<注目銘柄>=ニチレイ、中食需要拡大続く
ニチレイ<2871>は3000円台回復が視野に入ってきた。
昨年10月の消費税増税による消費マインドの低下が多くの業種に影響を与えるなか、消費者の節約志向を背景に、家庭用やスーパーの総菜売り場向け業務用の冷凍食品が堅調に推移している。第3四半期累計(19年4~12月)連結決算では、家庭用調理品の売上高が前年同期比6%増となったほか、業務用調理品も同2%増と伸長。今後も家庭における調理機会の減少や外食業界の人手不足などで冷凍食品の需要は安定的に成長するとみられ、業績を牽引しよう。
20年3月期通期業績予想では、業務用調理品を一部商品の回転が計画に対して遅れていることなどから下方修正したが、旺盛な保管需要を背景にした集荷の拡大などで国内低温物流事業が堅調に推移していることがカバーする見通し。会社側の営業利益305億円(前期比3.4%増)は達成可能で、更に21年2月期は同322億円を見込むところもある。(仁)