【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 黄金の3ヵ月を支える万全の土台、狙うは日本版大型グロース株!
「黄金の3ヵ月を支える万全の土台、狙うは日本版大型グロース株!」
●バイデン新大統領誕生を先取る市場の意外な強さ
米大統領選挙の結果がまだ出ない(本稿執筆時点)。郵便投票の開票が遅れている州があるからで、正直、われわれ日本人には信じられない投票方式だ。
常識的には、「不正がありそう」となってしまうのだが、現在トランプ大統領はそれが現実のものになったとして疑念を表明中だ。しかし、流れはバイデン新大統領の誕生間近となっている。少なくとも株式市場は明らかにそれを先取る動きになっている。
もちろん、まだトランプ勝利の可能性は残されている。しかし、たとえトランプ勝利となっても市場が急落するようなことはないとみて、積極買いが入っている状況だ。
つまり、どちらが勝っても構わない。こういうことになっているのであり、正直意外な強さと言ってよい。
私は選挙前まで、トランプ大統領敗北となれば米国市場は急落もあり得るとの観点からキャッシュポジションを高めておくことを提案したが、幸いトランプ敗北によるショック安はなさそうだ。これは非常に安堵すべきこと。これからの投資が非常にやりやすくなったといえる。
私は毎年10月になると、「これから黄金の3ヵ月相場が始まる」と声を張る。 東京市場は例年9月半ばになると夏枯れ相場が終わり、次第に浮上する。そして、10月に入ると騰勢が強まり、年末にかけての3ヵ月は上昇トレンドになるからだ。
今年は米大統領選挙で一時的な波乱が想定されたが、前述したようにその懸念はなくなった。これが意味するのは、今年も「黄金の3ヵ月」相場がやって来る――になる。いや、すでに序奏は終わっていて、残るは2ヵ月弱ということになる。
その間市場を支えるのは、日米ともに金融緩和と大型の財政支出の拡大継続への期待となる。それに米中経済の回復が加わる。東京市場が「黄金の3ヵ月」となるのに十分な土台となる。
●東京市場にも手掛けやすい大型成長株はある!
そこで注目は、日本版の大型グロース株になる。どういうことか。米国市場ではアマゾン、マイクロソフト、アップルなどの大型株も、「グロース株=成長株」とみなされている。
一方、東京市場で成長株といえば時価総額がせいぜい500億円程度までの小型株のことになる。しかし、私にいわせると、大型株でも収益を伸ばし続け、株価が上昇し続けるなら成長株になる。
こんな観点から東京市場を見回すと、この条件を満たす銘柄は結構多数ある。
ファーストリテイリング <9983> 、任天堂 <7974> 、キーエンス <6861> 、ディスコ <6146> なども該当するが、正直これらはあまりに株価が高い。もう少し手掛けやすい水準にある大型成長株はないか。あります。
まずは、なんといっても日本電産 <6594> だ。精密小型モーターで世界首位であるだけでなく、電気自動車用モーターにも展開しており、有望度は高い。
目先はやや上がり過ぎながら、ソニー <6758> もちょい下げを待っての投資なら魅力ありとなる。
ソニーのゲーム部門が健闘していることから、同じくゲームソフトに強いコーエーテクモホールディングス <3635> も続伸する確率が高い。中国で「三國志シリーズ」が相変わらず好評で、当面失速は考えられない。
地味な値動きながら、上場来高値を更新中のメニコン <7780> も、まだ手掛けやすい水準にある中型成長株と見てよい。
そして最後は、MonotaRO <3064> になる。これまで幾度も取り上げてきた銘柄で、工場・工事用関連資材のネット通販首位。堅実に収益を伸ばし続けている点を評価したい。
以上5銘柄を紹介したが、実はいずれも年初来高値、あるいは上場来高値を更新したばかりの銘柄だ。
それだけ強い動きになっているということになるが、もちろん他にも同類の銘柄はある。エムスリー <2413> 、GMOペイメントゲートウェイ <3769> 、信越化学工業 <4063> 、ダイキン工業 <6367> 、ダイフク <6383> 、オービック <4684> 、オリエンタルランド <4661> といった具合だ。
しかし、これらは目先急騰していてリスクが高く、いまはお勧めできない。投資するなら押し目を入れてからにした方がよい。
2020年11月6日 記
株探ニュース