利益成長【青天井】銘柄リスト 〔第1弾〕 32社選出 <成長株特集>

特集
2019年11月5日 19時40分

10月25日から本格化している19年7-9月期の決算発表は31日に前半ピークを迎えた。本特集では、11月1日までに発表された決算の中から、7-9月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長が“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。

下表では、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、19年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している32社を選び出し、7-9月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

上振れ率トップとなったのはレノバ <9519> 。1日大引け後に発表した19年7-9月期(第2四半期)の経常利益は17.1億円と過去最高益を70.6%も上回って着地。再生可能エネルギー事業で新たに大規模太陽光発電3施設が加わり売電収入が増加したほか、徳島津田バイオマス事業の開発報酬を計上したことも収益を押し上げた。足もとの業績好調を踏まえ、20年3月期の経常利益予想を従来の33億円から41億円に大幅上方修正したことを受けて、5日の株価は一時ストップ高に買われる場面があった。

2位のミロク情報サービス <9928> は来年1月の「Windows7」サポート終了や消費税率の引き上げを前に、パソコンなどの買い換え需要が旺盛だったうえ、中小企業向け統合業務ソフトの販売やシステム導入支援サービスも大きく伸びた。続く3位のパッケージソフト大手、ピー・シー・エー <9629> もWindows7のサポート終了や増税前の駆け込み需要を背景に、ソフトウェア製品のバージョンアップ収入が大幅に増加した。また、働き方改革に対応した勤怠管理システムのクラウドサービスなども好調だった。7-9月期(第2四半期)は06年1-3月期以来、実に54四半期ぶりに過去最高益を塗りかえた。

選出リスト上位には、ミロク情報やPCAをはじめ、消費税増税に伴う駆け込み需要が追い風になった企業が目立つ。4位のノジマ <7419> は10月の消費税増税を前に主力の家電量販店でテレビ、冷蔵庫、洗濯機、パソコン本体などの販売が増勢だった。上期(4-9月)経常利益が上振れ着地したことに加え、配当増額や自社株買い実施を発表したことも好感され、株価は約9ヵ月半ぶりの高値圏に浮上している。

5位の歯科材料・器具大手の松風 <7979> は国内でデジタル口腔撮影装置や歯科用超音波治療器などの販売が伸びたうえ、販管費が減少したことも寄与し、7-9月期(第2四半期)経常利益は17四半期ぶり過去最高益を更新した。また、6位にリスト入りしたMCJ <6670> [東証2]の7-9月期(第2四半期)は高付加価値・特化型のハイスペックパソコンなどの販売が伸び、3四半期連続で経常利益の最高益更新を果たしている。

┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐

コード 銘柄名     上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高

<9519> レノバ      70.6  1711   1003   18.5   4100   3460 *

<9928> ミロク情報    56.0  2404   1541   22.6   6200   5056

<9629> PCA      46.1  1191   815   36.6   2435   1783

<7419> ノジマ      27.8  8916   6978    0.7  21200  21046

<7979> 松風       27.1   742   584   12.6   1941   1724

<6670> MCJ      22.5  3721   3038    3.9  10071   9690

<2127> 日本M&A    21.9  5317   4363    7.7  13500  12533

<2477> 手間いらず    19.7   298   249   31.8   1164   883

<4919> ミルボン     19.1  1980   1662    6.5   6190   5811

<4091> 大陽日酸     13.5  22567  19883   39.3  86500  62083

<9934> 因幡電産     11.9  4956   4427    5.7  15300  14477

<2317> システナ     11.8  2144   1918   13.7   7622   6706

<4658> 日本空調     11.5  1111   996    0.9   2750   2725

<9739> NSW      11.3  1195   1074    3.9   3540   3407

<9795> ステップ     10.2  1138   1033    5.1   2900   2760

<7570> 橋本総業HD    8.7   938   863    9.7   3000   2735

<4967> 小林製薬      8.3  9812   9058    1.9  27900  27374

<4832> JFEシステ    6.2  1295   1219   16.0   4000   3448

<4684> オービック     6.2  12246  11533    7.6  45100  41927

<8096> 兼松エレク     5.7  4405   4166    3.7  10500  10125

<4206> アイカ       5.4  5894   5590    3.5  22000  21249

<9887> 松屋フーズ     4.7  1970   1882    1.8   5800   5697

<4718> 早稲アカ      4.5  1257   1203    8.1   1734   1604

<9044> 南海電       3.3  9938   9617    9.3  32500  29733

<8014> 蝶理        3.2  2477   2400    3.9   9000   8660

<3969> エイトレッド    3.1   164   159   14.5   560   489

<9682> DTS       2.9  2903   2820    2.2  10150   9929

<3844> コムチュア     2.0   725   711   11.6   2874   2575

<8020> 兼松        1.9  8441   8282    2.8  30000  29177

<4921> ファンケル     1.3  4601   4543   22.3  15100  12348

<6565> ABホテル     0.9   443   439   21.6   1700   1398

<2492> インフォMT    0.7   718   713    3.2   2410   2335

※レノバの過去最高益(34.6億円)は10ヵ月の変則決算。

※18年10月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

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