【杉村富生の短期相場観測】 ─ 秋相場ではグロースがフィーバーを演じる!

市況
2020年10月4日 9時15分

「秋相場ではグロースがフィーバーを演じる!」

●日経500指数はバブル期の高値を奪回!

秋空にアキアカネ(トンボ)が舞っている。季節は不思議なものだ。あの猛暑はどこに行ったのだろうか。ここ数日はすごしやすい。10月4日は「証券投資の日」とされている。10月相場の初日(1日)は東証システムのトラブル(終日売買停止)に水を差されたものの、買い気は衰えていない。いや、すこぶる旺盛である。

株式市場では個人投資家好みの材料株が乱舞している。半面、インデックス(日経平均株価TOPIX)、および主軸株の値動きはいまひとつだ。これは NY市場ナスダック市場も同じ傾向にある。

すなわち、GAFA+M(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ ドット・コム+マイクロソフト)、FANGプラス(テスラ、エヌビディア、アリババ、ツイッター、ネットフリックス、バイドゥなど10銘柄)に代表される大型IT企業の動きは悪い。株価の上値が抑えられている。

やはり、再三指摘しているように、10月相場では各論(銘柄)勝負の投資戦術が有効だろう。この局面では総論を論じても始まらない。東京市場、NY市場ともに、高値保ち合いになる、と判断している。もちろん、ニューノーマル(新常態→低金利、低物価、低成長)時代の主役は株式だろう。

それと、バリューよりもグロースだ。その象徴が、日経500指数がバブル時代の高値(1989年12月29日の2410.58ポイント)を奪回してきたこと。日経平均株価はいまだに、1989年12月29日の史上最高値(3万8915円)の6割弱の水準にとどまっている。史上最高値は遠い。はるか山のかなたに位置する。

日経500指数にはキーエンス <6861> 、任天堂 <7974> 、日本電産 <6594> 、HOYA <7741> 、村田製作所 <6981> 、SMC <6273> 、オリエンタルランド <4661> 、ユニ・チャーム <8113> 、ニトリホールディングス <9843> など時価総額の大きな伸び盛りの企業(いずれも日経平均には非採用)が含まれている。

●引き続いて個別材料株が軸の展開に!

日経平均は成熟産業の銘柄が多い。それだけに産業構造の変化を十分に反映していない可能性がある。極端な話、投資家としては日経500指数をチェックしておかないと、本質というか、大きな流れを見失う恐れがあろう。

小物の材料株では秋田(菅)銘柄のインスペック <6656> [東証2]が目先の調整を完了、出直り態勢を強めている。中堅企業IT支援のライトアップ <6580> [東証M]は力強い上昇波動を描いている。ブリッジインターナショナル <7039> [東証M]は非接触型のインサイドセールスを提唱している。7月9日には3890円の高値がある。

このほか、ソフトマックス <3671> [東証M]は電子カルテを手掛け、スガノミクスのテーマに沿う。HPCシステムズ <6597> [東証M]、シグマ光機 <7713> [JQ]は量子コンピュータ関連だ。HPCシステムズには“筋”の介入がささやかれている。ジリ高となろう。

繰り返しになるが、秋相場では材料株がフィーバーを演じるだろう。IPOはちょっと、やりすぎと思うが、それだけ物色意欲が高いということだろうか。

なお、週末にはトランプ大統領夫妻が新型コロナウイルスに感染した、とのニュースが飛び込んできた。今後のNY市場の動向とともに、大統領選挙への影響が懸念される。

2020年10月2日 記

株探ニュース

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