話題株ピックアップ【夕刊】(2):電通グループ、HIS、アクモス

注目
2020年6月22日 15時22分

■電通グループ <4324>  2,754円  +10 円 (+0.4%)  本日終値

電通グループ<4324>がしっかり。傘下の電通がきょう9時ごろ、今後更なる発展が見込まれるeスポーツ事業をグローバルで推進するため、グローバル・eスポーツ・フェデレーション(GEF)と戦略パートナシップを締結したことを発表しており、これが好感された。GEFは、19年12月にシンガポールで設立されたeスポーツの国際団体で、日本からは日本eスポーツ連合(JeSU)が加盟している。この戦略パートナシップにより、今後両者で新たなマーケティングプログラムやeスポーツイベントなどの開発に取り組むという。

■エイチ・アイ・エス <9603>  1,890円  -18 円 (-0.9%)  本日終値

エイチ・アイ・エス<9603>は反落。前週末19日の取引終了後、20年10月期第2四半期累計(19年11月~20年4月)連結業績予想について、売上高を3750億円から3443億円(前年同期比8.9%減)へ、営業損益を24億円の黒字から14億7000万円の赤字(同89億7900万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。前回公表した時点以上に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴うレジャーの需要が大幅に減少したことが主因という。旅行事業では、世界各国における入国制限に伴うフライトキャンセルが3月中旬以降から発生し、4月は通常より9割以上減便となった。また、ハウステンボスは2月29日~3月15日までの全面閉園及び3月16日~3月31日までの屋内施設の休園による減少を反映したとしている。

■インフォネット <4444>  1,869円  +310 円 (+19.9%) 一時ストップ高   本日終値

インフォネット<4444>が3連騰し、一時ストップ高の1959円に買われてた。前週末19日の取引終了後、経済産業省の実施する「IT導入補助金2020」の「IT導入支援事業者」に採択され、クラウド型統合顧客管理システム「infoCRM(インフォシーアールエム)」と音声入力AIレポーティングシステム「Repotti(レポッティ)」が補助金対象のITツールとして認定されたと発表しており、これが好感された。IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者などがITツール(ソフトウェア、サービスなど)を導入する経費の一部を補助することで、業務効率化や売り上げアップのサポートを行うもの。今回、「infoCRM」「Repotti」が対象ツールに選定されたことで、導入の障壁が下がることになり、商機の拡大が期待されている。

■フィードフォース <7068>  3,225円  +503 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値

フィードフォース<7068>が急伸しストップ高の3225円に買われた。前週末19日の取引終了後、発行済み株数の50.1%を所有する子会社アナグラムを、株式交換により完全子会社化すると発表しており、これを好感した買いが入った。今回の完全子会社化は、グループ経営の機動性と柔軟性を高め、より効率的な連結経営体制を構築することが目的という。株式交換の効力発生日は9月1日を予定。なお、同件による20年5月期業績への影響はないとしている。

■ネットイヤーグループ <3622>  644円  +100 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値

ネットイヤーグループ<3622>がストップ高の644円に買われた。この日、NTTデータ<9613>が推進するデジタルストア実証実験に参画したと発表しており、これが好感した買いが入った。同実証実験は、NTTデータが東急ハンズ(東京都新宿区)の協力のもと実施したアバター遠隔接客によるデジタルストアの実証実験で、6月18日まで実施。東急ハンズ渋谷スクランブルスクエア店のUV特集コーナーにアバター特設ブースを設営し、UV対策商品に詳しいスタッフが本社から用途や肌状態などを聞き、客の要望にあった商品を案内したという。また、客の質問に対して、その場に行かなくても従来の対面接客と同じように分かりやすく応対できることを目指したという。なお、ネットイヤーはUX(ユーザー体験)デザインのノウハウを生かした顧客体験の導線やコンテンツ企画、サイネージ動画の制作、VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)のデザイン制作などで参画した。

■アクモス <6888>  646円  +100 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値

アクモス<6888>がストップ高に買われた。M&A戦略を駆使したベンチャー企業連合の色彩が強いが、EC事業支援のほか金融向けシステム及び医療系システム開発など業界を問わず幅広くITソリューションを展開する。ここリモートワークやオンラインサービスの導入加速を受け、インフラ面でセキュリティー分野の重要性が高まるなか、前週16日には新サービスとして標的型攻撃メール訓練ソリューション連携eラーニングサービス「KUROKO LMS」の提供を開始したことなども発表し、これも株価の刺激材料となった。株式需給面では、ここ外資系経由の空売り残高が積み上がっていたが、その買い戻しが株価上昇の勢いを強めている。

■ギガプライズ <3830>  1,476円  +191 円 (+14.9%)  本日終値

ギガプライズ<3830>が急騰。19日の取引終了後、未定としていた21年3月期の連結業績予想について、売上高154億4300万円(前期比13.1%増)、営業利益15億7500万円(同27.5%増)、純利益9億9300万円(同93.9%増)を見込むとしており、大幅増益見通しを好感した買いが入った。主力の集合住宅向けISP事業で、大手包括提携先の営業自粛の解除や不動産事業におけるイオンモール<8905>の店舗営業が再開されつつあり、新型コロナウイルス感染症の影響が第3四半期以降に収束するものと想定したという。

■サンオータス <7623>  408円  +46 円 (+12.7%) 一時ストップ高   本日終値

サンオータス<7623>は後場に入り一時ストップ高に買われた。午後0時30分ごろ、WHILL(横浜市鶴見区)と契約し、新たなモビリティーサービスを開始したと発表しており、これが好材料視された。WHILLは、障害の有無や年齢に関わらず、誰もが楽しく安全に乗れる次世代パーソナルモビリティーを日本、アメリカ、オランダなど12の国と地域で展開している。今回の提携は、来るべきモビリティーサービスの需要拡大に向けて、継続的に社会貢献できるビジネスモデルを構築するのが狙い。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

■HMT <6090>  1,649円  +184 円 (+12.6%)  本日終値

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ<6090>が大幅高で5連騰。株価はきょうの高値1688円まで5営業日で50%近い上昇をみせている。慶応大学発のバイオベンチャーで創薬開発を支援する。代謝物質の種類や濃度を網羅的に分析・解析するメタボロミクスを展開し、ターゲット解析からスクリーニングまで顧客ニーズに合わせたプランで対応が可能、予防医療向けヘルスケア領域などで実績を伸ばしている。株価は5月初旬に2032円の高値に買われた後、半値近くまで水準を切り下げたが、1000円近辺のもみ合いを経て投資資金が再攻勢をかけている。株式需給面では前週18日に信用規制が解除されており、上値が軽くなっている。

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