前場に注目すべき3つのポイント~ファーストリテの下落影響を値がさハイテク株が下支え

市況
2020年7月10日 8時54分

10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:ファーストリテの下落影響を値がさハイテク株が下支え

■7&iHD、1Q営業利益21.0%減、21/2予想はコンセンサス下回るが想定線

■前場の注目材料:りそなHD<8308>事業承継専門の投資ファンド、中小へ50%超出資

■ファーストリテの下落影響を値がさハイテク株が下支え

10日の日本株市場は、やや売り優勢の相場展開になりそうだ。9日の米国市場は、NYダウが361ドル安となる一方で、ナスダックは上昇。先週分の新規失業保険申請件数が予想以上に減少したことを好感し、上昇して寄り付き、ナスダック総合指数は一時過去最高値を更新した。しかし、フロリダ州での1日のウイルス感染者数が過去最多にのぼったとの報道などで景気回復見通しが一段と悪化したことが重石となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の22385円。円相場は1ドル107円20銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行することになりそうだ。また、昨日引け後に下方修正を発表したファーストリテ<9983>がADRで弱い値動きとなったことから、日経平均の上値を抑える格好になるだろう。もっとも、米ハイテク株の一角が強含みの展開となっており、これが指数インパクトの大きい値がさハイテク株にも波及するかが注目される。値がさハイテク株の底堅さが意識されることから、下値を売り込みづらくさせよう。

また、本日はETFの分配金支払いに伴う売り需要が発生する。8日には後場半ばから引けにかけて売り需要が指数を押し下げる格好となったため、週末要因もあって後場半ば辺りからは慎重姿勢になりやすいところ。ただし、前回での下落幅は限られていたこともあり、反対に需給通過後を想定した押し目を狙う動きも出てくる可能性がある。

さらに、昨日は日銀のETF買い入れが行われていた。前引けのTOPIX先物が0.30%の下落にとどまっていた中での買い入れにより、タイミングが見極めづらくなっている。そのため、売り方にとっても仕掛け的な売りを出しづらい需給状況になるだろう。日経平均はもち合いレンジ内での推移が続いており、レンジ下限レベルを仕掛けてくる動きは考えづらく、先物のナイトセッションで付けた安値22260円に接近する局面においては、その後のショートカバーを意識した押し目を狙いたいところであろう。

■7&iHD、1Q営業利益21.0%減、21/2予想はコンセンサス下回るが想定線

7&iHD<3382>が発表した第1四半期決算は、売上高が前年同期比12.8%減の1兆3918.28億円、営業利益は同21.0%減の713.90億円だった。コンセンサスは下回っているが、想定線であろう。あわせて2021年2月期決算を発表。売上高は前期比14.3%減の5兆6920億円、営業利益は同24.1%減の3220億円を見込んでいる。新型コロナウイルスの感染拡大による新たな生活様式への変化などで、国内外のコンビニエンスストア事業や百貨店事業が低迷する。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(22529.29、+90.64)

・ナスダック総合指数は上昇(10547.75、+55.25)

・SOX指数は上昇(2076.72、+26.96)

・米長期金利は低下

・日銀のETF購入

・米財政刺激策への期待

・コロナ収束後の業績回復期待

・りそなHD<8308>事業承継専門の投資ファンド、中小へ50%超出資

・NTTドコモ<9437>5Gスマホ普及モデル投入、5万?8万円

・コロワイド<7616>大戸屋にTOB、子会社化で再建加速狙う

・シャープ<6753>国内化粧品参入、台湾ミラダと連携

・日産自<7201>手元資金確保へ、社債発行、4年ぶり

・村田製作所<6981>滋賀県工場でコロナ感染者、きょうまで停止

・三井物産<8031>実質CO2フリー電力供給、社外に積極提案、「RE100」も適用

・オムロン<6645>世界で「除菌ロボ」活躍

・KDDI<9433>KDDIなど、通勤タクシー相乗り実証

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 6月企業物価指数(前年比予想:-2.0%、5月:-2.7%)

<海外>

・特になし

《ST》

提供:フィスコ

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