話題株ピックアップ【夕刊】(2):アドテスト、任天堂、CTC
■アドバンテスト <6857> 5,140円 +165 円 (+3.3%) 本日終値
アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株が頑強。前日発表されたADP全米雇用リポートが大方の事前コンセンサスを下回り統計開始以来最大の落ち込み幅となったことで、米経済の深刻な悪化が改めて認識され、東京市場でも輸出セクターに吹く逆風は強い。もっとも、前日の米国株市場ではNYダウが反落したものの、インテルやエヌビディアが堅調だったほか、半導体製造装置世界最大手のアプライドマテリアルズは3.4%高に買われるなど半導体セクターは強い動きを示していた。東京市場でもマスクブランクス検査装置トップのレーザーテック<6920>などは上値指向の強さを浮き彫りとしており、相対的に半導体関連銘柄への物色ニーズは強いことがうかがわれる。
■任天堂 <7974> 46,100円 +1,450 円 (+3.3%) 本日終値
任天堂<7974>が堅調な動き。3日付の日本経済新聞で「『あつまれ どうぶつの森』が世界的なヒットになっている」と報じられており、これが好材料視された。また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な「巣ごもり需要」を受けて、「ニンテンドースイッチ」の人気が高まっており、きょう発表の20年3月期決算への期待感も強まっているようだ。
■伊藤忠テクノ <4739> 3,460円 +100 円 (+3.0%) 本日終値
伊藤忠テクノソリューションズ<4739>が続伸。株価は4月30日につけた高値3415円を抜き、2001年以来の高値水準に上昇している。岩井コスモ証券は1日、同社株の投資判断「A」と目標株価3850円を継続した。伊藤忠商事<8001>系のシステムインテグレーターである、同社はテレワークやデジタル変革に取り組む企業のIT投資需要をとらえて21年3月期も増収増益が続く見通し。中期的な業績拡大と株主還元が期待できる5G関連企業として注目されている。21年3月期の連結営業利益は前期比7%増の446億円の見込みで年間配当も63円(前期比5円増)と12期連続増配が予想されている。
■インフォマート <2492> 729円 +20 円 (+2.8%) 本日終値
インフォマート<2492>が反発。午前11時ごろ、外食産業に関わる企業が助成金・補助金制度の申請をスムーズに行うことをサポートするため、インターネット上で診断・相談できる「インフォマート助成金・補助金申請支援サイト」を開設したと発表しており、これが好感された。同サービスは、ライトアップ<6580>と協力し、中小企業向け助成金・補助金自動診断システム(Jシステム)を用いて開設したという。各企業にマッチする最新の公的支援金情報をスピーディーに提供することができるほか、企業は役所などの申請窓口に行かずにインターネット上で診断・相談を行うことができるという。
■テルモ <4543> 3,476円 +31 円 (+0.9%) 本日終値
テルモ<4543>が4日ぶりに反発。4日付の日本経済新聞で、「テルモが日本で独占販売権を持つ紫外線照射ロボットで、米国で新型コロナウイルスを除去する効果が確認された」と報じられており、これが好感された。記事によると、製造元である米ゼネックス・ディスインフェクション・サービス(テキサス州)が発表したとしており、日本ではテルモが17年1月に独占販売権を取得したという。また、院内感染の防止を目的として医療機関から引き合いが強まっているともあり、業績への貢献も期待されている。
■国際石油開発帝石 <1605> 677円 +3.5 円 (+0.5%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>が反発。6日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前日比0.57ドル安の1バレル=23.99ドルに反落した。米国の原油在庫増への懸念が浮上した。ただ、連休前の1日時点の19ドル台だったWTI価格は上昇基調にある。ドイツやフランスなどが経済活動の制限の緩和を発表したほか、米国でも一部の州が段階的に経済活動を再開する動きをみせており、原油需要に底打ち期待感が膨らんでいる。
■八十二銀行 <8359> 355円 -23 円 (-6.1%) 本日終値
1日に決算を発表。「前期経常は3%減益で着地・1-3月期(4Q)経常は53%減益、今期業績は非開示」が嫌気された。
八十二銀行 <8359> が5月1日大引け後(15:30)に決算を発表。20年3月期の連結経常利益は前の期比2.6%減の334億円になった。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。
■トヨタ自動車 <7203> 6,414円 -80 円 (-1.2%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が安い。足もと外国為替市場で1ドル=105円台に入るなど円高が進行しており、これに伴う輸出採算の悪化を嫌気する売りを誘発。更に、世界的な新型コロナウイルスの感染症拡大による影響に伴い、部品輸出の重要拠点であるメキシコでの生産ライン稼働がままならない状況にあり、サプライチェーンリスクに対する警戒感も改めて意識されている。同社は来週前半に決算発表を控えており、これを見極めたいとの思惑も買いを手控えさせている。一方、株式需給面では信用倍率が1.0倍と売り買いがっぷり四つで、下値では空売り買い戻しの動きも想定されるなか下げ幅は限定的となりやすい。
■サマンサJP <7829> 189円 +50 円 (+36.0%) ストップ高 本日終値
1日に発表した「コナカ子会社フィットハウスと合併」が買い材料。
コナカ <7494> 傘下のフィットハウスを吸収合併。これにより同社はコナカの連結子会社となる。
■ソレイジア・ファーマ <4597> 179円 +45 円 (+33.6%) 一時ストップ高 本日終値
ソレイジア・ファーマ<4597>が急反発し一時、ストップ高の184円に買われた。米ギリアド・サイエンシズの「レムデシビル」が、きょうにも新型コロナウイルス治療薬として薬事承認される見通しであることを受けて、同じく新型コロナへの効果が期待される抗寄生虫薬「イベルメクチン」への関心が高まっている。現在、イベルメクチンを有効成分とする薬としてはマルホ(大阪市北区)が販売する駆虫剤「ストロメクトール」があるが、そのマルホがソレイジア発行済み株数の9.7%を保有していることから、思惑的な買いが入ったようだ。
株探ニュース