29日の中国本土市場概況:上海総合2.1%高で3日続伸、保険・証券株に買い

市況
2020年7月29日 16時54分

29日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比66.59ポイント(2.06%)高の3294.55ポイントと3日続伸している(上海A株指数は2.06%高の3453.21ポイント)。(亜州リサーチ編集部)

資金流入期待が強まる流れ。指数算出するMSCIの内部関係者は28日、足もとで中国A株市場から海外資金が流出していることについて、全体のボリュームに比べれば正常の範囲内としたうえで、「外資の長期で継続的な流入に変化はない」との見方を示した。中国景気の持ち直し期待も根強い。格付け大手のフィッチは28日、中国格付の「A+」据え置き、見通しも「安定的」を継続したうえで、2020年の実質GDP成長率見通しを2.7%に上方修正した(従来予想は1.2%)。

株高メリットの大きい保険・証券株が相場をけん引。中国人寿保険(601628/SH)が5.2%高、新華人寿保険(601336/SH)が3.3%高、中信建投証券(601066/SH)が7.9%高、中信証券(600030/SH)が4.8%高と値を上げている。運用収益改善や手数料収入増などで、業績が上向くと予想された。

ハイテク株も急伸。携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)大手の聞泰科技(WINGTECH:600745/SH)とパワーエレクトロニクス用半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(StarPower Semiconductor:603290/SH)がそろってストップ高、半導体組立・検査で中国トップの江蘇長電科技(600584/SH)が7.1%高で引けた。医薬品株も高い。上海復星医薬集団(600196/SH)が9.0%上昇した。そのほか、消費関連株、不動産株、自動車株、運輸株、インフラ関連株、資源・素材株など幅広く買われている。

外貨建てB株相場も値上がり。上海B株指数が3.37ポイント(1.44%)高の237.59ポイント、深センB株指数が10.83ポイント(1.19%)高の919.46ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

《FA》

提供:フィスコ

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