【杉村富生の短期相場観測】 ─ 2021年をにらみ仕込む銘柄は?

市況
2020年12月20日 9時15分

「2021年をにらみ仕込む銘柄は?」

●業績急浮上銘柄の先取りを!

年末特有の荒っぽい展開になりつつある。株価不振の銘柄には還付金(納めた税金の戻し)狙いの利益圧縮の売りが出る。一方、新規の買いはIPO銘柄を中心に短期・順張りが中心だ。このため、資金の回転は速い。この動きには「ついていけない」とためらう投資家が多いと思う。

しかし、こんな局面だからこそ、2021年相場をにらみ、有望銘柄を静かにコツコツと仕込む投資戦術が有効ではないか。

イノベーション(技術革新)の進展とコロナショックは産業構造、生活スタイルを激変させた。21年はこうした環境変化を背景に、20年に続き新成長株が輩出されるだろう。改めて述べるまでもない。株式投資の基本は「良くなる企業」を買うこと。これに尽きる。

ちなみに、来期以降の業績がV字型の浮上に転じると予想されているのは三櫻工業 <6584> 、エー・アンド・デイ <7745> 、YE DIGITAL <2354> [東証2]、星和電機 <6748> 、GCA <2174> など。もちろん、テーマ性を内包している。

技術革新の分野ではAI(人工知能)DX(デジタルトランスフォーメーション)5G(第5世代移動通信システム)EV(電気自動車)自動運転全固体電池、クラウド、ビッグデータコロナワクチン再生可能エネルギー燃料電池、コールドチェーンなどがメインとなろう。

●産業構造、生活スタイルは激変する!

クラウドサービスのドーン <2303> [JQ]は「LIVE119映像通報システム」が消防署に本格導入される見通しとなっている。「LIVE110映像通報システム」もある。年商11億円(21年5月期予想)の同社にとって、この両製品の寄与度は大きい。業容一変の可能性を秘めている。

ジーエヌアイグループ <2160> [東証M]は10月6日に4070円の高値をつけた後、1800円絡みの水準に下押している。投機筋の貸株を使った売り仕掛けがあったようだ。しかし、新薬開発(5品目)は順調に進んでいる。海外ファンドの接触が相次いでいる、という。

半導体の微細化はホロン <7748> [JQ]の電子ビーム装置の需要拡大につながる。プリント配線基板の検査は「目視」(人間の目)が中心だったが、ユーザーサイド(特に自動車業界)が機械による検査を求めている。この検査装置の第一人者はインスペック <6656> [東証2]である。

似たようなことがソフトウェアの開発においても起こっている。従来、ソフトウェアのチェックは開発企業が行っていた。自分で開発し、自分で検査、「ハイOKです」といわれても…。これまた、専門業者に検査を依頼するように、強い要望が出ている。ソフトウェアテストサービス事業などを手掛けるバルテス <4442> [東証M]はメリットを享受する。

さらに、中堅企業のインターネット支援を手掛けるライトアップ <6580> [東証M]、ブリッジインターナショナル <7039> [東証M]は国策(中堅企業の育成、強化)に沿う。21年も活躍が期待できる。

2020年12月18日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.