19日の米国市場ダイジェスト:米国株はまちまち、ウイルス感染者急増が重し

市況
2020年6月22日 7時23分

■NY株式:米国株はまちまち、ウイルス感染者急増が重し

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は208.64ドル安の25871.46ドル、ナスダックは3.07ポイント高の9946.12ポイントで取引を終了した。米国のポンペオ国務長官と中国の楊共産党政治局員によるハワイでの非公式会合で、中国が第1段階貿易合意である米農産物購入を確約したことが好感材料となり上昇して寄り付いた。その後、フロリダ州やカリフォルニア州などのウイルス感染者数の連日急増が伝えられると下落に転じた。但し、本日は四半期最後のオプションや先物の決済日が重なるクアドプルウィッチングで、テクニカルな売り買いが目立ち上下に振れる荒い展開となった。セクター別では、公益事業の下げが目立った一方で、医薬品バイオテクは上昇した。

携帯端末のアップル(AAPL)は、ウィルス感染が急増している州で11店舗の営業を一時閉鎖すると発表したため下落した。ビジネスコミュニケーションツールを手掛けるスラック(WORK)はゴールドマンサックスによる投資判断引き下げが嫌気され下落。中古車販売のカーマックス(KMX)は大幅減益となる3-5月期決算を発表して下落した。また、米国政府が米国内の港からのクルーズ船の出向を9月15日まで差し止めると発表し、クルーズ運営のノルウェージアンクルーズ(NCLH)などが軒並み下落。一方で、カジノ運営のペン・ナショナル・ゲーミング(PENN)は営業再開を発表し急伸した。

連邦準備制度理事会(FRB)のクオールズ副議長は来週の銀行ストレステストの結果公表を前に、ほぼ全ての大手銀が4-6月期の自社株買いを停止しており、自社株買い停止や資本保持で賢明な取り組みだと称賛している。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ウイルス感染第2波への懸念でリスクオフ

19日のニューヨーク外為市場でドル・円は106円77銭まで下落後、107円05銭まで反発し、106円88銭で引けた。米国の数州で連日ウイルス感染者数が急増したと伝えられるなど、感染第2波への警戒感が根強くリスク回避の円買いが優勢となった。ただ、中国が米中第1段階貿易協定を順守し米農産物購入を拡大する意向であるとの報道で円売りも観測され、下値を支えた。

ユーロ・ドルは1.1254ドルまで上昇後、1.1168ドルまで下落し1.1177ドルで引けた。メルケル独首相やラガルドECB総裁が、「パンデミック救済策で合意できなければ、結果は悲惨なものになる」とウイルス復興基金の速やかな合意を要請したため、期待感からユーロ買いが強まった。ただ、EUサミットが物別れに終わったとの報道でユーロ買いは後退。ユーロ・円は120円21銭まで上昇後、119円38銭まで下落。ポンド・ドルは1.2412ドルまで上昇後、1.2344ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9488フランまで下落後、0.9531フランまで上昇した。

■NY原油:続伸、一時40.60ドルまで買われる

19日のNY原油先物8月限は続伸(NYMEX原油8月限終値:39.83 ↑0.78)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比+0.78ドルの1バレル=39.83ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは38.51ドル-40.60ドル。19日のアジア市場では39ドル台で推移し、下げ渋り。ニューヨーク市場で40.60ドルまで買われた。株安を嫌って38.51ドルまで反落したが、時間外取引で39.94ドルまで戻す展開となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 25.25ドル +0.21ドル(+0.84%)

モルガン・スタンレー(MS) 46.93ドル -0.65ドル(-1.37%)

ゴールドマン・サックス(GS)201.63ドル -2.21ドル(-1.08%)

インテル(INTC) 59.62ドル -0.46ドル(-0.77%)

アップル(AAPL) 349.72ドル -2.01ドル(-0.57%)

アルファベット(GOOG) 1431.72ドル -4.24ドル(-0.30%)

フェイスブック(FB) 238.79ドル +2.85ドル(+1.21%)

キャタピラー(CAT) 127.46ドル -0.13ドル(-0.10%)

アルコア(AA) 11.48ドル -0.17ドル(-1.46%)

ウォルマート(WMT) 119.85ドル +1.86ドル(+1.58%)

《ST》

提供:フィスコ

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