話題株ピックアップ【夕刊】(1):ITメディア、SGHD、ZHD
■アイティメディア <2148> 2,205円 +400 円 (+22.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
アイティメディア<2148>はストップ高。IT系などを中心としたニュースサイト運営を主力に、「ねとらぼ」をはじめとした非IT系メディア育成にも傾注し好調に業績を伸ばしている。また、テレワーク関連分野でも商機を捉えマーケットの注目度は高い。同社は前週末7月31日取引終了後、非開示だった21年3月期の業績予想を発表、最終利益は前期比22%増で2期連続のピーク利益更新、年間配当も前期実績比2円増額の14円と増配を実施する計画で、これを材料視する買いが集中した。
■SGホールディングス <9143> 4,570円 +700 円 (+18.1%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率7位
SGホールディングス<9143>がストップ高に買われた。7月31日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆2000億円から1兆2200億円(前期比4.0%増)へ、営業利益を785億円から870億円(同15.3%増)へ、純利益を485億円から525億円(同11.0%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響で、BtoBの取扱個数が減少した一方、巣ごもり消費によりBtoC取扱個数が増加したことが牽引する。また、幹線輸送の積載効率などの生産性向上の取り組みに加え、在宅率上昇の影響を受けて配達効率が向上していることも寄与する見通しだ。また、業績予想の修正に伴い、従来中間22円・期末23円としていた配当予想について、中間24円・期末25円にするとあわせて発表しており、これも好材料視された。年間配当は49円(従来予想45円)となり、前期実績に対しては5円の増配になる予定だ。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高3176億3200万円(前年同期比9.1%増)、営業利益277億2600万円(同47.7%増)、純利益172億2400万円(同70.3%増)だった。
■Zホールディングス <4689> 657円 +100 円 (+18.0%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率8位
31日に決算を発表。「4-6月期(1Q)税引き前は9%増益で着地」が好感された。
Zホールディングス <4689> が7月31日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益は前年同期比8.6%増の449億円に伸びた。
■シーティーエス <4345> 890円 +135 円 (+17.9%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率9位
シーティーエス<4345>が一時ストップ高の905円まで買われた。同社は7月31日、21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比18.9%増の4億3800万円となり、上半期計画8億2000万円に対する進捗率は53.4%となった。売上高は同5.6%増の22億6000万円で着地。システム事業では建設現場事務所用のモバイル回線及びネットワークカメラなどのレンタル受注が増加したほか、測量計測事業でワンマン測量システムなどのレンタル受注が好調だったことが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■ワコム <6727> 672円 +100 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率10位
ワコム<6727>がストップ高に買われた。7月31日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高209億1600万円(前年同期比22.3%増)、営業損益22億1700万円の黒字(前年同期は2億5900万円の赤字)で着地しており、これが好材料視された。オンライン教育などの普及を受けてブランド製品事業でペンタブレット製品の販売が急拡大したことに加え、製品ミックス改善や販管費の減少も寄与し、同事業のセグメント損益は前年同期の2億600万円の赤字から14億3700万円の黒字に急浮上した。また、テクノロジーソリューション事業はOEM提供先メーカー向けにEMRテクノロジーなどの売り上げが大幅に増加し、セグメント利益は9割増益を達成した。
■ベルーナ <9997> 877円 +128 円 (+17.1%) 一時ストップ高 本日終値
ベルーナ<9997>が一時ストップ高の899円に買われ、年初来高値を更新した。前週末7月31日の取引終了後、第1四半期(4~6月)連結決算を発表しており、売上高485億3400万円(前年同期比5.2%増)、営業利益24億6800万円(同26.5%増)、純利益14億9200万円(同34.0%増)となり、上期予想の営業損益6億円の赤字を大幅超過したことが好感された。新型コロナウイルス感染拡大防止による臨時休業などで店舗販売事業やプロパティ事業は減収減益となった。ただ、巣ごもり需要の増大による主力の総合通販事業、専門通販事業が好調に推移し全体を牽引した。また、為替相場の変動による損失が前年同期より縮小したことも最終利益を押し上げた。なお、21年3月期の業績予想は、売上高1750億円(前期比2.8%減)、営業利益70億円(同32.1%減)、純利益52億円(同11.3%減)と従来見通しを据え置いている。
■トランス・コスモス <9715> 2,960円 +408 円 (+16.0%) 一時ストップ高 本日終値
トランス・コスモス<9715>は急反騰し、約6カ月ぶりに年初来高値を更新した。7月31日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結業績は、売上高784億8500万円(前年同期比7.1%増)、経常利益34億2100万円(同2.7倍)となり、これが好材料視された。アウトソーシングサービスの需要が拡大するなか、既存の大型業務の採算性改善や大型スポット業務の獲得などで単体サービスの利益が急拡大したことが寄与。また、前第3四半期から一部子会社を連結の範囲に含めた影響や受注が好調に推移したことで国内関係会社が大幅増収となったほか、一部上場子会社や中国・韓国子会社を中心に収益性が改善したことも大幅増益の要因となった。
■保土谷化学工業 <4112> 5,230円 +705 円 (+15.6%) ストップ高 本日終値
保土谷化学工業<4112>がストップ高。7月31日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高103億5300万円(前年同期比21.8%増)、経常利益23億9600万円(同4.9倍)に急拡大しており、これを好感する買いが入った。新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、子会社で開発したPCR診断キット用材料が複数の診断キットメーカーに採用されるなど需要が急増したことが寄与。スマートフォン向けディスプレー分野で液晶から有機ELへの切り替えが進み、有機EL材料の販売が伸びたことなども収益拡大に貢献した。併せて、非開示だった上期(4~9月)の業績予想は、売上高183億円(前年同期比4.3%増)、経常利益21億円(2.7倍)の見通しとした。第2四半期はPCR診断キット用材料の大幅な需要減少を想定している。
■マーベラス <7844> 745円 +100 円 (+15.5%) ストップ高 本日終値
マーベラス<7844>がストップ高。7月31日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高46億6800万円(前年同期比3.3%増)、経常利益8億9100万円(同44.2%増)と増収増益だったことが好感されたようだ。主力のオンライン事業でリリースから3年目となる「シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK」が引き続き好調だったことに加え、6周年を迎えた「剣と魔法のログレス いにしえの女神」がコラボ施策などにより好調な売り上げを記録した。また、5月に配信を開始したスマートフォン向け新作「一騎当千エクストラバースト」も順調に立ち上がり、新作、既存タイトルともに好調に推移したという。なお、通期業績見通しは新型コロナウイルスによる影響を合理的に算定することが困難なため、引き続き未定とした。
■ナフコ <2790> 2,116円 +271 円 (+14.7%) 本日終値
ホームセンター大手のナフコ<2790>が急騰。株価は13年5月以来、約7年3カ月ぶりの高値となる2216円まで上昇した。7月31日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の経常利益(非連結)が前年同期比2.3倍の76億7200万円に急拡大しており、これを好材料視する買いが向かった。マスクやアルコール除菌商材をはじめ新型コロナウイルス感染対策品の販売が好調だったほか、外出自粛要請を受けて園芸用品やペイント、木材といったDIY用品、収納用品、デスクチェアも伸びた。プライベートブランド商品の構成比上昇や広告自粛による値下げ減少なども大幅増益の要因となった。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の90億円(前期比0.4%増)から129億8700万円(同44.9%増)に上方修正し、14期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
株探ニュース