ナノキャリア Research Memo(4):プラットフォーム技術でオーファンドドラッグ(がん治療薬)などの新薬を開発

特集
2020年2月3日 15時04分

■会社概要

3. 特徴と強み

(1) 特徴

a) 自社プラットフォーム技術を応用して新規抗がん剤を創製

ナノキャリア<4571>は、自社プラットフォーム技術で創薬を目指す数少ない国内バイオベンチャー企業で、まずは既存の抗がん剤をミセル化ナノ粒子に封入、より副作用を少なくして効用を高めることで創薬の裾野拡大に貢献している。

b) DDSの豊富な経験・知識とがん領域から次世代医薬品(抗体、核酸など)まで幅広い技術資産を保有

同社はこれまで数多くの臨床試験に取り組んできた。抗がん剤開発の領域においては、臨床試験の失敗がそのまま製剤の価値を失うことにはつながらないのが特徴である。諦めずに“手を変え、品を変えて”取り組むことで、実用化をつかみ取る。「多くの疾患にチャレンジすることで実用化の確度を高めることができる。トライしてみて初めてわかることもある。試験結果を考察し、対象患者群を絞り込むことで確度を高めることができる。結果をよく見ることで、技術や開発品が派生し進化することもある。また、がん治療薬の環境は常に変化しており、それに対応するために、新しいことにチャレンジすることも大切である」と社内メンバーの方は力説している。結果として、同社ではDDSの豊富な臨床経験・知識と、がん領域から次世代医薬品(抗体、核酸)まで幅広い技術資産が蓄積されてきた。そのバックグランドから、同社の抗がん剤など革新的治療薬が世の中に出ることを期待してやまない。

(2) ビジネスモデル

同社は、ミセル化ナノ粒子技術をプラットフォーム技術とする。これを新薬開発に応用することで、パートナー企業の新規医薬品の可能性を高め、創薬・開発を支援している。また同社は、4つのビジネスモデル1)自社開発、2)共同研究開発、3)ライセンスアウト、4)ライセンスインで事業を推進している。

(3) アライアンス

同社は創業後約20年間の研究開発において、国内製薬企業(中外製薬<4519>、エーザイ<4523>、日本化薬、興和(株)など)、材料メーカー(信越化学工業、日油など)、ヘルスケアベンチャー(セオリアファーマ、アルビオン、エイオンインターナショナル、JCRファーマ、アキュルナ(株)など)、海外製薬企業(VBL(イスラエル)、OEP(台湾)など)、アカデミア(東京大学TLOなど)など、これまでに20以上の研究開発機関と共同研究・共同開発、ライセンスアウト、ライセンスインを実施してきた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)

《YM》

提供:フィスコ

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