【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 見逃された実力株を再評価!
「見逃された実力株を再評価!」
●梅雨明けを迎えた東京市場
関東地方はまだ梅雨明けを迎えていない。近日中に明けるだろうが、 東京市場はすでに明けている。
嬉しい限りだ。例年7~8月は夏枯れ相場になることは分かっているだけに、現在の戻り高値キープ状態も歓迎できる。
それに、なにより好ましいのは、時価総額首位のトヨタ自動車 <7203> の上昇だ。他の自動車株が期待外れの動きになっているのに対し、トヨタ株は今期の収益増に加え、中国がハイブリッド車を優遇する方針に転じたことなどが好感されている。なにしろ、中国はこれまでハイブリッド車を一般のガソリン車と同等に扱ってきたのだから、これは ハイブリッド車にとっては、天恵のような朗報になる。
こうしたこともあって、東京市場全体も梅雨明けとなっているが、それでも騰勢の加速までは見込めない。やはり、売買高が少ないからだ。
こうした状況での投資は基本重視で、収益好調ながら市場の気まぐれで売られてしまい、ようやく浮上の兆しがみえた銘柄への投資がお勧めだ。株式市場では、収益が悪化したわけでも、何か不祥事があったわけでもないのに株価は低迷を続けている、こうした銘柄が多数存在する。
たとえば、エムスリー <2413> だ。この会社はソニー <6758> の関連会社であり、ビジネスも医薬品情報の紹介サイト運営を柱に、医師、薬剤師などの転職支援ビジネスも展開し、安定的な利益増を続けている。
しかし、株価は5月に高値をつけて以降、低迷を続けてしまっていた。優等生企業ゆえに投資家としてはかえって魅力を感じない。こういうことになっているとみてよく、他にもこの種の銘柄があり、それらへの投資を考えてみたい局面だ。なお、26日にはエムスリーにも買いが入り、急反発したことから、他銘柄へも見直し買いが入ってもおかしくない状況といえる。
●こんなにある見直し買いの候補
そこで注目は、まずは官公庁・企業の 福利厚生・健康診断・保健指導の代行に強いベネフィット・ワン <2412> だ。社員の採用と確保が困難な時代。そのため、企業は福利厚生、健康、保健などにこれまで以上に力を入れなければならない。こうしたニーズに応える企業であるだけに、株は期待が持てる。
つい、その価値を見逃しがちだが、 香料に強い高砂香料工業 <4914> も 食品、 トイレタリー、香水向けなど香料の需要増が続いていることから、もっと評価されてよい銘柄の一つだ。
カラオケ、 フィットネスクラブの運営が好調なコシダカホールディングス <2157> も急騰後に急落したものの、また浮上の兆しをみせており、目先の再急騰はないだろうが、緩やかな回復は見込める。
Wi-Fiレンタルの需要拡大が続いてるビジョン <9416> も、評価が低過ぎるとみてよい。Wi-Fiは訪日客、海外旅行者向けにまだまだ伸び余地がある。
Wi-Fiといえば、賃貸物件や商業施設向けなどにサービスを提供しているファイバーゲート <9450> も魅力的だ。
最後に液晶、半導体向けフォトレジスト用感光性材料に強い東洋合成工業 <4970> [JQ]を。
2019年7月26日 記
株探ニュース