注目銘柄ダイジェスト(前場):カイオム、ベクトル、キヤノンなど

市況
2021年1月15日 12時15分

ベクトル<6058>:1195円(+144円)

大幅反発。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は20.2億円で前年同期比横ばいとなった。一方、9-11月期は14.3億円で同62.2%増と急回復し、四半期ベースでの過去最高益となっている。ダイレクトマーケティングやプレスリリースなどが好調に推移しているもよう。上半期段階では進捗率も低く、通期計画未達懸念なども強かったとみられ、足元の収益急拡大にはサプライズも強まる形に。

キヤノン<7751>:2220円(+145.5円)

大幅続伸。前日に20年12月期の業績上方修正を発表している。営業利益は従来の640億円から1050億円、前期比39.9%減に引き上げ。フルサイズミラーレスの新製品や在宅需要が続くインクジェットプリンターなどが上振れのけん引役となっているもよう。市場コンセンサスは650億円程度であったが、10-12月期は707億円で前年同期比34%増と急拡大する形になっている。想定外の足元での収益拡大にインパクトも強まっているようだ。

AGC<5201>:3860円(+130円)

大幅反発。前日に業績予想の上方修正を発表、20年12月期通期営業利益は従来の550億円から750億円、前期比26.2%減に上方修正している。欧州の建築用ガラスや日本・アジアの自動車用ガラスの数量増、塩ビ樹脂価格上昇やスマホ向けカメラレンズフィルターなどの数量増が寄与した。市場予想は570億円程度であり、修正幅は想定以上と評価される。セントラル硝子との統合協議中止を発表しているが、特にネガティブ視はされていない。

ファーストリテ<9983>:90970円(-2690円)

反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1131億円で前年同期比23.3%増益、市場予想を100億円程度上回る水準となっている。値引き抑制に加えて国内ユニクロの生産性改善などで粗利益率が想定以上に改善している。ただ、通期予想の2450億円、前期比64.0%増は据え置き。目先は足元での海外ロックダウンの影響などを見極めたいとして、高値圏での利食い売りなども優勢となってきている。

スクリーンHD<7735>:8700円(+380円)

大幅続伸。台湾TSMCが前日に10-12月期の決算を発表、純利益は前年同期比23%増の1427億台湾ドルとなり、四半期ベースで過去最高を更新している。また、21年12月期の設備投資は過去最大となる250-280億ドルを計画。20年12月期実績の172億ドルから200億ドル超に膨らむとはみられていたが、予想以上の投資計画となっている。TSMCの設備投資の影響を受けやすいとされる同社にとって、ポジティブな反応が強まっているようだ。

ロコンド<3558>:2201円(-33円)

朝高後、マイナス転換。21年2月期末に配当を実施すると発表している。金額は未定。従来予想は無配だったが、利益還元の環境が整ったと判断した。また、株主優待制度を変更し、保有期間や保有株数に応じて割引クーポンの回数を増やす。最大4万5000円の割引(従来は2000円の割引)となる。21年2月期第3四半期累計(20年3-11月)の営業損益は11.35億円の黒字(前年同期は1.89億円の赤字)に転換した。通期予想は15.00億円の黒字で据え置き。

CRGHD<7041>:500円(+25円)

大幅に反発。新たな事業を開始するとともに、ジャパンM&Aソリューション(東京都千代田区)と合弁会社を設立して業務提携すると発表している。合弁会社の名称は「CRGインベストメント」(東京都新宿区)で、出資比率はCRGホールディングスが95%、ジャパンM&Aソリューションが5%。産業構造の変化や働き方改革の進展などを受けた新たな付加価値を提供する企業のM&Aや投資事業のほか、中小企業の事業承継問題に取り組む。

カイオム<4583>:241円(+50円)

急騰。がん治療用ヒト化抗TROP-2モノクローナル抗体LIV-2008及びLIV2008bのライセンス契約を中国のHenlius社と締結したと発表している。中国と台湾、香港、マカオでの開発・製造及び販売権をサブライセンス権付きで許諾する。それ以外の国・地域ではオプション権を付与する。契約一時金約1億円のほか、マイルストーンとロイヤルティを受け取る。オプション権が行使される場合、総額で最大約127億円となる。

《ST》

提供:フィスコ

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