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和島英樹の「明日の好悪材料Next」~第20回

特集
2020年10月11日 8時40分

前向き材料に半導体・有機EL・太陽光、失速のゴルフ関連・コンビニは株価織り込み済み?

和島英樹和島英樹(Hideki Wajima)
株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

【今回チェックした「明日の好悪材料」記事一覧】

10月2日分

10月5日分

10月6日分

10月7日分

10月8日分

10月2~8日は半導体や有機EL、太陽光発電などで前向きな材料があった。一方、新型コロナでゴルフ関連やコンビニエンスストア銘柄などにはマイナスの材料があったが、株式市場では織り込まれている可能性もある。

10月2日分 グラファイトデザイン<7847>

■好悪材料~未定だった上期経常は赤字、未定だった上期配当は無配継続

ゴルフクラブシャフトの製造が柱。ツアープロ選手の使用率高い。カーリング用ハンドルやカーボン製陸上競技用ヤリなども手掛ける。

未定としていた2021年2月期の第2四半期累計(20年3~8月)の業績予想は、売上高が9億4400万円(前年同期比34.2%減)、営業損益は7400万円の赤字(前年同期は5500万円の黒字)となった。

新型コロナウイルス感染拡大で、ゴルフ業界でも国内外のゴルフクラブメーカーにおける事業活動が停滞し、新製品発売の先送りや生産量の縮小が続き、同社のゴルフシャフトなどの製造にかかわる受注量が大幅に減少した。

取引先であるゴルフ量販店および、専門家がクラブの調整などを行うゴルフ工房の販売も不安定だった。売上減で工場稼働率の低下で採算も厳しかった。未定としていた上期末の配当は無配に。通期の業績および配当予想は引き続き未定としている。

■ゴルフ場の売上高と利用者数の前年同月比推移

【タイトル】

出所:経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」を基に『株探』編集部作成

ゴルフ業界の収益環境は厳しいものの、ゴルフ場の売上高や来場者は今年4月を底に回復傾向にある。

関連銘柄では、

ゴルフクラブシャフトに、フジクラ<5803>、三菱ケミカルホールディングス<4188>

ゴルフクラブでは遠藤製作所<7841>、ヨネックス<7906>、ヤマハ<7951>、ダンロップブランドの住友ゴム工業<5110>、ブリヂストン<5108>、ダイワブランドのグローブライド<7990>など。

またゴルフ用品ではマミヤ・オーピー<7991>、アルペン<3028>などが、さらにゴルフ事業ではバリューゴルフ<3931>、中古ゴルフクラブのゴルフ・ドゥ<3032>などがある。

10月5日分 Abalance<3856>

■好悪材料~今期経常を一転84%増益に上方修正

祖業企業向けソフト開発・販売だが、現在は太陽光事業が主力。自社保有発電所の建設・運営、太陽光発電所の販売、モジュール・関連製品の販売や、工事の請負など広範囲に手掛けている。

10月5日にベトナムのVSUNを特定子会社化することを決議した。子会であるWWBの持ち分法適用会社、FUJI SOLARがVSUNの株式を追加取得したことによるもの。特定子会社は売上高や仕入高、純資産額または出資額が一定水準以上の子会社を指す。

VSUNはモジュールメーカーとして太陽光パネルの製造販売事業を営む。特定子会社にすることでグローバルなサプライチェーン体制を確立するとともに、モジュールメーカーとして一層の競争力強化を図る。

VSUNの連結化により、2021年6月期の売上高は従来予想を140億円上回る200億円(前期比3倍)、営業利益は4億円上乗せの7億円(同93.9%増)になる見通し。

太陽光発電関連はジー・スリーホールディングス<3647>、ウエストホールディングス<1407>、エヌ・ピー・シー<6255>、サニックス<4651>、京セラ<6971>など。

■『株探』プレミアムで確認できるAbalanceの通期業績の長期成長性推移【タイトル】

10月6日分 ディスコ <6146>

■好悪材料~7~9月(第2四半期)の単体売上高は前年同期比33.2%増の395億円

半導体、電子部品向け「切る」、「削る」、「磨く」装置で世界首位。

前期から、主に精密加工装置等の機械製品について、売上計上のタイミングを「検収時」に変更している。第2四半期の個別売上高は前年同期比33.2%増の395億円となった。またより市場との連動性が高い「出荷額」でも、前年同期比29.4%増の348億1000万円となっている。

発表資料によれば、精密加工装置の出荷は、過去最高を記録した今年第1四半期よりは減少。一方で、次世代通信規格「5G」の関連市場の拡大を背景とした半導体量産用途においては、アジア地域を中心にダイサ(切断機)、グラインダ(研削盤)ともに比較的高い水準で推移した、などとしている。

また消耗品である精密加工ツールの出荷は顧客による在庫積み増しとみられる動きが落ち着いたことで前四半期から減少。第2四半期累計(4~9月)の出荷額は、前年同期比39.8%増の766億8600万円となった。

■『株探』プレミアムで確認できるディスコの四半期業績の長期成長性推移【タイトル】

同社の業況から他の半導体製造装置銘柄も、業績が堅調に推移する可能性がある。

関連銘柄ではエッチング(表面加工)など前工程の世界大手の東京エレクトロン<8035>、シリコンウエハのSUMCO<3436>、信越化学工業<4063>、ウエハ洗浄装置世界トップのSCREENホールディングス<7735>、検査装置のアドバンテスト<6857>などがある。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

次ページ ほか2銘柄、そして和島・独自注目の好悪材料は

 

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