輸が上昇する一方で医薬品・バイオテクノロジーや不動産が下落した。

PBM事業を持つ医療保険のユナイテッドヘルス(UNH)やシグナ(CI)、薬剤給付管理会社のCVSヘルス(CVS)が軒並み上昇。一方で、メルク(MRK)やファイザー(PFE)など製薬企業に方針撤回による失望売りが広がった。航空大手のデルタ航空(DAL)は、決算内容が好感され堅調推移。米長期金利の上昇で、ゴールドマンサックス(GS)やJPモルガン(JPM)などの金融各社が上昇。家庭用品小売のベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)は、既存店売上高が予想以上に悪化し下落した。

フランス上院でアマゾン(AMZN)やフェイスブック(FB)、アルファベット(GOOGL)などハイテク大手企業を対象とした「デジタル課税」法案が可決された。米通商代表部(USTR)が調査を開始しており、トランプ政権が何らかの制裁措置を講じる恐れがある。

Horiko Capital Management LLC

《FA》

提供:フィスコ

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