話題株ピックアップ【夕刊】(1):NTTデータ、エムスリー、オリックス

注目
2020年11月4日 15時17分

■フジクラ <5803>  362円  +79 円 (+27.9%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

フジクラ<5803>は急騰し一時、前日比63円(28.3%)高の363円に買われた。2日の取引終了後に発表し第2四半期累計(4~9月)連結決算が、売上高3005億1200万円(前年同期比12.5%減)、営業利益89億600万円(同54.3%増)、最終利益7億4600万円(同8.4%減)となり、従来予想の営業利益10億円の減益予想から一転して大幅増益となったことが好感された。光ファイバの競争激化などの影響を受けて売上高は減少したが、構造改革による固定削減が奏功したほか、エネルギー事業、情報通信事業ともに国内外の顧客需要が予想以上に早く回復したことが寄与した。また、エレクトロニクス事業でスマートフォン向けFPCや巣ごもり需要を反映したパソコン、ゲーム機向けなどの電子部品が増収になったことなども貢献した。同時に、未定としていた21年3月期通期業績予想を発表しており、売上高6000億円(前期比10.8%減)、営業利益110億円(同3.3倍)、最終損益100億円の赤字(前期385億1000万円の赤字)を見込む。上期の増益要因に加えて、超細径高密度光ケーブルが増収となることから営業利益は増益を見込むが、構造改革に伴う特別損失が発生する。なお、同じく未定としていた配当予想は、無配(前期実績5円)を予定している。

■NTTデータ <9613>  1,318円  +131 円 (+11.0%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

2日に決算を発表。「7-9月期(2Q)税引き前は11%増益」が好感された。

NTTデータ <9613> が11月2日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結税引き前利益は前年同期比0.3%減の627億円となり、通期計画の1140億円に対する進捗率は55.1%に達し、3年平均の46.3%も上回った。

⇒⇒NTTデータの詳しい業績推移表を見る

■FJネクスト <8935>  1,003円  +80 円 (+8.7%)  本日終値

FJネクスト<8935>が大幅続伸。2日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算は、売上高314億5900万円(前年同期比26.6%減)、営業利益30億4400万円(同36.7%減)、純利益19億5600万円(同36.4%減)と大幅な営業減益となったものの、7~9月期では営業利益は3.5%増と増益に転じていることが好感されたようだ。不動産開発事業で新築マンションを中心に販売状況が回復基調にあることが寄与した。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高710億円(前期比16.3%減)、営業利益75億円(同28.0%減)、純利益50億円(同25.7%減)の従来見通しを据え置いている。

■FRONTEO <2158>  788円  +46 円 (+6.2%)  本日終値

FRONTEO<2158>が大幅続伸。2日の取引終了後、東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻イノベーション政策研究分野(加納信吾教授)と、論文探索AIシステム「Amanogawa」の教育・研究機関向けアカデミックプランの利用についてライセンス契約を締結した発表しており、これが好感された。「Amanogawa」は、独自のAIエンジン「Concept Encoder」を搭載した論文探索AIシステム。講義「医療イノベーション俯瞰演習:研究分野を俯瞰し、自らの関心事項の世界における位置づけを明らかにする」で使用される予定という。

■スターゼン <8043>  4,300円  +250 円 (+6.2%)  本日終値

スターゼン<8043>が大幅続伸。週明け2日に大陽線をつけ25日・75日移動平均線とのマイナスカイ離を解消していたが、きょうは両移動平均線を足場に一段高の様相をみせた。同社は2日取引終了後、21年3月期業績予想の修正を発表、売上高は期初予想の3300億円から3450億円に150億円も上乗せし、営業利益は26億円から55億円に従来比2倍以上の増額となった。これにより大幅減益見通しから一転3割増益見通しに変わったことで株価にポジティブサプライズとなった。食肉卸の大手だが、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に外食業界向け需要は落ち込んでいるものの、内食需要の拡大がそれを上回る状況にあり収益に追い風となった。

■エムスリー <2413>  7,595円  +413 円 (+5.8%)  本日終値

エムスリー<2413>が全体リスクオン相場に乗って大幅続伸。株価は一時446円高の7628円と値を飛ばし10月15日につけた7370円をクリア、上場来高値に買われる人気となった。医療従事者向けサイトを運営し、製薬会社のマーケティングや情報支援ビジネスを展開するが業績絶好調で20年4~9月期営業利益は前年同期比45%増の239億3100万円と大幅な伸びを示した。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に医薬情報担当者(MR)の活動が制限され、それに伴い同社の情報サイトの利用者数増加につながっている。また、オンライン医療の普及も同社に追い風となる。菅政権が掲げる重点政策のひとつとして、アフターコロナでもオンライン医療への需要は継続するとの見方が強く、同分野に積極展開の構えにある同社の存在が注目されている。

■マクニカ富士 <3132>  1,983円  +107 円 (+5.7%)  本日終値

マクニカ・富士エレホールディングス<3132>が急騰し年初来高値を更新。2日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を5000億円から5220億円(前期比0.2%増)へ、営業利益を126億円から145億5000万円(同0.7%増)へ、純利益を65億円から86億円(同52.7%増)へ上方修正したことが好感された。集積回路及び電子デバイスその他事業で、引き続き先端半導体への設備投資、5Gやデータセンター向けの投資が見込まれることに加えて、ネットワーク事業でセキュリティー関連商品やネットワーク関連商品の導入が進むと予想していることが要因。また、クラウドの利活用が進むことで、クラウド関連商品やモバイル関連商品の拡大が見込まれるとしている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高2571億6300万円(前年同期比1.1%増)、営業利益75億9700万円(同13.0%増)、純利益51億3700万円(同68.3%増)だった。

■国際石油開発帝石 <1605>  526円  +27 円 (+5.4%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>がいずれも続伸するなど資源開発関連株への買いが目立った。ここ新型コロナウイルスの感染再拡大を背景に世界景気の先行き不安が高まっていたが、直近は各国の財政出動が景気を下支えするとの思惑が市場のセンチメントを改善させた。原油市況も行き過ぎた不安心理の修正を映して足もと戻り歩調にあり、WTI原油先物価格は2日に1ドル強の上昇をみせ、3日に85セント高と大幅続伸、終値ベースで1バレル=37ドル66セントまで戻した。東京市場では資原油価格に連動しやすい資源関連セクターに買いを呼び込む形となった。

■オリックス <8591>  1,336.5円  +65.5 円 (+5.2%)  本日終値

オリックス<8591>が大幅続伸。2日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これが好材料視された。発行済み株数4.0%に相当する5000万株、または442億円を上限としており、取得期間は11月9日から21年3月31日までで、株主還元の強化及び資本効率の向上のためとしている。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1兆847億3800万円(前年同期比4.5%減)、営業利益1198億3900万円(同25.9%減)、純利益938億4200万円(同41.0%減)だった。生命保険料収入及び運用益や商品及び不動産売上高が増加したものの、サービス収入や有価証券売却・評価損益及び受取配当金、オペレーティング・リース収益が減少した。なお、従来未定としていた21年3月期通期連結業績予想は、純利益について1900億円(前期比37.2%減)を見込み、同じく未定としていた期末配当予想を41円にすると発表した。中間配当35円と合わせて年76円となり、前期実績と同額になる予定だ。

■DOWA <5714>  3,200円  +155 円 (+5.1%)  本日終値

DOWAホールディングス<5714>が続伸。午前10時ごろ、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が2275億円から2525億円(前年同期比9.4%増)へ、営業利益が66億円から126億円(同13.7%増)へ、最終損益が10億円の赤字から16億円の黒字(同79.8%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けていた自動車関連製品及びサービスの販売が想定を上回って回復したことに加えて、金や銀などの貴金属及び銅や亜鉛などのベースメタルの価格が想定を上回ったことが寄与した。

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