来週の株式相場戦略=株式需給に改善観測も、9月相場入りで環境好転に期待

市況
2019年8月30日 17時19分

来週の東京株式市場は週末の米雇用統計など経済指標が注目されそうだ。ただ、この週末には31日に中国8月製造業PMIが発表されるほか、米国と中国の双方による関税引き上げ予定日の9月1日を迎える。それまでに急転直下で何らかの動きがあるかが関心を集めている。とは言え、米中の関税引き上げはすでに相場に織り込み済み。制裁関税が発効してもそれ自体は大きな波乱要因にはならないだろう。来週の日経平均株価の予想レンジは2万300~2万1200円で強含み展開を見込む。

来週2日は米国がレーバーデーで休場となるため、売買が活発化するのは3日からとなりそうだ。特に、3日には米8月ISM製造業景況感指数が発表されるほか、4日に米7月貿易収支、5日に米8月ADP雇用統計、米8月ISM非製造業景況感指数と重要指標の発表が続き、6日に注目の米8月雇用統計が公表される。

経済指標の結果が弱含みとなった場合、9月中旬の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.5%利下げへの観測も出てくるが、その一方で米長期金利の低下も見込まれ強弱感が対立する展開も予想される。米景気の先行きには不透明感が強いものの、株価の需給面に目を転じれば「先物での買い戻しが上昇要因となる」(アナリスト)との見方も出ている。足もとでは外国人投資家による先物での買い戻しの動きが強まっている。特に来週からは9月相場に突入する。月替わりによる、市場環境の好転を期待したい。

また電子部品などの在庫調整の進展に注目する見方も出ており、村田製作所<6981>や太陽誘電<6976>などの反発も期待されている。更に、日経平均株価の定期入れ替えは例年9月6日頃に発表されている。ZOZO<3092>やカカクコム<2371>、エムスリー<2413>など新規採用候補銘柄の動向にも注目したい。(岡里英幸)

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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