話題株ピックアップ【夕刊】(2):コマツ、コーセル、国際石開帝石
■コマツ <6301> 2,702円 +30 円 (+1.1%) 本日終値
コマツ<6301>が高い。世界に先駆けて新型コロナウイルスを克服した形の中国では経済の回復期待が高まっており、各種経済指標の発表を受け中国関連銘柄への見直しも進む流れにある。前週末の米国株市場では建機世界トップのキャタピラーが大幅高で3連騰、過去最高値圏で強調展開にある。これを受け東京市場でも中国向けウエートの高い建設機械セクターに追い風が吹いている。
■コーセル <6905> 1,189円 +9 円 (+0.8%) 本日終値
コーセル<6905>が反発。前週末4日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(5月21日~11月20日)連結業績について、売上高が132億円から134億8500万円(前年同期比15.0%増)へ、営業利益が10億6000万円から17億3400万円(同2.3倍)へ、純利益が6億8000万円から12億9400万円(同8.1倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。前年第4四半期から新型コロナウイルス感染症の拡大を見越した先行発注による受注残を消化する形で生産活動を行ったことで、売上高が計画を上回った。また、人件費や経費節減活動に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により各種活動が制限され、経費支出の先送りがあったこともプラスに働いた。
■国際石油開発帝石 <1605> 573円 +4 円 (+0.7%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>がしっかり。4日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月限が前日比0.62ドル高の1バレル=46.26ドルと上昇。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどで構成されるOPECプラスは協調減産の規模を日量50万バレルとすることを決定。減産規模を小幅に縮小する妥協案が成立したことを好感する買いが流入した。また、米国の追加経済対策に対する期待が強まったことも原油価格を押し上げた。
■IBJ <6071> 793円 +3 円 (+0.4%) 本日終値
IBJ<6071>が底堅い動きとなっている。この日の午前中、4月に大手結婚相談所のZWEIをグループ化した後、地方圏での見合い成立件数が増加し、10月には全エリア平均で前年同月比169%増となったと発表しており、これが好感された。成婚へとつながる先行指標である見合い成立件数は、新型コロナウイルスの影響により一時は前年を下回ったものの、6月以降は回復に向かい、8月には過去最高となる4万件を突破し、その後も更新を続けているという。特に地方圏の増加が堅調となっており、今後は更なる成婚加速へ向けて、エリアやブランドの垣根を越えた引き合わせを積極的に行うとしている。
■松屋 <8237> 772円 +2 円 (+0.3%) 本日終値
松屋<8237>が5日続伸。前週末4日の取引終了後、21年2月期決算で、投資有価証券売却益19億2600万円を特別利益として計上すると発表しており、これが好材料視された。今回発表した投資有価証券の売却は、保有資産の有効活用を図るのが狙い。なお、21年2月期業績予想の修正が必要となった場合は、速やかに発表するとしている。
■古河電池 <6937> 1,580円 -400 円 (-20.2%) ストップ安 本日終値 東証1部 下落率トップ
古河電池<6937>が急反落。前週末4日の取引終了後、「一部報道機関で、当社株式がEV関連株として取り上げられているが、当社はEV駆動用リチウムイオン電池事業を行っていない」と発表しており、これが売り材料視された。会社発表によると、同社の主力事業は、自動車用鉛蓄電池および産業用蓄電池・電源装置事業で、リチウムイオン電池に関しては、小惑星探査機「はやぶさ2」などに搭載されている衛星向けなどだとしている。
■ファーマフーズ <2929> 2,800円 -340 円 (-10.8%) 本日終値
4日に決算を発表。「8-10月期(1Q)最終は赤字拡大で着地」が嫌気された。
ファーマフーズ <2929> [東証2] が12月4日大引け後(15:00)に決算を発表。21年7月期第1四半期(8-10月)の連結最終損益は14.2億円の赤字(前年同期は7.8億円の赤字)に赤字幅が拡大した。
■ジンズホールディングス <3046> 6,810円 -430 円 (-5.9%) 本日終値
ジンズホールディングス<3046>が大幅反落。前週末4日の取引終了後に発表した11月度の月次売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比3.4%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。11月14日からテレビCMをオンエアしているコンタクトレンズ「JINS 1DAY(ジンズワンデー)」はEC販売を中心に好評を博しているものの、新型コロナウイルスの感染者数が再び増加してきたことに伴い、札幌、大阪、東京都心を中心に客数が落ち込んだ。なお、全店売上高は同1.0%増だった。
■フリー <4478> 9,150円 -490 円 (-5.1%) 本日終値
東証マザーズ指数の下げがきつくなっている。きょうは一時50ポイント以上の下げで1167まで急落し、中期波動の分水嶺である75日移動平均線を大陰線で下に抜けた形となり市場で警戒感が強まっている。マーケット関係者によると「マザーズ市場の銘柄に投資している個人投資家でも東証1部銘柄と合わせて持っている向きはそれほど慌てる状況ではないが、ボラティリティーを追求する投資家はマザーズ銘柄に特化しているケースもあり、信用取引の投げを誘発しやすく警戒域にある」(国内ネット証券)という。マザーズ指数は11月以降何度か75日線に接触していたが、これまではその都度切り返す展開を繰り返していた。きょうはフリー<4478>やAI inside<4488>などをはじめ時価総額上位の銘柄に売り込まれるものが多く、全体の地合いを悪化させている。
■SUMCO <3436> 2,322円 -106 円 (-4.4%) 本日終値
SUMCO<3436>は売りに押される展開。株価は前週末まで16日続伸と記録的な連騰をみせていたが、きょうは利益確定の売りが優勢。ただ、ここ半導体市況の回復を背景とした大口径シリコンウエハーの需要拡大思惑に加え、同業でシリコンウエハー世界トップの信越化学工業<4063>との比較から、出遅れ感が顕著な同社株に海外投資家の継続的な実需買いが観測されていた。きょうも下値では押し目買いが観測され下げ幅は限定的となっている。
株探ニュース