前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2020年7月7日 5時20分

■識学 <7049>  1,306円 (+300円、+29.8%) ストップ高

識学 <7049> [東証M]がストップ高。6日午後0時30分ごろに発表した6月度の月次売上高が前年同月比40.0%増となったことが好感された。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、リモートワークなどの多様な働き方が進むなかで、組織の生産性向上を図ることに対する市場ニーズが高いことが、同社に対する需要につながっているという。また、積極的に採用を行っている営業兼講師の増員効果もあり、新規案件の受注が順調に推移しているとしている。

■アイケイ <2722>  869円 (+150円、+20.9%) ストップ高

アイケイ <2722> [東証2]がストップ高。同社は3日、6月度の連結売上高(速報値)が前年同月比30.8%増の16億4000万円になったと発表。4ヵ月連続で前年実績を上回り、増収率が5月(14.6%増)から拡大したことが好感されたようだ。内訳をみると、BtoC事業が前年同月比85.1%増に上伸したほか、BtoBtoC事業が同9.8%増と堅調に推移。BtoC事業におけるショップとBtoBtoC事業の店舗ルート(小売店舗への化粧品卸)には新型コロナウイルスの感染拡大の影響が残っているものの、一方でテレビショッピングの売り上げが大きく伸び全体を牽引した。

■麻生フオーム <1730>  630円 (+100円、+18.9%) ストップ高

麻生フオームクリート <1730> [JQ]はストップ高に買われる人気となったほか、日特建設 <1929> 、ライト工業 <1926> 、不動テトラ <1813> などが大きく上値を伸ばした。熊本の豪雨被害を受け、その復興を担う建設資材や特殊土木建設周辺の銘柄に上値を見込んだ投資資金の流入が急だ。これまで安倍政権が打ち出す国土強靱化の国策に乗る銘柄として折に触れ注目されていたが、今回の豪雨被害がメディアを通じ大きく報じられるなか、マーケットの関心が一気に高まった。

■ペッパー <3053>  535円 (+80円、+17.6%) ストップ高

東証1部の上昇率3位。ペッパーフードサービス <3053> がストップ高。同社は経営不振のなか人員削減などリストラ策を打ち出しているが、3日取引終了後、ステーキチェーンの「ペッパーランチ」事業を投資ファンドのJ-STAR(東京都千代田区)に売却することを発表した。売却額は約85億円で、これに伴う経営体質改善を見込んだ買い戻しを呼び込む格好となった。

■DLE <3686>  561円 (+80円、+16.6%) ストップ高

東証1部の上昇率4位。ディー・エル・イー <3686> がストップ高。キャラクター開発・マーケティングなどIPビジネスを手掛けるが、短編動画投稿プラットフォームアプリを運営するTriller(トリラー)への投資をきっかけに急速人気化し需給相場の様相を強めていたが、6月22日に945円の高値をつけた後は、信用規制などの動きなどを背景に大幅な調整を余儀なくされていた。しかし、東証が6日売買分から信用取引の臨時措置を解除することを発表、また日証金も増担保金徴収措置を解除することを発表しており、これを手掛かり材料に投資資金の攻勢が再び強まった。

■エスイー <3423>  295円 (+41円、+16.1%)

エスイー <3423> [JQ]が急反騰、19.3%高の303円まで値を飛ばした。建設用資材や機材を販売、落橋防止用装置では業界首位に位置している。熊本県南部を襲った集中豪雨は河川の氾濫で鉄橋が流されるなどの衝撃映像がメディアを通じて伝わり、そのインパクトが株式市場でも関連銘柄の株価に大きな影響を及ぼしている。同社はプレストレストコンクリート用の定着工法であるSEEE工法を武器に高い競争力を誇っており、投資資金が集中する格好となった。

■アークス <9948>  2,530円 (+282円、+12.5%)

東証1部の上昇率10位。アークス <9948> が大幅に3日続伸し、年初来高値を更新した。前週末3日取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算は、売上高1404億9000万円(前年同期比11.5%増)、営業利益58億4800万円(同2.3倍)、純利益42億4900万円(同2.2倍)となり、大幅増益となったことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う内食傾向が強まるなか、来店頻度を減らす一方でまとめ買いが増えたことにより、主力のスーパーマーケット事業で既存店売上高が前年同期比8.4%増となったことが寄与した。また、特売広告・ポイント倍増セールなどの販促企画を自粛したことがコスト削減につながったほか、前期第3四半期に連結子会社化した伊藤チェーンも業績拡大に貢献した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高5300億円(前期比2.1%増)、営業利益132億円(同8.9%増)、純利益85億円(同23.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■JINSHD <3046>  6,920円 (+580円、+9.2%)

ジンズホールディングス <3046> が続急伸。前週末3日の取引終了後に発表した6月度の月次売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比11.8%増と2ケタ増となり、4ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。当月は、新型コロナウイルスの影響による外出自粛を機に、テレワークやオンライン授業などによるパソコンやスマートフォンの利用が増え、それに伴いブルーライトカットレンズの需要が高まり、オンラインショップや一部店舗で実施しているブルーライトカットレンズの追加料金無料キャンペーンが高い支持を得たという。また、6月18日に発売したヘアメイクアップアーティストのイガリシノブとコラボレートした「JINS×イガリシノブ」も10代から30代の女性に好評だったとしている。

■スマレジ <4431>  3,585円 (+250円、+7.5%)

スマレジ <4431> [東証M]が大幅続伸。3日の取引終了後に発表した6月度のクラウドPOSレジ「スマレジ」月次登録店舗数が前月比795店増の8万5265店舗となり、登録店舗数が順調に積み上がっていることが好感された。無料プランが同500店増の68955店舗となったほか、有料プランが同295店増の1万6310店舗となった。

■ベルク <9974>  8,030円 (+520円、+6.9%)

ベルク <9974> が大幅に3日続伸、上場来高値を更新した。同社は埼玉県を地盤とする食品スーパー。既存店売上高は3月以降、前年同月比で2ケタ増を記録しており5月も18.8%増と好調だった。新型コロナウイルス拡大に伴う外出自粛に加え、テレワークの一般化で埼玉都民が地元回帰していることが追い風になった様子だ。

■ワールド <3612>  1,596円 (+100円、+6.7%)

ワールド <3612> が大幅高で6日ぶりに急反発。前週末3日の取引終了後に発表した6月度の国内小売事業売上高で、既存店売上高が前年同月比14.1%減となり、4月の同84.5%減、5月の同71.8%減から減収率が大幅に縮小したことが好感された。緊急事態宣言の解除により6月3日から全店舗で営業を再開し、上旬から想定以上のスピードで力強く回復しているものの、集客力の高い都心部の駅ビルや百貨店では、週末を中心に依然として客数の戻りが緩慢という。アイテム別では、気温の上昇を受けて羽織物が低調となった一方、ニットプルオーバーなど軽衣料が好調に推移。また、家での過ごし方を充実させる生活雑貨への需要も旺盛だったとしている。なお、EC販路は顧客流入の傾向が継続しており、同56.2%増と大幅に伸長した。

■内田洋 <8057>  6,440円 (+370円、+6.1%)

内田洋行 <8057> が続急伸。前週末3日の取引終了後、従来90円を予定していた20年7月期の期末一括配当予想を30円増額して120円にすると発表したことが好感された。20年2月に創業110円を迎えたことから、記念配当30円を実施するとしている。なお、前期実績に対しては30円の増配になる予定だ。

■ワキタ <8125>  948円 (+54円、+6.0%)

ワキタ <8125> は6日ぶりに大幅反発。前週末3日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算は、営業利益15億100万円(前年同期比2.7%減)、純利益9億5800万円(同3.9%減)となったが、株価は6月以降下落基調にあっただけにアク抜け感から買いが入ったようだ。主力の建機事業で、販売部門が首都圏における再開発事業や大型プロジェクトなどを中心に堅調に推移したことが寄与し、売上高は197億5300万円(同0.2%増)となった。ただ、レンタル部門で市況の悪化に伴う稼働率の低下や原価の高騰などで厳しい状況が続いたことが響き減益を余儀なくされた。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高860億円(前期比4.5%増)、営業利益60億円(同1.9%増)、純利益38億円(同5.3%増)の従来見通しを据え置いている。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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