高成長【始動】候補リスト〔第2弾〕 15社選出 <成長株特集>

特集
2020年10月4日 19時30分

本特集では、時価総額300億円以上1500億円未満の銘柄を対象とした「高成長【始動】候補リスト〔第1弾〕」(10月1日配信)に続き、時価総額300億円未満の銘柄を対象に、製品・サービスの販売拡大もしくは買収や提携などにより、高成長に向けて動き始めた可能性が高い銘柄を探った。

下表では、時価総額50億円以上300億円未満(10月1日時点)の銘柄の中から、本決算月にかかわらず直近四半期に前年同期比で「10%増収・20%経常増益」を2四半期もしくは3四半期連続で達成した銘柄を、“高成長【始動】候補”として15社を選び出し、直近四半期の増益率が大きい順に記した。連続で収益が拡大し始めた企業は、これから高成長が期待できる有力候補として注目していいだろう。

直近四半期の増益率トップとなったバルテス <4442> [東証M]の20年4-6月期(第1四半期)の経常利益は前年同期の300万円から5400万円に急拡大して着地。主力のソフトウェアテストサービス事業が前期からの受注や既存顧客との取引拡大で2ケタ増収を達成したうえ、テレワークの進展による交通費の減少や人材採用費の一部が第2四半期にずれ込んだこともプラスに働いた。併せて、未定としていた21年3月期の経常利益は前期比33.7%増の4億3200万円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しを示した。

2位の川本産業 <3604> [東証2]と3位の興研 <7963> [JQ]は、新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、マスクをはじめとする感染管理製品の販売が大きく伸びた。また、食品スーパーを運営する4位のマキヤ <9890> [JQ]と6位のマミーマート <9823> [JQ]は、緊急事態宣言の発令に伴う内食需要の高まりが追い風となり、いずれも四半期ベースで過去最高の売上高と経常利益を達成した。

5位のイマジニア <4644> [JQ]はニンテンドースイッチ向け運動ゲーム「Fit Boxing」の全世界累計出荷販売本数が80万本を突破したほか、スマートフォン向けゲーム「メダロットS」が100万ダウンロードを突破するなど既存タイトルが好調で、4-6月期(第1四半期)は2四半期連続の業績高変化を遂げた。今後は10月下旬に「すみっコぐらし」初のスマートフォン向けゲーム「すみっコぐらし 農園つくるんです」、12月3日には「Fit Boxing2」を発売する予定としており、こちらにも注目が集まっている。

7位にリスト入りしたエーアイ <4388> [東証M]の4-6月期(第1四半期)は、巣ごもり需要で個人向け音声合成パッケージの販売が好調だったうえ、テレワークやオンライン学習の普及、防災・放送分野の活用拡大を背景に法人向けの販売も伸び、経常利益は前年同期比4倍の4400万円に膨らんだ。好調な業績を踏まえ、上期(4-9月)経常利益を従来予想の4600万円から9700万円へ大幅増額修正している。

続く8位に入ったグッドコムアセット <3475> の5-7月期(第3四半期)は投資用マンションの国内不動産販売会社向け販売で、ファミリータイプの好立地物件を売却したことが収益を大きく押し上げた。第3四半期累計の経常利益は23.6億円と通期計画(21.8億円)をすでに上回っており、業績上振れが濃厚視される。株価は決算発表後に売りに押される場面があったものの、その後は下値を切り上げる展開で上場来高値を更新中だ。

11位にリストアップされたサイバーリンクス <3683> の4-6月期(第2四半期)は、官公庁向けクラウドサービス分野で好採算の防災行政無線デジタル化工事案件を獲得したことに加え、原価低減や感染症対策に伴う経費・人件費の減少なども大幅増益につながった。上期(1-6月)経常利益の通期計画に対する進捗率は76.1%に達しており、業績が上振れする可能性は高いとみられる。

┌─ 経常利益 ─┐ ┌─ 売上高 ─┐ 増収増益 予想

コード 銘柄名    増益率 直近四半期 増収率 直近四半期 連続期数  PER

<4442> バルテス    1700     54  12.4    1180    2  59.1

<3604> 川本産業    1248    364  28.9    7642    2  15.0

<7963> 興研       833    280  36.4    2557    3   -

<9890> マキヤ      546    891  20.6   19561    2  22.2

<4644> イマジニア    541    455  96.0    1864    2  19.0

<9823> マミーマート   310    2205  23.7   33060    2   8.5

<4388> エーアイ     300     44  24.6    172    2  72.2

<3475> グッドコムA   278    1786  66.6   12961    2  14.8

<6560> LTS      255     78  69.2    1303    3  81.2

<3891> 高度紙      153    615  16.6    3758    2  21.6

<3683> サイバーリン  89.2    193  12.7    3004    2  36.1

<6564> ミダック    58.1    520  14.4    1402    3  37.1

<6918> アバール    46.1    501  22.8    2178    2  17.5

<7185> ヒロセ通商   45.3    776  20.9    2189    2   -

<2393> ケアサプライ  32.9    744  10.2    5046    2  17.5

※売上高、経常利益の単位は百万円。増益率、増収率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.