システム障害により全銘柄が終日売買停止【クロージング】

市況
2020年10月1日 16時05分

1日の日本株市場はシステム障害により全銘柄が終日売買停止といった異常事態となった。日経平均は9時寄り付きにおいて前日比0.19円安の23184.93円と表示されており、これは本日からソフトバンク<9434>が組み入れとなり、日本化薬<4272>が除外となったため、これによる修正分が反映されたとみられる。

9月30日の米国市場が良好な経済指標が相次いだほか、経済対策への合意期待などを手掛かりに、NYダウが一時500ドルを超える上昇をみせていた。結局は合意先延ばしとなったことで上げ幅を縮めていたが、シカゴ先物の上昇もみられていたことから、昨日後場からの急落に対する自律反発が意識されていただけに、残念な格好だった。

日経225先物は取引が行われており、23350円とシカゴ先物を上回って始まったが、現物の取引が行えないことからプログラム売買が出せず、短期的な売買が中心となったとみられる。後場半ばには23210円まで下げる場面もみられたが、概ね23300円を挟んでのこう着だった。グローベックスの米株先物はNYダウが200ドル程度の上昇をみせて推移している。

全銘柄が売買停止だったこともあり、一部の活発な個人投資家においては、PTSでの売買を行ったようであるが、こちらも短期的な売買が中心だろう。米国市場では週末に雇用統計の発表を控えており、システムが再開したとしても積極的な売買は手控えられやすいところ。機会損失につながった面もあり、需給面にどの程度影響を与えたかを見極める必要もあろう。

もっとも、システム障害は機器の不具合であり、サイバー攻撃ではないとの報道が伝えられており、海外勢はそれほどネガティブ視しないだろう。米国市場の堅調地合いが続くようであれば再開後には本日の分を含めたオーダーが集中する可能性も意識しておきたいところであろう。

《CN》

提供:フィスコ

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