富田隆弥の【CHART CLUB】 「日米とも放れ方向に注目」

市況
2020年7月11日 10時00分

◆相場における最大の材料は「需給」である。良くない材料があろうとも、「売り」より「買い」が多ければ相場は上がる。逆に、良い材料が揃っていても「売り」が勝れば相場は下がる。その「買い方」と「売り方」のどちらが優勢にあるかを示すのが、チャート(トレンド)だ。

◆いま日経平均株価は2万2529円(9日時点)で、日足チャートをみると6月16日から概ね2万2000~2万2600円の間で推移している。200日移動平均線(9日時点2万1907円)を下値として、25日移動平均線(同2万2475円)を中心にもみ合っている。

NYダウ平均も8日終値は2万6067ドルだが、日足チャートは6月中旬から2万5000~2万6300ドルの間でもみ合いが続く。200日線(8日時点2万6239ドル)を上値に、25日線(同2万6078ドル)近辺で膠着感が漂う。

◆このように「もみ合い」が続く状況は、「売り」と「買い」の勢力が拮抗していることを示すもので、その後の「放れ」により優劣が決まる。もみ合いが長引けば売りと買いのエネルギーも溜まり、相場は放れた方向に大きく走りやすくなる。「放れに従え」という格言が当てはまるのがこうした需給関係だ。

◆いま株式市場では「新型コロナウイルス感染拡大」対「金融・財政支援」という正負の材料がせめぎ合う構図が続いている。だが、7月も中旬となり1月高値期日を迎え、4-6月期決算の発表も始まる。日経平均とNYダウはそろそろ「放れ」を見せてもおかしくなく、放れる方向を注目しておきたい。

(7月9日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.