話題株ピックアップ【夕刊】(2):アンリツ、コマツ、ゲームウィズ
■アンリツ <6754> 1,969円 +7 円 (+0.4%) 本日終値
アンリツ<6754>が商いを急増させ反発。世界的に次世代通信規格である5G関連の投資が進んでいる。アンリツと同業である米キーサイトテクノロジーズが前日発表した19年5~7月期決算は、5G向け計測器の好調を背景に売上高、利益ともに市場コンセンサスを上回る内容となり、時間外取引で同社株は大きく水準を切り上げた。これがアンリツの株価も強く刺激する格好となっている。
■コマツ <6301> 2,251.5円 +5.5 円 (+0.2%) 本日終値
コマツ<6301>が反発。きょう受けの日本経済新聞朝刊で「2020年3月末までに連結ベースでの在庫を6月末比で1割減となる1000億円削減する」と報じられており、在庫削減により営業キャッシュフローの増加につながるとの期待から買いが入った。記事によると、同社ではこの数年の世界的な建機販売の拡大に伴い在庫が膨らむ一方、効率が悪化していたという。米中貿易摩擦の影響などで需要が伸び悩んでいることも考慮し、過剰な在庫を削減するとしている。
■ゼロ <9028> 1,008円 +78 円 (+8.4%) 一時ストップ高 本日終値
ゼロ<9028>が一時ストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は21日、トヨタ自動車<7203>などが出資しているMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)を事業目的とした企業「MONET Technologies(モネ・テクノロジーズ)」が設立したMONET コンソーシアムに参画したと発表。これが材料視されたようだ。同社は車両輸送事業を中心に、車両保管・管理、納車前整備、ドライバー派遣などを展開している企業。MONET コンソーシアムに参画することで、MaaSに関連した新規事業の開拓や新たな価値創造などにつなげるとしている。
■GameWith <6552> 807円 +58 円 (+7.7%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
21日、GameWith <6552> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.49%にあたる27万株(金額で2億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月22日から10月31日まで。
■エスエルディー <3223> 1,004円 +57 円 (+6.0%) 本日終値
エスエルディー<3223>が大幅反発。午前中に、トークンエコノミー型グルメSNS「シンクロライフ(SynchroLife)」を運営するGINKAN(東京都港区)と資本・業務提携を締結したと発表しており、これが好感された。エスエルディーでは今回の出資を通じ、「メディア」×「AI」×「トークンインセンティブ」の組み合わせで、新たなグルメメディアのあり方を構築するのが狙い。同時にGINKANは、エスエルディーの親会社であるDDホールディングス<3073>傘下のDD Holdings Open Innovation Fundを引受先とする第三者割当増資も実施する予定としている。
■ZOA <3375> 838円 +44 円 (+5.5%) 本日終値
21日、ZOA <3375> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の7.97%にあたる12万6000株(金額で1億4万4000円)を上限に、8月22日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。
■ブライトパス・バイオ <4594> 311円 +13 円 (+4.4%) 本日終値
ブライトパス・バイオ<4594>が大幅続伸したほか、リプロセル<4978>、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所<4576>、アンジェス<4563>、キャンバス<4575>など中低位のバイオベンチャー株に買いが目立つ展開。前日の欧米株高を受け、東京市場は買い優勢で始まったものの主力株の上値は重く、日経平均株価も前日終値近辺に張り付いた動きをみせている。個人投資家など短期筋は米中摩擦問題や為替相場の影響を受けにくい内需系の小型株に資金をシフトさせている。ただ、きょうは一部小型成長株ファンドの売りが観測されており、株価水準の高い銘柄には上値の重さも意識されている。機関投資家が保有していないバイオ関連の低位株は消去法的に資金が向かっている面もあるようだ。
■ナラサキ産業 <8085> 1,760円 +57 円 (+3.4%) 本日終値
ナラサキ産業<8085>が高い。21日にHPCシステムズ<6597>が東証マザーズへの株式上場(IPO)の承認を受けたことから、同社の大株主であるナラサキ産業が見直されている。HPCシステムズは、科学・工学向け高性能コンピュータのソリューション提供を行っており、9月26日に新規上場する。目論見書によるとナラサキ産業はHPCシステムズの27万9000株(持ち株比率6.41%)を保有する第3位の株主となっている。また、菱洋エレクトロ<8068>はHPCシステムズの45万株(同10.34%)を保有する第2位の株主となっている。
■ロードスターキャピタル <3482> 789円 +22 円 (+2.9%) 本日終値
ロードスターキャピタル<3482>が大幅高。同社は21日取引終了後に、東京都品川区と千代田区にある2件の販売用不動産を売却すると発表。業績への寄与などが期待されているようだ。買い手及び売却価格は非公表としているが、売却価格の合計額は18年12月期の連結売上高96億7000万円の10%相当額以上、かつ利益の合計額は連結純利益13億5900万円の30%相当額以上となる見通し。この売却が業績などに影響する場合は速やかに開示するとしている。
■マーケットE <3135> 2,420円 +66 円 (+2.8%) 本日終値
マーケットエンタープライズ<3135>が4連騰。リユースサイトを展開するが、専門性の高い農機や医療機器などの取り扱いで需要を取り込み、業績を急速に拡大させている。19年6月期は営業利益段階で前の期比4.7倍の4億5200万円と会社側計画の3億8500万円を大幅に超過して着地した。発射台が高くなったにも関わらず20年3月期も33%増益を見込むなど成長トレンドが続く。同社では17年6月期と18年6月期の2期間を中長期的飛躍に向けた戦略的投資期間として位置づけ資金を投下してきたが、これが大きく奏功したことで、株価も改めてこれを評価する形で水準を切り上げる動きをみせている。
株探ニュース