利益成長【青天井】銘柄リスト〔12-2月期〕 16社選出 <成長株特集>

特集
2020年4月26日 19時30分

2月期決算企業を中心とする19年12月-20年2月期(3ヵ月決算)の決算発表がほぼ出そろった。本特集では、12-2月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が"青天井"状況になっている銘柄にスポットライトを当てた(4月24日現在)。

下表では、本決算月にかかわらず、19年12月-20年2月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している16社を選び出し、12-2月期経常利益の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

上振れ率トップとなったのはマックスバリュ東海 <8198> [東証2]。直近3ヵ月の12-2月期(第4四半期)は昨年9月に経営統合したマックスバリュ中部の業績上積みに加え、業務効率化やリニューアルによる販促強化なども寄与し、経常利益は過去最高を48.6%上回る33.9億円億に伸びて着地。併せて発表した21年2月期の同利益は前期比17.9%増の82億円と2期連続の最高益更新を見込む。

2位のストライク <6196> は事業承継ニーズを中心にM&A市場が順調に拡大するなか、大型案件(1組あたりの売上高が1億円以上)の成約件数が伸び、12-2月期(第2四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を大幅に更新した。続く3位のウエルシアホールディングス <3141> は調剤部門が好調だったうえ、新型コロナウイルスの感染拡大でマスクや消毒関連商品、食品などの販売が大きく伸びた。

4位のニイタカ <4465> も新型コロナウイルスの影響に伴う特需の発生で除菌・消毒用アルコールの販売が大幅に増加したほか、主力の食器洗浄機用洗浄剤や床用洗浄剤も増勢だった。また、原材料費の低下やコスト削減も寄与し、12-2月期(第3四半期)は実に41四半期ぶりに経常最高益を更新した。第3四半期累計(6-2月)の同利益は13億円と通期計画12.3億円を超過しており、業績上振れは濃厚とみられる。

5位に入った串カツ田中ホールディングス <3547> の12-2月期(第1四半期)はメディア露出の増加で客数が伸びたうえ、キャンペーンの抑制で客単価も上昇し、直営既存店売上高が前年同期比5.5%増と好調だった。決算発表と併せて、発行済み株式数の5.3%にあたる50万株(金額で5億円)を上限に自社株買いを実施することも発表している。

8位のダイト <4577> は原薬製造部門で血圧降下剤や消炎鎮痛剤などのジェネリック医薬品向け原薬の販売増加に加え、仕入れ商品も好調だった。また、製剤部門では自社開発のジェネリック医薬品や製造受託などが伸び、12-2月期(第3四半期)の経常利益は3四半期連続の最高益更新を果たした。第3四半期累計の同利益は46.4億円と通期計画(47.5億円)にほぼ到達しており、業績上振れが期待される。

15位のSHIFT <3697> は主力のソフトウエアテストで独ビジネスソフト開発大手SAP領域や通信関連の顧客開拓が進んだ。また、案件の大型化や高付加価値サービスの増加でエンジニア単価が上昇し、12-2月期(第2四半期)は売上高が前年同期比55.9%増の67.3億円、経常利益は同4.2倍の6.6億円と業績高変化が続いた。株価は4月16日に今年1月につけた上場来高値9750円まであと70円に迫る場面があった。

選出リストには、23日に配信した「逆風の中で光る、21年2月期に強気見通しの25社リストアップ 」と同様に、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて業績が伸びた小売業が目立つ。ドラッグストアではウエルシアを筆頭に、キリン堂ホールディングス <3194> 、クリエイトSDホールディングス <3148> 、コスモス薬品 <3349> 、ツルハホールディングス <3391> 、食品スーパーではMV東海のほか、ベルク <9974> 、ライフコーポレーション <8194> 、ハローズ <2742> がリスト入りしている。

┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想

コード 銘柄名    上振れ率 12-2月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER

<8198> MV東海     48.6  3390   2282   17.9   8200   6955 26.1

<6196> ストライク    35.0  930   689   18.4   2237   1889 46.6

<3141> ウエルシア    27.9 13825  10812    3.4  41700  40348 39.5

<4465> ニイタカ     27.6  592   464    2.0   1230   1206 17.7

<3547> 串カツ田中    27.1  324   255   21.6   950   781 21.4

<3194> キリン堂HD   23.8  1405   1135    5.1   3900   3711 13.1

<3148> クリエイトS   20.8  5168   4277    3.6  15300  14768 19.9

<4577> ダイト      19.2  1767   1483    2.3   4750   4641 14.1

<7607> 進和       16.0  1635   1409    6.5   5100   4790  6.5

<9974> ベルク      12.1  3500   3123    6.8  11832  11077 16.8

<9740> CSP      11.9  1266   1131    3.5   4800   4639 20.3

<8194> ライフコーポ   11.6  5839   5234    7.8  15700  14558 20.6

<2742> ハローズ      7.9  1703   1578    1.7   5400   5312 16.6

<3349> コスモス薬品    6.4  8091   7606    0.0  27300  27292 31.2

<3697> SHIFT     1.1  663   656   55.4   2400   1544  100

<3391> ツルハHD     0.8 12965  12868    4.4  45200  43313 27.7

※2019年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.