日経平均の23000円処での底堅さを見極める格好に/オープニングコメント

市況
2020年9月1日 8時35分

1日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうである。8月31日の米国市場ではNYダウが223ドル安となる一方で、ナスダックは上昇。TikTokの米国事業売却に中国政府の許可が必要となるよう規則が変更されたとの報道を受けて、米中対立懸念が強まったようである。ただし、連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長が長期にわたる低金利維持を示唆する新指針を再確認したことが安心感につながったほか、アップルやアマゾンなどハイテク株の上昇に支えられた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の23100円。円相場は1ドル105円90銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り先行の展開となり、日経平均の23000円処での底堅さを見極める格好になりそうだ。米中対立への懸念が強まっていることから上値追いは慎重になりやすいほか、アップルやアマゾン、テスラといったクオリティ株への物色はみられているが、ハイテク株はまちまちの展開であり、市場反応は限られそうである。国内政治イベントを控えていることから積極的なポジションは取りづらく、次第にこう着感が強まりやすいところであろう。

物色の流れとしては米国の流れを受けてハイテク株への波及がみられるかを見極めたいところ。東エレク<8035>は高値圏での推移ではあるが、7月以降は緩やかな調整が続いている。一方で、昨日のバフェット氏による大手商社5社の株式取得報道は市場全体のセンチメントを明るくさせていた。バリューシフトが意識されやすいところでもあり、伊藤忠<8001>など商社株の動向を引き続き注視する必要があるだろう。

また、昨日大きく反発をみせていたマザーズ市場については、先週末の急落から大きく切り返している銘柄がみられていた。これら銘柄が本日も強含みの展開になるようだと、個人主体の物色意欲は引き続き活発となろう。ただし、昨日の上昇によって目先的なピーク感が意識されてきてしまうと、戻り待ちの売り圧力が次第に強まる格好になりやすく、よりバリューシフトへの思惑につながりそうだ。そのほか、日替わり的ではあろうが、政策絡みの物色も総裁選に向けて活発であろう。

《AK》

提供:フィスコ

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