【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ “2大材料”に押され外国人の見直し買い続く!

市況
2019年9月22日 9時30分

「“2大材料”に押され外国人の見直し買い続く!」

●好転した東京市場の底流

強いなあ。これが現在の率直な思いだ。今年になってこうした思いになったのは、4月以来のことだ。

4月の場合、約1ヵ月上昇が続いたが、今回はどうか。経験則と直感からいわせてもらうなら1ヵ月以上、いや、それ以上続く可能性が高い。なにしろ日経平均株価は10連騰したあと、1日休んだだけでまた続伸。しかも、3連休前にも関わらず週末もプラスだったからだ。これは市場の底流が好転しない限りあり得ない。つまり、東京市場の基調は好転換した――いまはこう見てよい状況だ。

強さの背景にあるのはもちろん、10月開催予定の米中貿易協議だ。正式な日時は決まっていないが、いまのところ開催の取りやめや延期といった話は出てきていない。いまは協議がどんな形でまとまるのかは問題ではない。協議が行われること、これで十分なのだ。

そこへ新たな株式市場の支援材料だ。米国のFOMCが終了し、FRBは0.25%の利下げを決定した。トランプ米大統領はかねがね「1%下げるべきだ」「ゼロ金利にしろ」――こう要求してきたので、0.25%の引き下げには大いに不満だろう。しかし、常識的には0.25%の下げで十分。不十分ならまた下げればよい。

ということで、いまは(1)米中貿易協議の再開、(2)政策金利の引き下げ――これら2大材料のパワーは大きく、そのお陰で外国人投資家たちは日本株の見直し買いを継続、それにより東証1部だけでなく、ジャスダック、マザーズ銘柄も目覚める。こう見てよい状況だけに、引き続き積極策で臨みたい。

●出遅れ中小型株に照準

ただ、投資対象を外国人投資家好みの大型主力株にするか、出遅れの中小型株にするかは迷うところ。どちらを選んでも実際は大きく間違うことはないと考えられるため、私は成長力を秘めた中小型株の回復に期待し、次のような銘柄を有望と見る。

まずは収益絶好調ながら、大きく売り込まれてしまったデジタルアーツ <2326> だ。ネットの有害情報遮断や情報漏洩防止ビジネスは、今後も需要増が続くと見てよいため、市場は売られ過ぎに気づくだろう。

手術用縫合針、眼科用ナイフ、医科用機器類に強いマニー <7730> も現在の水準は魅力的だ。製品が地味なため株式市場での人気は盛り上がりにくいが、製品の需要が好調であることが大事だ。

株価が9月10日以降、急落していた鎌倉新書 <6184> も葬儀、仏壇、お墓のポータルサイトのほかに、僧侶派遣サービスにも進出。スローペースながらサービス拡大が見込めるため、株価も蘇生が近そうだ。

全店全席の禁煙で客数、売上ともに影響を受けたサイゼリヤ <7581> も魅力的だ。禁煙によるマイナスを乗り切ったと見てよいからだ。

最後に急騰を承知の上でワークマン <7564> [JQ]を。新規出店が今期36店(予定)は素晴らしい。当然、収益増の要因となり、目先押し目を見逃さないようにしたい。

2019年9月20日 記

株探ニュース

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