話題株ピックアップ【夕刊】(3):KeyH、仁丹、Tホライゾン
■KeyHolder <4712> 175円 +19 円 (+12.2%) 本日終値
KeyHolder<4712>が前営業日比24.4%高の194円と急騰し、年初来高値を更新した。19日取引終了後、株主優待制度の基準日と内容の一部変更を発表しており、これを材料視する買いが向かったようだ。20年12月期から基準日を毎年12月末(従来は毎年6月末)に変更し、未定としていた優待内容を「株主限定コミュニティ(仮)」とする。株主限定コミュニティ(仮)は、同社グループに所属あるいは関係するアイドルグループやアーティスト、タレントなどに係るライブ、イベント、配信、催しのチケット・グッズの優先申込みや優先購入、オンラインチャット、フォトセッションの参加など、既存のファンクラブとは異なるコンテンツなどを想定しているという。詳細は11月中旬の取締役会後に公表する予定としている。
■森下仁丹 <4524> 2,117円 +220 円 (+11.6%) 一時ストップ高 本日終値
森下仁丹<4524>が一時ストップ高の2297円に買われた。19日の取引終了後、今年2月に国内における製造販売承認を取得した前立腺肥大症治療薬「デュタステリドカプセル0.5mgAV『杏林』」がきょう付で薬価基準に収載され、キョーリンリメディオ(石川県金沢市)が販売を開始したと発表しており、これが好感された。
■Tホライゾン <6629> 984円 +85 円 (+9.5%) 本日終値
テクノホライゾン・ホールディングス<6629>が大幅に5日続伸。同社は19日取引終了後に、子会社のエルモ社がAV機器やシステムの販売・設置工事を手掛けるエスコ社(シンガポール)の全株式を取得し、子会社化することを決めたと発表。これが材料視されたようだ。エスコ社は、本社があるシンガポールにとどまらず、マレーシアや中国、香港、フィリピン、韓国、タイ、インドとアジア広域に拠点を構えて独自のネットワークを築いている企業。同社では子会社化することで、自社のグローバル展開を大きく促進・強化することができるとともに、新たな国・事業領域への参入が可能になるとみている。なお、株式譲渡実行日は7月上旬を予定している。
■MRT <6034> 1,541円 +131 円 (+9.3%) 本日終値
MRT<6034>は大幅続伸、1400円近辺のもみ合いを大きく上放れた。同社は非常勤医師の紹介サイトの運営を主力に医療人材サービス事業を幅広く展開、全国8000医療機関と連携して医師の転職サポートも行っている。塩野義製薬<4507>とは6月初旬に新型コロナウイルス抗体検出キットの販売契約を締結したことを発表し、人気化した経緯がある。19日取引終了後、新型コロナウイルス感染症に対応する医療人材の確保に向け、厚生労働省からの要請を受けた一般社団法人日本人材紹介事業協会と連携することを発表、これが新たに株価を刺激する形となっている。
■キーウェア <3799> 883円 +75 円 (+9.3%) 本日終値
キーウェアソリューションズ<3799>の上値追いが加速してきた。一時13.1%高で今年2月につけた年初来高値を更新した。NEC系のシステムインテグレーターで幅広い業種に対応するが、特に医療ICTでは普及が本格化する電子カルテシステムで実績が高く、そのほか数多くの検査システムを展開する。新型コロナウイルスでは病院クラスターが問題視されるなか、国内初の院内感染監視システム「Medlas-SHIPL」を手掛け、今後の需要開拓が期待された。PERも依然15倍前後で、同業他社と比較して割安感があることも強みとなっている。
■ポート <7047> 1,038円 +78 円 (+8.1%) 本日終値
ポート<7047>が5連騰し年初来高値を更新。前週末19日の取引終了後、SBI FXトレード(東京都港区)のWEBサイトで5月から共同コンテンツを公開していると発表しており、これが好感された。ポートは19年2月、SBI証券(東京都港区)及びその子会社であるSBI FXトレードと金融コンテンツの共同開発検討に向けた覚書を締結。公開しているコンテンツはその第1弾で、SBI FXトレードのWEBサイト内の「はじめての方」向けコンテンツの作成・運用という。同社では、国内最大級の口座数を有する企業との連携により、同サイトからの送客を通じて収益の拡大を図るとしている。
■クロスマーケ <3675> 387円 +27 円 (+7.5%) 本日終値
クロス・マーケティンググループ<3675>が商いを膨らませ一時36円高と大幅続伸、今月9日につけた戻り高値369円を上抜き新局面入りを示唆した。ネット調査で集計・分析までを一括して行い、提携戦力などによりデジタルマーケティング分野での展開力に磨きをかけている。東京都知事選がスタートするなか、関連有力株としてマーケットの注目度が高まった。業績も好調で営業利益は19年12月期の33%増益に続き、20年12月期も増益基調を確保する見込み。PER9倍で株価指標面の割安感も着目された。
■鉄人化計画 <2404> 309円 +21 円 (+7.3%) 本日終値
鉄人化計画<2404>が大幅反発。19日の取引終了後、カラオケルームでスポーツ配信サービス「DAZN(ダゾーン)」の観戦ができる「Sports Stadium@KARATEZ」を「カラオケの鉄人」の一部店舗で開始すると発表しており、これが好感された。同サービスは、「DAZN」が扱うさまざまな大会や競技のコンテンツを、カラオケ個室を使って「リモートマッチ」スタイルで観戦できるというもの。「DAZN」と「カラオケの鉄人」が日本初の企業間トライアルコラボレーションを組んだことで実現したもので、今季はさまざまなプロスポーツの試合が無観客会場で行われることから、スポーツファンの盛り上がりを支援するためにサービスを立ち上げたとしている。
■イムラ封筒 <3955> 724円 +45 円 (+6.6%) 本日終値
イムラ封筒<3955>が上値追い加速、5連騰で2017年9月高値729円を払拭し5年7カ月ぶりとなる水準まで上値を伸ばした。封筒事業では国内トップ、売上高の80%を企画提案の段階からワンストップで一貫フォローするパッケージソリューション事業で占める。新型コロナウイルスの影響によるネット通販市場の活況で包装需要が急拡大しており、会社側もここに焦点を合わせ収益成長への青写真を描いている。また、東京都知事選が始まっているほか、ポスト安倍を巡る報道が活発化するなか、選挙関連株としての思惑もある。なお、「政府が打ち出した現金給付関連の特需は第2四半期(5~7月)の業績に反映される」(会社側)という。PER、PBRともに割安圏にあり、特にPBRについては解散価値の半値である0.5倍台と評価不足が際立っており、前期実績ベースの1株純資産並みに評価された場合は1300円台前半までの水準訂正余地がある。
■ケアネット <2150> 1,614円 +85 円 (+5.6%) 本日終値
ケアネット<2150>が5連騰、一時10%を超える上昇で1689円まで上昇し連日の年初来高値更新となった。株価は株式公開直後の2007年4月につけた高値1620円(分割後修正値)を上抜いて実に13年2カ月ぶりの上場来高値更新を果たした。医療向け情報サイトを展開し、製薬メーカーの営業支援業務のほか動画配信による講演や医師向け教育コンテンツなどを行い、確固たる地位を築き上げている。情報サイトの医師会員数は5月25日時点で16万人を突破している。新型コロナウイルス感染症への対応で、製薬企業のマーケティングも対面ではなくWeb講演会を活用する動きが加速するなか、ヘルステック関連最右翼として同社の存在感が高まっている。足もとの業績も好調で20年12月期営業利益は上振れが有力視される。
●ストップ高銘柄
アジャイル <6573> 1,654円 +600 円 (+56.9%) ストップ高 本日終値
フルッタフルッタ <2586> 185円 +50 円 (+37.0%) ストップ高 本日終値
GFA <8783> 223円 +50 円 (+28.9%) ストップ高 本日終値
オンコリス <4588> 3,700円 +700 円 (+23.3%) ストップ高 本日終値
ANAP <3189> 883円 +150 円 (+20.5%) ストップ高 本日終値
など、11銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース