国際石開帝石など石油株が連日安、WTI価格の下落続き業績悪化懸念強まる
石油関連株が連日の下落。国際石油開発帝石<1605>やコスモエネルギーホールディングス<5021>が3日続落に売られているほか、石油資源開発<1662>は4日続落となっている。20日の米国市場で原油先物価格が史上初めてマイナス圏に下落。新型コロナウイルスの影響で世界経済が低迷し、原油需要の急減が予想されるなか、原油の貯蔵施設が近く満杯になるとの見方から投げ売りが発生したが、5月限の最終売買日となった21日の終値は47.64ドル高の1バレル=10.01ドルで取引を終えた。実質的な取引の中心となった6月限は前日比8.86ドル安の同=11.57ドルだった。20日のマイナス価格は先物の限月が到来したことによる異常値だった面は強いが、先週末まで20ドル台で推移していたWTI価格は、21日の6月限ベースでも一気に半値近い水準に下落している。
この日は、在庫評価損で20年3月期の連結最終損益が250億円の赤字(従来予想は1000億円の黒字)になると発表した出光興産<5019>の株価が急落しているが、石油関連株には足もとの原油価格の大幅安が業績の悪化要因になるとの懸念が強い。