【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ やはり東京市場は宝島!回復トレンドに乗れ

市況
2019年11月17日 9時30分

「やはり東京市場は宝島!回復トレンドに乗れ」

●米中摩擦は改善へ向かう確率高し!

「東京市場は宝島だ!」

以前はよくこう強調していたのだが、最近は自粛している。「気持は分かるけど、もっとスマートな表現をして欲しい。ベタ過ぎる」。身近でこんな声があったからだ。でも、最近改めて思うのは、やはり「東京市場は宝島だ!」になる。

実際、お宝銘柄とも呼ぶべき銘柄が多数となっている。この原稿を書いている時点でも、従来地味な値動きだった銘柄が相次いで新値を更新したりしている。

たとえば東証1部の場合、すかいらーくホールディングス <3197> 、ケンコーマヨネーズ <2915> 、ジャックス <8584> 、北越工業 <6364> などだ。これらは、すかいらーくを除き、私は正直特に投資魅力を感じないが、新値に進んでいる事実は重要だ。実際は、私からは見えないエッジ(優位性)があるということになるからだ。

こんな状況が訪れているのは、もちろん米中貿易協議の進展への期待感。まだ、米中両首脳がいつ、どこで会談するのかは未定ながら、市場は「とりあえず両首脳が会うだけでよい」という寛容な判断になっている。

なぜ、そうなっているのか。米中問題はこれまで1年以上、両国が硬軟取り混ぜて高度な交渉を重ねる中で、最悪な状態に陥っていたため、もうこれ以上の悪化は考えられないからだ。今後はたとえトラブルが生じても、悪化よりは改善に向かう確率が高い。

こんな見方になっているためで、ここはこの流れに素直に乗るのが正解。少なくとも両首脳が会談するところまでは、現在の回復トレンドが継続する確率が高い。

米国市場が史上最高値の更新を続けていることを考えると、高値警戒感はあって当然だ。だが、年末に向けて投資信託の設定が増加を続けることもあり、 東京市場はなお宝島であり続けると見るのが自然だろう。しかも、そこには宝が埋もれているのではない。むき出しになっていて、誰にでも見つけられるのだから素晴らしい。

●危機克服企業に投資妙味

そこで、今週は「ここには宝株はないだろう」と思える地域限定で探してみたい。その地域は一時、倒産予備軍と見られていた企業が集まっているゾーンだ。

経営危機克服企業の集積ゾーンとも呼ぶべき地域で、まずは曙ブレーキ工業 <7238> 、スルガ銀行 <8358> がある。曙ブレーキは米国での大型受注に失敗して経営危機に陥り、スルガ銀行は不正融資が危機を招いた。しかし、いまは最悪期を乗り切りつつある。

2015年6月でバーバリーとの契約が終了し、以来苦境が続いている三陽商会 <8011> も、ようやく安値を脱しつつあり、曙光が見えてきている。

同じくファッション関係では、百貨店への依存が裏目に出て需要急減に見舞われているオンワードホールディングス <8016> がある。しかし、600店舗もの大胆な閉店を決めたことで株価は蘇生方向だ。

免震・制振ダンパー不正と防衛省に対する防衛装備品の過大請求発覚で、巨額の損失を被ったKYB <7242> も株価はすでに立ち直っていると見てよく、いまは高値をつけたあと売られて調整中なだけに、中長期投資なら報われる確率が高い。

経営危機に陥ったわけではないが、学生たちの就活データを無断で企業に販売していたことが問題化、社会的な制裁を受けたことで企業イメージが急低下したリクルートホールディングス <6098> も投資魅力あり、になる。株式市場は、データ不正使用をすでにすっかり忘れた格好。株を買い上げ続けている。

最後に、別視点からジャスダック銘柄を。システム ディ <3804> [JQ]だ。大学用と健康クラブ用の管理ソフトに強い点が魅力的だ。

2019年11月15日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.