話題株ピックアップ【夕刊】(2):DMG森精機、JMC、日本ラッド
■DMG森精機 <6141> 1,309円 -67 円 (-4.9%) 本日終値
DMG森精機<6141>が5日ぶりに反落。28日取引終了後、20年12月期の連結業績予想の下方修正と減配を発表したことが嫌気された。今12月期の売上収益は従来予想の4000億円を3200億~3400億円に見直したほか、営業利益は200億円を50億~100億円に、最終利益は85億円を未定に修正した。新型コロナウイルスの影響による受注減を考慮した。今期配当も従来予想の年60円を20~30円(前期60円)に減配することも明らかにした。
■JMC <5704> 917円 +150 円 (+19.6%) ストップ高 本日終値
JMC<5704>がストップ高。同社は3Dプリンターを使った試作品作成を手掛けるが、28日取引終了後にEOSジャパン(神奈川県横浜市)と連携して「樹脂3DプリンターAMサービス」の提供開始することを発表、これを手掛かり材料に物色人気化した。商いも増勢で戻り高値を払拭したこともあって、個人投資家を中心とした短期資金の参戦が活発化した。
■日本ラッド <4736> 860円 +136 円 (+18.8%) 一時ストップ高 本日終値
日本ラッド<4736>が一時ストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社はきょう、台湾のアドバンテック社が新たに開発した感染症拡大防止ソリューションの国内販売・サポート展開を行うと発表。これが株価を刺激したようだ。このソリューションは、AI(人工知能)による顔検知機能と発熱・密集度などを検知する高機能カメラを組み合わせたもので、外来者発熱スクリーニングシステムや密集度計測システム、ソーシャルディスタンス計測システム、感染者トラッキングシステム(7月提供開始予定)の4つが含まれている。日本ラッドは、病院や公共施設、工場、製造現場など幅広い業務領域に向けて積極的に展開するとしている。
■グロームHD <8938> 708円 +100 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値
グローム・ホールディングス<8938>が急騰、100円高はストップ高に買われた。きょうで4日続伸となり底値離脱の動きを鮮明としてきた。不動産のサブリースを基点に、東京都を地盤とした業務用不動産賃貸事業を展開する。28日取引終了後、21年3月期から5カ年にわたる中期経営計画を策定。25年3月期には営業利益段階で28億1700万円(前期実績は6億600万円の赤字)を目指すとしており、これがインパクトを与えた。業績回復シナリオを材料視する買いが集中し、株価を押し上げる格好となった。
■TOWA <6315> 1,119円 +150 円 (+15.5%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
TOWA<6315>はストップ高。28日取引終了後に発表した20年3月期の連結経常利益は前の期比31.1%減の6億4700万円に落ち込んだものの、続く21年3月期は前期比3.1倍の20億円に急拡大する見通しとなり、これを好感する買いが向かった。前期は米中貿易摩擦の影響を受け、モールディング装置の販売が落ち込んだことが響き、減収減益に沈んだ。ただ、下期は5G関連やサーバー向け設備投資の増加を背景に、付加価値の高いコンプレッション装置が好調で収益性は改善傾向にあった。今期はこの流れを引き継ぎ、半導体製造装置の販売が伸びるほか、新事業も拡大する見込みで、売上高は前期比14.8%増の290億円と2ケタ増収を計画している。
■大泉製作所 <6618> 583円 +55 円 (+10.4%) 一時ストップ高 本日終値
大泉製作所<6618>が急騰。一時14%を超える上昇で75日移動平均線を大きく上放れ、一気に600円台に乗せる場面があった。自動車向けや空調向けに温度センサーを手掛けており、高い商品技術力を有している。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けで空気清浄機のニーズが高まっており、同社のセンサーにも需要が高まるとの思惑が浮上している。また、エレメントは5G通信インフラ整備向けなどでニーズを捉える可能性が高い。
■高田工業所 <1966> 893円 +69 円 (+8.4%) 本日終値
高田工業所<1966>が急反騰。28日取引終了後に発表した20年3月期の連結経常利益は前の期比4.4%増の22億5500万円で着地。従来予想の18億円を大幅に上回っており、これを好材料視する買いが入った。エレクトロニクス関連設備の建設工事は減少したものの、電力設備の建設工事が増加し、増収を確保した。工事運営の効率化を進めたことも増益につながった。併せて、創業80周年記念配当を実施する形で、前期の年間配当を10円から20円(前の期は10円)に増額修正したことも好感された。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。
■モブキャスト <3664> 194円 +14 円 (+7.8%) 本日終値
モブキャストホールディングス<3664>は大幅続伸。28日取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、営業損益2億5300万円の赤字(前年同期は1億9900万円の赤字)、最終損益2億2800万円の赤字(同1億8200万円の赤字)と赤字幅拡大で着地したものの、アク抜け感から買われたようだ。ゲーム事業で、子会社のモブキャストゲームズがゲームゲート(東京都渋谷区)を吸収合併したことによるゲームタイトルの追加が寄与し、売上高は20億4700万円(同41.9%増)と大幅増収となった。ただ、新型コロナウイルスの感染症の影響でモータースポーツ事業が減収となり営業赤字幅拡大したほか、レストラン経営や食器販売などを行うゆとりの空間事業も主力の百貨店を中心に営業自粛や客足の鈍化などが響いた。なお、20年12月通期業績見通しは、新型コロナウイルスの感染症の影響を踏まえて「未定」に修正したとしている。
■環境管理センター <4657> 533円 +34 円 (+6.8%) 一時ストップ高 本日終値
環境管理センター<4657>が後場急伸し一時、ストップ高の579円に買われる場面があった。この日の午前中、建物の解体工事によるアスベストの飛散防止を強化するため、一定の規模以上の建物については事前にアスベストの使用の有無を調査し、都道府県に報告することなどを義務づけた「大気汚染防止法の一部を改正する法律案」が参議院本会議で可決、成立。これを受けて、アスベスト調査・分析の実績が多い同社に思惑的な買いが入ったようだ。
■イマジカG <6879> 422円 +25 円 (+6.3%) 本日終値
IMAGICA GROUP<6879>が大幅高。28日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が930億円から940億円(前の期比4.2%増)へ、営業利益が12億円から13億円(同40.4%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。映像システム事業で放送局向け案件の納品が想定よりも堅調だったことなどが要因。ただ、為替差損の発生や減損損失の計上などで、純利益は12億円から6億円(前の期20億1000万円の赤字)へ下振れたとしている。
株探ニュース