来週の株式相場戦略=2万3000円台の値固めか、チャート上は新波動入りに
来週の株式市場は、日経平均株価の2万3000円台の値固めとなる展開が予想される。東京市場は新たなトレンドに入ってきており、いったん調整があっても底堅い値動きが続きそうだ。日経平均株価の予想レンジは2万2900~2万3500円。
8月第2週(11~14日)の日経平均株価は、 前週末に比べ959円(4.3%)上昇した。例年、お盆休みを迎えるこの時期は閑散相場となり、日経平均株価も小動きとなることが多い。しかし、今年は米国市場が堅調な展開で、為替も円安基調となるなか東京市場は大きく値を上げた。
特に、市場からは「2万3000円前後の上値抵抗線を突破してきたことは大きい。チャート上では新波動に入ってきた。目先は一進一退が予想されるものの、1月につけた2万4000円を視野に入れた展開は続くと思う」(アナリスト)との見方が出ている。新型コロナウイルスに対するワクチン開発期待も背景に、「アフターコロナ」を意識した相場が予想される。
200社強が発表した14日で決算シーズンは終わったが、17日にはビジョン<9416>や総医研ホールディングス<2385>など6社が決算を予定している。また、同じく17日の午前8時50分に4~6月期の国内総生産(GDP)速報値が発表される。市場からは前期比年率で27%減との予想が出ている。20日にはニューラルポケット<4056>が東証マザーズに新規上場する。
海外では、17日に米民主党の党大会が開催される。18日に米7月住宅着工件数が発表され、19日に7月28~29日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表される。19日にはエヌビディアやアナログデバイセイズといった米半導体企業が決算発表を行う。(岡里英幸)