話題株ピックアップ【夕刊】(1):ソフトバンクG、ヤーマン、三井ハイテク

注目
2020年9月14日 15時13分

■ヤーマン <6630>  1,807円  +218 円 (+13.7%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

ヤーマン<6630>は急騰。11日の取引終了後に発表した21年4月期第1四半期(5~7月)の連結決算は、売上高87億5400万円(前年同期比60.6%増)、経常利益15億9100万円(前年同期比2.5倍)に急拡大しており、これを好感する買いが入った。新型コロナウイルスの感染拡大で巣ごもり消費が増加するなか、美顔器などの美容健康機器が直販部門でインフォマーシャル(欧米で登場したテレビショッピングの手法)が大きく伸びたほか、テレビ通販会社向けの販売や中国国内のECなども好調だった。経常利益は上期計画の16億3600万円にほぼ到達しており、業績上振れが確実とみられる。

■三井ハイテック <6966>  1,995円  +198 円 (+11.0%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

三井ハイテック<6966>が続急騰し、約8カ月ぶりに年初来高値を更新した。11日の取引終了後に発表した21年1月期上期(2~7月)の連結決算は、売上高440億4100万円(前年同期比4.2%増)、経常損益7億8600万円の黒字(前年同期は600万円の赤字)となったことが好感されている。5G(第5世代移動通信システム)関連向けやテレワークの拡大に伴う情報通信機器関連向けの半導体需要が増加するなか、ICリードフレームの販売が伸びたことに加え、生産性向上や原価低減を進めたことも利益改善につながった。

■VTホールディングス <7593>  420円  +37 円 (+9.7%)  本日終値

VTホールディングス<7593>が急伸。同社はホンダ・日産系の自動車ディーラーで、販売部門を軸に海外でM&A戦略を推進し業容拡大に取り組んでいる。前週末11日取引終了後、負ののれん発生益などを背景に21年3月期の業績予想を大幅増額修正、営業利益は従来予想の30億円から58億円(前期比10%増)に大幅増額、減益見通しから2ケタ成長に変わったことで、これがサプライズを呼んだ。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,385円  +525 円 (+9.0%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が大幅高。売買代金は、NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>を大幅に上回る高水準をこなし全市場を通じて断トツ。同社はきょう取引開始前に、同社が傘下に置く英半導体設計大手のアームの株式を米画像処理半導体大手のエヌビディアに売却することを発表、売却金額は最大で約400億ドル(4兆2500億円)となる見通しで、巨額のキャッシュ化がポジティブサプライズとしてソフトバンクGの株価を押し上げた。一方、ソフトバンクGはその対価として現金化した資金の一部をエヌビディアの株式保有に充てる見通しで、これもプラス材料として株高を助長している。

■ハローズ <2742>  4,440円  +340 円 (+8.3%)  本日終値

ハローズ<2742>が大幅高で3日続伸。前週末11日の取引終了後、21年2月期単独業績予想について、売上高を1420億円から1484億円(前期比10.2%増)へ、営業利益を54億4000万円から67億2000万円(同27.0%増)へ、純利益を35億8000万円から45億3000万円(同27.8%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛による生活者の購買行動の変化から、食料品を中心とした在宅用消費が増加したことが要因。また、利用客がいつでも買い物ができる365日全店24時間営業の継続や商品仕入れ対策などを行ったことも寄与した。また、業績予想の修正に伴い、従来中間・期末各14円の年28円を予定していた配当予想を中間・期末各16円の年32円にするとあわせて発表しており、これも好材料視されたようだ。

■ティーケーピー <3479>  2,648円  +128 円 (+5.1%)  本日終値

ティーケーピー<3479>が反発。東京証券取引所が9月11日、同社株を9月14日付で貸借銘柄に選定すると発表したことを受けて、株式流動性の向上による売買活性化への期待から買いが入ったようだ。なお、日本証券金融も9月14日約定分から貸借銘柄に追加している。

■RSテクノ <3445>  3,355円  +100 円 (+3.1%)  本日終値

RS Technologies<3445>が続伸。同社は11日取引終了後に、中国子会社の有研半導体材料(GRITEK)の中国・科創板市場(スター・マーケット)での上場に向けて準備に入ると発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。上場の準備にあたっては、GRITEKが上場後も重要な連結子会社であることを前提としている。なお、上場日などの詳細は未定であり、中国当局や証券取引所による必要な承認を得られない可能性や、今後の準備過程でグループの検討や中国での合弁パートナーとの協議の結果次第では、上場を行わないという結論に至る可能性もあるとしている。

■北の達人 <2930>  565円  +16 円 (+2.9%)  本日終値

北の達人コーポレーション<2930>が3日続伸、500円台前半を横に走る75日移動平均線を足場に上放れつつある。健康食品や化粧品などを自社企画し、製造をアウトソーシングするビジネスモデルで業績成長路線を続けてきた。21年2月期はコロナ禍により減収減益を見込むが、株価には織り込み済みで徐々に来期以降の回復を買う動きに変わってきた。美容トレンドとして脚光を浴びるマイクロニードルのブームを捉え「ヒアロディープパッチ」が大ヒットし収益に貢献している。前週末11日取引終了後、「ディープパッチシリーズ」がマイクロニードル化粧品市場で売上世界ナンバーワンとしてギネス世界記録認定されたことを発表、これが足もとの株価を強く刺激している。

■サイボウズ <4776>  3,115円  +70 円 (+2.3%)  本日終値

サイボウズ<4776>は続伸。前週末11日の取引終了後、9月24日付で東証マザーズに新規上場予定のトヨクモ<4058>の売り出し価格が決定したのに伴い、21年12月期第3四半期決算で特別利益に投資有価証券売却益3億9800万円を計上すると発表しており、これが好感された。

■シーアールイー <3458>  1,465円  +25 円 (+1.7%)  本日終値

シーアールイー<3458>が高い。同社は物流施設の賃貸・管理を行うが足もとの業績は好調に推移している。前週末11日取引終了後に発表した21年7月期の業績は営業利益が前の期比2.6倍の42億2800万円と急拡大した。また、21年7月期についても前期比18%増の50億円見通しと2ケタ成長を続ける見通しにあり、これを材料視する買いを呼び込んだ。更に今期年間配当は前期実績比1円増配の23円を計画、これも株高を後押しした。

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