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2019年8月8日 19時30分
特集

AWS関連に脚光、クラウドの森で巨木へと成長遂げる好望株を追え <株探トップ特集>

―クラウドサービス関連の裾野広がる、米アマゾンと連携する有力銘柄をロックオン!―

クラウドサービスが社会に浸透してしばらく経過した。足もとでは、これまで導入に慎重とされていた金融機関でもセキュリティーが強化されたことで利用が進んでおり、クラウドサービスに関連する企業は恩恵を享受。既に第1四半期(4-6月)決算を発表したビジネスソフト大手のオービック <4684> などでも、クラウドサービスの好調が業績を牽引している。

クラウドサービス関連の裾野は広いが、特に注目されるのが、「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」に関連した銘柄だ。AWSは、世界のクラウド市場で約3割のシェアを占めており、なおも高い成長が続く。関連するパートナー企業のビジネスチャンスも拡大傾向にあり、足もと好業績の銘柄も多い。

●AWSがアマゾンの業績を牽引

AWSは、世界的なネットショップである米アマゾン・ドット・コムが2006年に提供を開始したパブリッククラウドサービスで、コンピューティング、ストレージ、データベース、分析、ネットワーキング、モバイル、開発者用ツール、管理ツール、IoT、セキュリティー、エンタープライズアプリケーションなど、グローバルなクラウドベース製品を幅広く利用できるのが特徴となっている。

アマゾンが7月25日に発表した第2四半期(4-6月)決算でも、AWS部門の売上高は前年度期比37%増の83億8100万ドル、営業利益は同29%増の21億2100万ドルとなり、営業利益全体の7割近くを稼いだ。

パブリッククラウドサービス(一般のユーザーや企業向けクラウド環境)は、近年ではマイクロソフトに加えて、グーグルやIBM、アリババなど多く企業が参入している分野だが、AWSとマイクロソフト「Azure(アジュール)」がシェアの面では頭一つ抜きんでている。Azureとの競争激化は予想されるものの、今後もAWSがアマゾンの業績を牽引しそうだ。

AWSを導入するには、AWSパートナーネットワーク(APN)と呼ばれるシステムインテグレーターやソフトウェアベンダーなどのサポートが必要となるが、AWS利用の裾野が拡大しているのに伴い、APNのビジネスチャンスも拡大している。

APNパートナーは、日本だけでも未上場企業を含めて500社以上あり、AWS上での顧客の新規アプリケーションの設計、移行、構築を支援する「APNコンサルティングパートナー」と、AWSプラットフォームでホストされている、またはAWSプラットフォームと統合されているソフトウェアソリューションを提供する「APNテクノロジーパートナー」の2つのタイプがある。

●APNパートナーでも最上位にランクされるサーバワクスとTIS

2つのタイプの中でも貢献度、実績などからそれぞれランク分けされているが、そのなかで、野村総合研究所 <4307> や伊藤忠テクノソリューションズ <4739> 、NEC <6701> 、NTTデータ <9613> と並んで最上位の「APNプレミアコンサルティングパートナー」の8社のうち1社となっているのが、サーバーワークス <4434> [東証M]だ。

同社はAWSの導入支援を主力としており、中堅から大企業を中心に720社・6400プロジェクト以上の豊富なAWSの導入実績を有している。7月11日に発表した第1四半期(3-5月)連結決算は、売上高14億4000万円、営業利益1億円だった。前年同期は四半期決算を開示していないため比較はないものの、会社側によると売上高は59.6%増、営業利益2.1倍になったとしており、受注の好調がうかがえる。特に基幹・業務系システムをクラウドへ移行する「マイグレーションプロジェクト」が増加中で、プロジェクト規模の大型化によって単価も上昇しており、業績を牽引している。

同じく「プレミアコンサルティングパートナー」であるTIS <3626> は、300件以上のAWSの導入を手掛けており、特に銀行・カード・保険など金融業界で豊富な実績がある。これが評価され、19年6月にはパートナー認定制度である「AWSコンピテンシープログラム」で、コンサルティングパートナー向け「金融サービスコンピテンシー」を取得している。

8月1日に発表した第1四半期(4-6月)連結決算は、営業利益が80億5900万円(前年同期比38.4%増)と大幅増益で着地。金融向けを中心に受注環境は良好で、収益性重視の取り組みも奏功したという。

●TOKAI、ソルクシーズ、日本サードなども好決算

TOKAIホールディングス <3167> は、子会社TOKAIコミュニケーションズが「APNアドバンスドコンサルティングパートナー」となっている。7月31日に発表した第1四半期(4-6月)連結決算は、営業利益が32億3100万円(前年同期比35.2%増)と大幅増益を達成。ガスやCATV、宅配水などの事業で顧客基盤の拡大を図ったほか、AWS導入支援を含む法人向け情報通信事業が好調だったことが利益を押し上げた。

はてな <3930> [東証M]は、「APNアドバンスドテクノロジーパートナー」だ。5月31日には第3四半期累計(18年8月-19年4月)決算と同時に19年7月期の単独業績予想について、営業利益を3億5400万円から4億4100万円(前期比38.2%増)へ上方修正した。前期から行っているITインフラ投資で、選定した技術セットがコスト削減に効果的で投資額が想定を下回る見込みとなっており、その結果データセンター利用料が想定よりも減少したという。

このほか、「アドバンスドテクノロジーパートナー」で、第2四半期累計(1-6月)連結営業利益が前年同期比66.4%増の3億6800万円となったソルクシーズ <4284> や、「アドバンスドコンサルティングパートナー」で、第1四半期(4-6月)連結営業利益が同63.1%増の7億7000万円となったクレスコ <4674> 、「APNセレクトコンサルティングパートナー」で、第1四半期(4-6月)連結営業利益が同2.6倍の8500万円となった日本サード・パーティ <2488> [JQ]など、APNパートナー企業には好決算となったものが多い。他のパートナー企業も含め注目が必要だ。

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