日経平均は続伸、安川電決算に懸念、ファーストリテは支え/相場概況
日経平均は続伸。11日の米国市場でNYダウは227ドル高と続伸し、初めて27000ドル台に乗せた。パウエル連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を受け、利下げ期待が強まった。本日の日経平均もこうした流れから76円高でスタートしたが、寄り付きを高値にマイナスへ転じ、朝方には21589.83円(前日比53.70円安)まで下落する場面があった。安川電<6506>の決算が嫌気され、設備投資関連株を中心に売りが出た。その後、中国株の上昇などを支えに持ち直したが、後場に入ると3連休を前に小高い水準でこう着感を強めた。
大引けの日経平均は前日比42.37円高の21685.90円となった。なお、日経平均オプション7月物の特別清算指数(SQ)推定値は21742.57円。東証1部の売買高は10億2974万株、売買代金は1兆7891億円だった。SQ算出に絡んだ売買も低調とみられている。業種別では、精密機器、小売業、空運業が上昇率上位だった。一方、鉱業、その他製品、サービス業が下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の33%、対して値下がり銘柄は63%となった。
個別では、前日に第3四半期決算を発表したファーストリテ<9983>が売買代金トップで3%の上昇。1銘柄で日経平均を約79円押し上げた。その他売買代金上位ではソニー<6758>が堅調で、ソフトバンクG<9984>やトヨタ自<7203>は小じっかり。ファーストリテ以外の決算発表銘柄ではローソン<2651>やディップ<2379>が大きく買われ、いちご<2337>は東証1部上昇率トップとなった。一方、前述の安川電は4%近く下落し、キーエンス<6861>やファナック<6954>といった設備投資関連株も売られた。前日に買い気配のままストップ高比例配分となったバンナムHD<7832>だが、本日は7%超安と急反落。その他売買代金上位では村田製<6981>などが軟調で、任天堂<7974>は小幅に下落。また、新株予約権の発行を発表したイマジカG<6879>はストップ安となった。
《HK》
提供:フィスコ