話題株ピックアップ【夕刊】(2):日経レバ、HIS、アンジェス
■日経レバ <1570> 16,530円 +270 円 (+1.7%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が全銘柄のなかで断トツの売買代金をこなし、切り返しに転じている。全体相場は米株高を受け自律反発局面にあり、日経平均は先物主導で戻りに転じている。日経レバは日経平均にリンクしたETFで変動率が2倍に基本設定されている。個人投資家資金など全体相場のリバウンドを見込んだ短期筋の買いを誘導している。
■丸大食品 <2288> 2,082円 +20 円 (+1.0%) 本日終値
26日、丸大食品 <2288> が発行済み株式数(自社株を除く)の0.05%にあたる1万1600株(金額で2391万9200円)を上限に、8月27日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。
■エイチ・アイ・エス <9603> 2,639円 +25 円 (+1.0%) 本日終値
エイチ・アイ・エス<9603>が反発。同社はユニゾホールディングス<3258>に対して一株当たり3100円でTOB(株式公開買い付け)を7月11日~8月23日に実施していたが、株価は同価格を上回って推移したこともあり、申し込みはなかったことを24日に明らかにした。ユニゾHDは、ソフトバンクグループ<9984>参加の投資ファンドのフォートレス・インベストメントと組み1株4000円で対抗TOBを実施していることが響いた。SMBC日興証券は26日、仮にHISが保有するユニゾHD株を市場あるいはフォートレス・グループのTOBに応募し、売却した場合、「30億円程度の売却益が発生するとみられる」と指摘。更なるファイナンス懸念の後退や成長領域への投資余力につながるとして、今後の動向に注目している。
■味の素 <2802> 1,917.5円 +17.5 円 (+0.9%) 本日終値
味の素<2802>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が26日付で投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価を1800円から2000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。加工用うま味調味料部門で中国のしょうゆ製造で使用される核酸の引き合いが強く、数量と価格の両面で追い風となっているほか、タピオカなどの発酵原料価格が軟調に推移し収益性が大きく改善していることを受けて、20年3月期の事業利益予想を975億円から1000億円へ、21年3月期を同1000億円から1030億円へ上方修正している。
■村田製作所 <6981> 4,370円 +16 円 (+0.4%) 本日終値
村田製作所<6981>、太陽誘電<6976>などの電子部品株が切り返しに転じている。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株価指数が反発に転じたが、その背景にはトランプ米大統領が中国との貿易協議を再開する方針を示したことがある。これを受けて中国での生産・販売のウエートが高いアップル株などに物色資金が向かっており、全体株価押し上げに寄与した。アップル向け有力サプライヤーである日本の電子部品メーカーにもその流れを受けて買いが広がっている。
■アンジェス <4563> 780円 -150 円 (-16.1%) ストップ安 本日終値
アンジェス<4563>がストップ安。同社は前日、イスラエルのBarcode Diagnostics社と資本提携することを発表。Barcode社は個々のがん患者に最も有効な抗がん剤を選択するための意思決定ツールとしてバーコードナノパーティクルによる診断技術を提供するバイオハイテク企業であり、アンジェスにとって業容拡大に向けた有力な布石となる。ただ、株価は8月下旬に入ってから思惑先行で急速に上値を追っており、この発表によって目先利益確定の売りを誘発、利食い急ぎの動きが重なり想定以上の売り圧力が顕在化した。
■タカミヤ <2445> 668円 -40 円 (-5.7%) 本日終値 東証1部 下落率5位
26日、タカミヤ <2445> が100万株の公募増資とオーバーアロットメントによる上限54万株の売り出しを実施するほか、自己株処分による260万株の売り出しを発表したことが売り材料視された。新株発行が発行済み株式数の約2.19%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は9月3日から9月5日までのいずれかの日に決定する。最大で約25億円の調達資金については、賃貸資産(仮設機材)の購入資金や海外子会社への投融資資金などに充てる。
■リクルート <6098> 3,307円 -40 円 (-1.2%) 本日終値
リクルートホールディングス<6098>が3日続落。同社傘下で就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリアが、就職活動中の学生から同意を得ずに内定辞退率の予測を企業に販売したことに対して、政府の個人情報保護委員会は26日、リクルートキャリアに対して是正を求める勧告と指導を行った。個人情報保護法違反にあたると判断された格好であり、この日は是正勧告を嫌気する売りが膨らんだ。
■ニチイ学館 <9792> 1,683円 -13 円 (-0.8%) 本日終値
ニチイ学館<9792>が続落。26日の取引終了後に発表した7月度の介護サービス利用状況で、訪問介護と通所介護、福祉用具貸与サービスを合わせたサービス利用者数が前年同月比2.7%減の11万6545人となり、前年同月比で減少が続いていることが嫌気された。また、ケアプラン利用者数は同3.3%減の4万1330人だった。
■椿本チエイン <6371> 3,110円 -10 円 (-0.3%) 本日終値
椿本チエイン<6371>は軟調な展開。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が26日付で投資判断「ホールド」を継続しつつ、目標株価を5000円から3220円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。主力事業の一つである自動車部品事業はエンジン用タイミングチェーンがメイン製品で、同製品はセダン系での採用率が高いが、中国をはじめ世界の自動車販売が減少し、特にガソリンエンジンのセダン系の苦戦が継続。同社の主要ユーザーである米系大手自動車メーカーはセダンからSUV系などへのシフトを鮮明化させており、当面、セダン系の大幅な回復は見込みにくいと指摘。将来の需要増に備え工場建設を先行し、固定費分も重い状況にあるとして、20年3月期営業利益予想を239億円から177億円へ21年3月期を同262億円から195億円へ下方修正している。
株探ニュース