話題株ピックアップ【夕刊】(1):アンジェス、島津、ファストリ
■マーベラス <7844> 682円 +100 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率5位
マーベラス<7844>がストップ高に買われた。同社はアニメの企画制作などを基点にコンテンツを活用したDVDやスマートフォンゲームなどを展開している。25日取引終了後、 中国テンセント傘下のImage Frame Investmentと資本・業務提携することを発表、これがポジティブサプライズを呼んだ。既存IP(知的財産)の強化や新規IPの創出に向けた大型投資などで連携する方針で、これによる収益成長に向けた期待が投資資金の流入を誘った。
■アンジェス <4563> 2,136円 +203 円 (+10.5%) 本日終値
アンジェス<4563>は4連騰。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)を7月から始める」と報じられており、これが好材料視された。同社は25日、大阪大学と共同で進めている新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチン開発に関して、非臨床試験での抗体価上昇を確認したと発表したが、記事によると、この成果を受けて厚生労働省や医療機関などと治験前倒しについて協議し、有効性を確認できれば年内にも承認を受け実用化される可能性があるとしている。
■東芝 <6502> 2,950円 +134 円 (+4.8%) 本日終値
東芝<6502>が大幅続伸。旧村上ファンド関係者が運営する投資会社エフィッシモ キャピタル マネージメントが25日の取引終了後、財務省に変更報告書を提出し、東芝株式の保有割合が11.30%から15.36%に上昇したことが判明。これを受けて需給思惑的な買いが入った。保有目的は投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うことという。なお、報告義務発生日は5月19日。
■島津製作所 <7701> 2,926円 +126 円 (+4.5%) 本日終値
島津製作所<7701>が後場に入り一段高。午後の日本経済新聞電子版で「新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR試薬の検体対象に唾液を加える」と報じられており、これが好材料視されたようだ。記事によると、北海道大学病院の協力を得て、喉や鼻の奥から検体を採取する従来方法と同精度で陽性の有無を確認できるとの結果を得たという。また、唾液が検体でも、既に販売している同社の試薬を活用できるとしている。
■ファーストリテイリング <9983> 56,780円 +2,150 円 (+3.9%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が一時2700円を超える大幅な上昇で今年2月下旬以来となる5万7000円台に駆け上がった。前週を境に戻り足を加速させており、きょうで7連騰となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う店舗閉鎖などの影響で業績は大きく落ち込むことが予想されるものの、株価的には株券調達による空売りの買い戻しなどで、目先踏み上げ相場の様相をみせた。今夏には夏場でも蒸れにくい通気性の高い布製マスクの生産販売に乗り出すことが伝わっており、新たな商機を捉えるとの思惑も株価にポジティブに働いた。また、日経平均は先物主導の戻りが加速したが、日経平均寄与度の高い値がさ株として裁定買いによる株価押し上げ効果も反映された。
■安川電機 <6506> 3,910円 +145 円 (+3.9%) 本日終値
安川電機<6506>、ダイフク<6383>など中国向け売上比率の高い銘柄に買いが優勢となった。中国経済は新型コロナウイルスの影響による経済活動の停止で多大なダメージを受けたが、足もとでは感染拡大を抑え込むことに成功し、急速に回復過程とたどっている。前週に開幕した全人代で景気刺激策などに対する期待もあり、米中摩擦の問題は引き続き懸念されるものの、7~9月期にはプラス成長に転じる可能性が高いとみられている。両銘柄をはじめ中国関連株は空売りの買い戻しに伴い株価に浮揚力が働いており、目先上値指向が強い。
■クボタ <6326> 1,449円 +33.5 円 (+2.4%) 本日終値
クボタ<6326>が続伸。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「インド農機大手のエスコーツと組み、既存製品の半額ほどの農機を生産して新興国市場を開拓する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、新たなブランド「Eクボタ」を立ち上げ、20年中にトラクターを東欧や南アフリカなどに投入するという。新興国では、食料需要の高まりから農業の機械化が進み、販売が伸びると見込まれており、小規模農家が導入しやすいよう低価格製品を投入することでシェア獲得を図る方針のようだ。
■タカラバイオ <4974> 2,698円 +55 円 (+2.1%) 本日終値
タカラバイオ<4974>が続伸。26日付の日本経済新聞は、アンジェス<4563>が「新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)を7月から始める」と報じており、アンジェスのワクチンの量産を主に担うタカラバイオが改めて注目された。また、岩井コスモ証券は25日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を2500円から3100円に引き上げた。同社の20年3月期の連結営業利益は前の期比14.8%増の62億7400万円と最高益を更新。研究用試薬と受託サービスなどが好調だった。新型コロナに絡む活躍が期待できるほか、遺伝子治療での研究活発化を背景とする中期成長性は不変と評価している。
■東京ドーム <9681> 895円 +18 円 (+2.1%) 本日終値
東京ドーム<9681>が続伸。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言が25日に全面解除となったことに伴い、延期されていたプロ野球の開幕が6月19日に決定したことで、客足回復への期待が高まっている。また、ドーム周辺施設についても営業活動の正常化が期待されたようだ。
■大庄 <9979> 1,445円 +21 円 (+1.5%) 本日終値
大庄<9979>は3日続伸。同社は今朝9時ごろ、緊急事態宣言が全面解除されたことに伴い、首都圏及び北海道にある309店舗の直営店の営業を順次再開することを発表しており、これが好感された。今回は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県及び北海道の居酒屋系飲食店とレストラン296店を26日に、神奈川県、茨城県のカラオケ店13店を27日にそれぞれ営業再開する。同社は新型コロナウイルス感染拡大を受けて、4月8日からほぼ全店で臨時休業を実施していた。
株探ニュース