来週の株式相場戦略=リスクオン相場に転換、18年高値も意識の展開に

市況
2019年12月13日 18時05分

来週の株式市場は、米中通商協議への警戒感が後退し、2万4000円台を回復した流れを引き継ぎ一段の上昇期待が強い。年末高に向けた強含みの展開が期待できそうだ。来週の予想レンジは、2万3500円~2万4600円。

今週は13日に日経平均株価が一時600円超の上昇となるなど週末に一気に上放れた。「米中協議は大筋で第1弾の合意に達した」との報道を受け、15日に予定されていた関税発動は延期される見通しが強まった。特に、米中間で過去に引き上げた関税が引き下げられる可能性が出てきたことも好感。市場からは「世界経済の好転期待が強まる」(アナリスト)との声が出ている。

年内の相場は残り2週間程度。これからはクリスマス休暇に入る海外投資家も増える時期だが、市場からは「日本や米国は、リスクオンのなか年末相場に向けての盛り上がりが期待できる」との声が出ている。年内の相場のターゲットはNYダウ2万8500ドル、日経平均は18年10月高値の2万4270円となる。

こうしたなか、個別株では景気敏感株を中心に物色の矛先が向かいそうだ。米中懸念で上値の重かった安川電機<6506>やファナック<6954>のような中国向け比率が高い設備投資関連株やSCREENホールディングス<7735>やアドバンテスト<6857>のような半導体株など。それに金利上昇による株価上昇が期待できる三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>など銀行株も狙い目だ。

来週は海外では、16日に中国11月小売売上高、17日に米11月鉱工業生産、19日に米11月景気先行総合指数、20日に米7~9月期国内総生産(GDP)確報値が発表される。国内では18~19日に日銀金融政策決定会合が予定されているが、金融政策は現状維持の見通しだ。また、12月IPOは上場ラッシュの本番を迎える。特に17日に東証マザーズに新規上場するフリー<4478>への市場の関心は高いが、資金吸収額は大きいだけに、その株価動向が注目されている。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2019年12月13日 18時20分

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